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疫病(感染症・伝染病)を防ぐ。その3

その2では「地震・津波後に問題となる感染症」についてまとめました。
引き続き、被災地の方・避難所生活の方々を守るために、
私たち国民ひとりひとりが疫病についてどのようなものか考えてゆきましょう。
HOPE FOR JAPAN

その3では「災害避難所における感染制御」についてまとめます。

避難所は長期的(学生寮、テント村)あるいは一時的(体育館や学校)なものがあり、
衛生的な設備の程度は多様になります。
また、避難所では生活空間と衛生設備を共有し、混雑した状況に置かれます。


中長期的避難所のための一般的感染予防策

避難所のすべてのスタッフと避難者が適切な感染対策を行なうことで、
感染症伝播を減らすことができます。
◇スタッフと避難者は頻繁に石鹸と水で手を洗う
◇子供も頻繁に石鹸と水で手を洗う洗うように、手助けをする
◇擦式アルコール消毒は、石鹸と水の手洗いに加えて行なうと効果的。
  また、石鹸と水が入手できない時は、合理的な一時代用品になる
◇擦式消毒用アルコール製剤は、避難所のいたる所に設置する。
  特に給食の列の始まる場所と、トイレの外に設置する
◇以下の個人衛生を実施する
 ・咳をする時には、手かティッシュで口を覆い、ティッシュはゴミ箱に捨てる。
  手は石鹸と水で洗うか、擦式消毒用アルコール製剤で消毒する
 ・食事の準備をする時は個人衛生をおこなう
 ・食器やコップを共有しない
 ・個人の洗面道具は誰とも教諭しない。櫛、剃刀、歯ブラシやタオル等
◇少なくとも1週間に2回、入浴をする
◇衣類と寝具を洗うのに適切な選択設備を設置する


≪手指衛生≫
 緊急時の後は、水道から出る流水を使うことは難しくはありますが、
 病気を予防するには手洗いが重要です。
 石鹸と流水で手を洗うことが最もよい方法ですが、水が入手できない場合には、
 手を清潔にするのに、擦式消毒用アルコール製剤を使うことができます。
 以下は、「石鹸と水」「擦式消毒用アルコール製剤」で手を洗うための秘訣です。
 ●いつ 手洗い/アルコール消毒 するべきか●
  [1]食事前
  [2]未調理の食材に触れたあと。特に、生肉・鶏肉・魚
※食品を取り扱う方は、取り扱い前に石鹸と水で手を洗う。
  また、トイレや休憩から戻った時にも手を洗う。
  食品取扱者は、擦式消毒用アルコール製剤を石鹸と水による
  手洗いの代用とはしないこと。
  [3]トイレに行った後
  [4]オムツを代えた後や、トイレ後の子供のおしりを拭いた後
  [5]病人の世話の前後
  [6]創傷の手当ての前後
  [7]鼻をかんだ後、咳やくしゃみをした後
  [8]動物や動物ごみ(糞や抜け毛など)を取り扱った後
  [9]ごみを取り扱った後

≪生活区域の清掃≫
 避難者とスタッフへの感染症伝播を減らすために、
 環境の表面と物品を清潔に維持しましょう。
 ◇環境表面を、定期的に、そして目に見える汚れがある時に、
   家庭用洗浄剤を用いて清掃する
  ・炊事場とトイレは毎日、及び必要な時に清掃する
  ・生活区域は少なくとも週1回、あるいは必要がある時により頻回に清掃する
  ・ベッド柵、マットレス、枕は使用者が変わる時に清掃・洗濯を行なう
  ・他の家具は毎週、及び必要な時に清掃する
  ・こぼれたものは速やかに清掃する
 ◇感染全波の危険性の高い環境表面を、家庭用消毒薬(もしくは消毒剤)で、
   あるいは清潔な水約1リットルに家庭用塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)を
   小さじ1杯=約5ミリリットル入れ(塩素濃度:約250ppm=0.025%)かき混ぜたもの
   で消毒する。※溶液は毎日新しく作る。
   これに該当する場所は
   ・食事を用意する場所(調理台など)の表面
   ・オムツを替える場所の表面
   ・嘔吐物や血液、便などの体液・排泄物で汚染された場所の表面
   (※汚染物が多少残っている場合には、2,000ppm程度で清拭消毒する必要あり)

≪洗濯≫
 便でひどく汚れた衣類は、手袋をつけ新潮に取り扱い、ビニル袋に入れ廃棄する。
 もし、便がトイレットペーパーで簡単に取れるのであれば、衣類は以下のように洗濯する。
 ・衣類・布類は洗濯機で通常の水・洗剤を用いて洗濯する
 ・漂白剤は濯ぎの時に、通常の濃度で使う
 ・もし可能であれば、衣類・布類は乾燥機で乾かす
 ・洗濯機や乾燥機が正常稼動しているのであれば、洗濯層や乾燥機のドラムを
  消毒する必要はない
 寄付された衣類が洗濯済みのものかどうか、配布前に確認する。

