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2015年05月07日

そう言えば「ちはやふる」末次由紀


 そう言えば、先月の4月13日に発売された『ちはやふる』の最新刊(27巻)は良かったです。
 というわけで今日は『ちはやふる』について。最新刊のお話も踏まえて、ここでは「太一」という登場人物のことを中心に書いてみます。




 このマンガは、百人一首の競技かるたを題材にしているマンガです。少女マンガですが、どちらかというとスポ根的な要素が強くて登場人物はみんな真剣に競技かるたをやっています。でも、やはり人物描写なんかには、少女マンガ的な繊細さがありますね。
 主人公の「千早」という女の子はかるたが大好きです。それは小学校の時、「新」というかるたが大好きな男の子の影響だった。
 そんな中、彼らと同級生だった「太一」もまたかるたをやり、三人でチーム戦に出場したりします。ですが、どちらかというと彼は千早のことが好きでかるたをやっていたとう気配が強調されていました。また、太一は、千早や新と比べて素朴さはなく、時には卑怯なこともするような子だった。
 さて、時は経って、物語は高校編へ以降するのですが、そこで千早と太一は同じ高校に所属することになりました。新は遠く福井の地で高校生活を送っています。
 千早と太一は高校でかるた部を創設します。千早はかるたが好きで一直線という風で、太一は部長として小学生の頃とは違う人格者的な振る舞いで部をまとめます。
 それが起動に乗って、かるた部はみるみるうちに強くなり、千早の腕自体もどんどん上達してゆく。時に壁に当たることもあるけど、それを乗り越えてレベルアップを繰り返す。千早は、正にスポ根マンガといった物語を進むわけです。
 対して、太一の方はいつも苦しそうにしています。
 というのも、彼は千早のことが好きだったからです。太一の中では、「自分は千早のことが好きだから、かるたをやっているのかもしれない」という疑いが常にあったに違いないんです。
 これが千早や新なら、そういう所で苦しんだりはしません。もちろん千早や新も、時には壁にぶつかったり、人の死を悲しんだり、挫折したりといった苦しみはあります。ですが、彼らは自分の感情の部分を疑ったりしません。例えば、千早も自分の好きな新の影響でかるたを始めたわけですが、太一のように自分のかるた好きの心を疑ったりしません。千早は自分の感受性の領域を疑うという事を知らないからです。だから千早の問題は、千早の心そのものというよりは、相手との関係の中で生じてくる。
 しかし、太一の問題は、相手との関係というよりは、太一の心そのものの中で起こっている。太一は、自分の感受性の領域を信じることができないからです。自分のかるた好きな心も信じることができない。「自分はかるたを千早がやっているからやっているのかもしれない」という疑いを払拭できない。「千早がやっているからやっている」となると、部の仲間や千早に対して、かるた好きを装っていることにもなりますから、この自分への疑いは致命的に彼を苦しめ続けるというわけです。
 だから、私は太一がこれからどう自分の「個性」や「感受性」を克服していくかがとても気になるのです。
 千早や新がどうなっていゆくかは見当がつきますが、太一のそれはまったく見当がつきません。果たして彼は幸せになれるのでしょうか? たとえ、千早と恋人どうしになったとしても、それで彼の心が救われるだなんて全く思えませんし。



ちはやふる コミック 1-26巻セット (Be・Loveコミックス)

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