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2018年12月12日

ゼマン大統領問題発言またまた(十二月七日)



 今年の初め、ゼマン大統領が大統領選挙での当選が決まったとき、喜びに沸くゼマン大統領とその周辺の人々の中に、バランドフというテレビ局のオーナがいたという話は書いたと思う。このバランドフテレビも、放送を始めるまでの期待は大きかったのだけど、ふたを開けてみたらチェコの誇る映画製作スタジオの名前を冠するにふさわしいとは思えなかった。
 このバランドフテレビの特徴の一つに、無駄に、あえて無駄にと言いたくなるほど政治番組が多いことがあげられる。毎日のように、政治家を招いてのインタビュー番組や討論番組が放送され、そのインタビュアー、司会を務めているのがオーナーのソウクプ氏である。そして、ミロシュ・ゼマン大統領もソウクプ氏と組んで「大統領の一週間」とでも訳せる番組を一つ持っている。

 その番組ではあれこれ問題発言を連発しているらしいのだが、その一つがイギリスで起こったロシアの元エージェント暗殺に関して、使用された毒物のノビチョクがチェコで生産されたという発言だっただろうか。軍の化学部隊で実験的にごく少量作成したという話だったのだが、軍事機密に当たるような話をテレビでぺらぺら喋ってしまうような大統領で大丈夫なのかと心配してしまった。大統領に提出された情報部の書類に書かれていたことというのは、公開しないことを前提にしてるのではないのか。
 最終的には、チェコで試作されたノビチョクと暗殺に使われたノビチョクとでは番号が違っていて(よくわからないけど)、別物だったということで、ゼマン大統領の発言はロシアのプーチン大統領を支援するためのものだったのではないかと批判されていた。しかし、問題はロシア云々以上に、大統領以下国の指導者しか触れられないはずの情報を、ぽろぽろと垂れ流してしまうところにある。

 そのゼマン大統領が、またまた国の諜報・防諜機関であるBISについて、バランドフテレビの番組で発言してあちこちから批判を浴びている。ゼマン大統領によると、BISは防諜に関してまったく役に立っていないと言うのだ。具体的にはチェコに入りこんでいるはずの他国の諜報組織も、イスラム国につながるイスラム教の過激派についても存在するはずなのに、まったく摘発されていないというようなことを語っていた。
 それに対して、これまで何度かゼマン大統領の批判を受けても形どおりのコメントを出すだけで沈黙を守っていたBIS側が初めて具体的に反論した。BISによれば、これまでに外務省、大使館関係者に扮してチェコに入りこんでスパイ網を築こうとしていたロシアと中国のエージェントを何人か国外追放にしているし、すでに形成されていたスパイ網も破壊することに成功しているという。また、ノビチョクが使われた按察事件に関してロシアの外交官を二人国外退去処分にしたのもBISの活動の成果らしい。

 また、チェコテレビのニュースによれば、チェコを出てイスラム教徒の過激派として活動している人物に関しても、もともとはBISが目をつけて監視体制を取り、また事情聴取を行うなどした結果、チェコ国内ではほとんど活動できないままに、出国することになったのだとか。BIS側から自らの業績を誇るようなコメントが出てきたり、ニュースで報道されたりしているのもなんだか落ち着かない。
 さらに、共産党以外の政党が、バビシュ氏のANOも含めて、ゼマン大統領の発言に対して否定的で、BISの活動を称賛しているのも腑に落ちない。共産党は大統領が不満を評するということは、何か問題があるに違いないと言っているけれども、問題はそこではなくて、やはり、諜報・防諜期間の活動について政治家がメディアであけっぴろげに語ってしまうところにあるのではないか。
 諜報・防諜活動なんて秘密にすることが大切で、情報公開の時代とはいえ、活動内容を公表してしまえば、問題が起こる可能性も高い。公表するにしても何年もたってからというのが普通で、今回のように事件の概要だけだったとはいえ、防諜活動に付いての情報がメディアをにぎわしたこと自体が、問題だと思うのだが違うのだろうか。

 第一期目のゼマン大統領は、あれこれ問題のある発言はしていたけれども、ここまで軽率な発言はしていなかったような気もする。政府が推薦したBISの長官の階級の昇進をゼマン大統領は何度か拒否しているというから、個人的な確執があるのかもしれない。
2018年11月8日23時55分。




 ゼマン大統領のBIS批判は、仕事を全うしていないだけではなく、中国やロシアのスパイを国外追放したという事実に対しても、無駄な警戒じゃないのかと苦言を呈しているようだ。








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チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















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