≪ごみ≫
 ◇ごみは地域の規定に従って捨てる。
   規制のある医療廃棄物(注射筒や注射針)も含む
 ◇医療行為で使用した注射筒や注射針の適切な廃棄方法を用意する。
   鋭利なものを使用する場合には、鋭利廃棄物のために作られた容器を設置する。
   鋭利廃棄物容器が入手できない場合には、洗濯洗剤の大きなプラスチック製の
   蓋つきの容器を使うと良い
 ◇ごみ箱内側には、ビニル袋を被せて使用する
   (廃棄の時に、ごみがこぼれないよう、しっかり袋の口を閉じることができる)
 ◇ごみ袋はあふれさせない
 ◇ごみは生活区域から離れた場所に置く。廃棄場所を決めそこに集積する
 ◇ごみは頻繁に、もし可能であれば、毎日収集する
 ◇ごみ収集の際には、医療廃棄物は一般ごみと分ける。
   地域の医療廃棄物収集規定にしたがう


一時避難所のための重要ポイント

体育館や学校など一時的な避難所では、衛生や食事準備のための設備に
限界があります。入浴や洗濯のための設備も制限されてしまいます。
一般的に、これらの施設は、短期間の避難所として用いられています。
食事や洗濯は、その施設の乏しい設備の中で準備したり、個人的に行なったり
というよりは、外部組織が供給するのが良いとされます。
トイレ数に対する使用人数の潜在的な多さのために、一時避難所は、
特に衛生設備の頻繁かつ管理された清掃、及びメンテナンスを必要とします。
避難所として整備された施設では職員がトイレに配置され、大勢が一度に衛生設備
を使うのを管理しており、少なくとも1時間に1回は環境表面の吹き掃除をします。
また、手洗い石鹸やペーパータオル、トイレットペーパーなどの基本的物品が補充されます。
一時避難所では、設備の規模や特性などにより、環境表面の清掃に限界があります。
そのため、手指衛生の重要性が増します。例えば、手洗いシンクの使用が出来ないなど。
そこで、擦式消毒用アルコール製剤を生活区域の中や給食の列に始まる場所などに配置し、
避難所にそれらの使い方や有効性を教えるなどの配慮が必要となります。
生活区域のうち、避難者が寝起きする場所については、混み過ぎないようにします。
隣の布団と少なくとも1メートル離れるようにするのが理想です。



避難所における感染症患者の管理・ケア

開放創(切創・擦過創・刺創など)のある人、感染症状のある人、また認識されていない
あるいは潜伏期間中の感染症は、混雑や衛生設備の限界とあいまって、
避難者間及び避難者―スタッフ間における感染症伝播のリスクを増大させます。
特に、呼吸器感染症、下痢、皮膚感染症、寄生虫(シラミやダニ)は、
このような状況下で伝播しやすい状態にあります。
避難所でのすべての避難者は、下記のような症状の有無に気をつけましょう。
・熱
・咳
・肌の発疹、ただれ
・開放創  ⇒開放創:損傷で皮膚に開口、亀裂が生じている損傷のこと。
・嘔吐
・下痢
以上のいずれかの症状のある人、これらの症状が出現した人は、避難所のスタッフに報告
をしてください。
避難者の中で複数の病気が発生しているならば、複数の隔離区域が必要となります。
例えば、下痢の人のための区域、熱と咳のある人のための区域、等です。
これらの隔離区域には、収容した避難者を見守り、その区域を清潔にし、
適切な供給を行なうための、特別なスタッフが必要です。

スタッフメンバーに上記の症状が現れた場合には、避難所で働くべきではなく、
また勤務に戻る前には、診察を受けて、症状を改善させる必要があります。
病気を持つ避難者の中で働くスタッフは、体液・分泌物に触れる可能性のある場合に、
標準予防策を行ないます。また、特に手指衛生を励行します。

避難所は、潜在的な感染症患者を避難所から適切な医療施設へ移送するための、
明確な計画を持つ必要がます。これには、呼吸器症状のある人が診察や移送を待つ間、
紙マスクをするというようなことも含みます。
待機場所は避難所の生活区域から離れた場所で、かつスタッフの目がよく届く場所を
選びます。受け入れ施設を確認し、通知するシステムも必ず決めておきましょう。



疫病(感染症・伝染病)を防ぐ。その4 』へ続く。
〈参考資料〉
独立行政法人 国立国際医療研究センター
メモ避難所における感染対策マニュアル(PDF)


社団法人 日本医師会
パソコン感染症危機管理対策室


国立感染症研究所 感染症情報センター
パソコン東北地方太平洋沖地震関連
メモアセスメントに基づく注意すべき感染症(PDF)
▼災害時(津波を含む)の感染症対策
パソコン2011年の東北関東大震災と感染対策

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※この記事では、難しい箇所を平易な表現に換えたり、
 医学的で分かり辛い部分を省略している箇所があります。
 個人で収集したデータをまとめたため、内容に間違いのある可能性があります。

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