2017年03月20日

NHKスペシャル 「絶望の空の下で 閉ざされた街 最後の病院」を見てみた

NHKスペシャル 「絶望の空の下で 閉ざされた街 最後の病院」を見てみた。

空爆を受ける街で唯一残った病院にまつわるドキュメンタリー番組。

見てて、「パトレイバー 劇場版第2作」の「正義の戦争と不正義の平和」のくだりを思い出した。




2011年3月15日、シリアの民主化運動に端を発して、アメリカの支援を受けた反政府勢力と、ロシアの支援を受けたアサド政権が大規模な内戦を繰り広げた。さらに、IS(イスラミック・ステート)などの武装組織がシリアにも勢力を広げ、それを排除するための空爆も行われるなど、混沌とした状況になっている。


関連記事: 「シリーズ激動の世界 第2回 大国復活の野望〜プーチンの賭け」を見てみた。

      「シリーズ 激動の世界  第3回 揺れる“超大国” 〜アメリカはどこへ〜」を見てみた


2016年7月、シリア第二の都市アレッポには、その東側に民主化を掲げる反政府勢力の拠点があった。アサド政権は反政府勢力の拠点を包囲し支配圏を奪還する作戦を決行する。

アサド政権がアレッポの武装勢力を包囲した時点で、12の病院があった。

バンカーバスター(地中貫通爆弾)や、クラスター爆弾、塩素ガスなどの兵器を使って攻撃し民間人にも多数の死傷者を出しながら、反政府勢力の支配域を切り取っていく。

そして、街は地獄の様相を呈し、“21世紀最大の人道危機”と呼ばれることになる。


9月、食糧などの支援物資を輸送していた国連の車にも空爆の被害が出て、物資の輸送が滞り、病院の医療品が不足してくる。

11月、アレッポの反政府勢力の勢力圏内は縮小し、そこにある病院は6つにまで減っていた。アサド政権は地上部隊の投入を始める。

12月、アレッポの反政府勢力の勢力圏は1.6キロメートル四方まで狭められていた。唯一残ったクドゥス病院に3万人を越す住民の生命が委ねられた。

12月中旬、アサド政権がアレッポを制圧し、反政府勢力は撤退に応じた。住民は退去し、隣国トルコなどに避難していった。



クドゥス病院の名前・クドゥスとは、「聖地」を意味する言葉。

クドゥス病院での医療活動は生命がけだった。外に出た途端、爆発に巻き込まれて即死したり、近くに爆弾が落ちて停電になったり、崩れた病院を職員総出で修理したり、医療品が足りなかったせいで子どもたちの手足を切断したり、人手が足りなくて、看護師や理学療法士がメスを振るったりした。

唯一残ったクドゥス病院を持ちこたえさせるために、市内に残った医者や看護師が手伝いにやって来た。

しかし、アサド政権がアレッポを制圧した後、クドゥス病院に残った医療関係者はアレッポから去らざるを得ず、戻れないでいる。

院長のハムザ・ハティーブが言うには「みんなの気持ちは、シリアでクドゥス病院を復活させることです」

看護師のアフマドが言うには「私の唯一の夢はアレッポに戻ることです」


報道関係者が近寄れなかったので、実情を世界に伝えるために、市民が草野の根で情報を発信した。

英語教室に通っていたバナ・アルアベド(Bana Al-abed  7歳 )は、お母さんに手伝ってもらいながらスマートフォンでメッセージを送り続け、「現代版 アンネの日記」と呼ばれた。

バナのメッセージによって、アサド政権に対する国際的な非難が高まり、正当性を訴える場面があった。

(バナ・アルアベドはアレッポ制圧後、トルコ政府に保護された)


関連記事: シリアの少女がトランプ大統領にお手紙書いた「助けてくれたら、お友達になってあげるわ」…w


シリアの騒乱は今でも続いている。

犠牲者は32万人に登り、住民の半数近い1200万人が故郷を追われた。


クドゥス病院の院長・ハムザ・ハティーブは内戦中に生れた娘にサマーという名前を着けた。サマーというのは「空」という意味だ。どうしてそういう名前をつけたのか。

ハムザ・ハティーブ
「空という言葉からは未来や希望、雄大ですが清々しいといったことを連想します。しかし、この数年間、空は爆撃によって死をもたらす場所となってしまいました。そんな空の姿を元に戻したかったのです。シリアの空に戻りたい。きっといつか、子供たちがシリアに平和をもたらしてくれると信じています」


NHKスペシャル 絶望の空の下で 閉ざされた街 最後の病院.jpg


NHKスペシャル 「絶望の空の下で 閉ざされた街 最後の病院」

再放送予定: 未定(3月20日現在)


NHKの番組について書いた記事はコチラからどうぞ


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