2021年07月06日

旧街道の枝道(北区赤羽西)真正寺坂の庚申塔

今回はかつての主要な街道と街道を結んでいたと伝わる道の話です。北区の岩槻街道を移動する途中で、明らかに周りと異なる空気を醸し出す庚申塔が目に飛び込んできました。これがなければ、旧街道の枝道に気付くこともなかったかもしれません。

<庚申塔>
Koshinto-Akabanenishi.JPG
なんでこんなところに…

道の傍らに石碑や石塔がひっそりと佇んでいることは珍しくありませんね。ただ、向いている方向やら、狭い道で幅を利かせていることに興味を惹かれ、近づいてみることにしました。

<赤羽西交番>
Koban-Akabanenishi.JPG
場所は赤羽西の交番付近。大きな道との分岐点です。

<岩槻街道>
Iwatsukikaido-Akabanenishi.JPG
こちらがその大きな道で、十条と赤羽を結ぶ都道460号線です。かつての岩槻街道であり、徳川将軍が日光へ向かう時に通った日光御成道です。

<青面金剛>しょうめんこんごう
Shomen-Kongo.JPG
庚申塔の正面です。青面金剛立像ですね。そうとう長く風雪にさらされてきたのでしょう。かなり疲れています。

<側面>
michishirube.JPG
側面に何やら刻まれています。道の分岐点の庚申塔が道標を兼ねている例はよくみかけますので、地名と信じて読み取ろうとしましたが

そ?・・て?・・・(読めず)

交番のおまわりさんに多少は気を使いながらも粘りましたが、結局なんだか分からず。そもそも、まともに文字が残っていても、くずし字は難解です。

なぁいいか

Koshinto.JPG
諦めかけた時、庚申塔の背後の標柱に気付きました。事前に知っていれば、まず最初に読んだでしょう。まぁこの効率の悪さと引き換えに、わくわくしたので良いでしょう。

北区教育委員会さんによる丁寧な説明文を以下に抜粋させて頂きます。
『真正寺坂
岩槻街道沿いの赤羽西派出所から西へ登る坂です。坂の北側(赤羽西2−14−6付近)に普門院末の真正寺がありましたが、廃寺となり坂名だけが残りました。坂の登り口南側にある明和6年(1769)11月造立の庚申塔に「これより いたはしみち」と刻まれていて、日光御成道(岩槻街道)と中山道を結ぶ道筋にあたっていたことがわかります。かつて、稲付の人々は縁起をかついて「しんしょう昇る」といって登ったそうです。』

[出店ː現地標柱(北区教育委員会)]

庚申塔は250年以上もまえのものだったようです。そして予想通り道標も兼ねたものでした。

あの字は『こ』でしたか。「これより先は板橋道である」という案内だったようです。板橋といえば中山道の宿場。庚申塔に導かれて足を踏み入れた細い道は、かつて岩槻街道と中山道を結ぶ外環道のような役割を担っていたわけですね。ただ岩槻街道から西へ向かうには、赤羽西(稲付村)の台地を登っていく必要があります。その登り坂が、廃寺となった真正寺(しんしょうじ)にちなんで今も真正寺坂と呼ばれている。なるほど、納得できました。

<普門院>
Temple-along-Onarimichi.JPG
こちらは文中にあった普門院さん。庚申塔のあった道よりひとつ北側の脇道を登ったところです。まぁ道こそ違えど、同じ丘の上と言って良いと思います。かつてあった真正寺は、普門院が統括するお寺だったようですね。

ということで
赤羽西付近の岩槻街道(日光御成道)を探索中、庚申塔をきっかけにして、街道の枝道に気付いたというお話でした。

拙ブログにお付き合い頂き、ありがとうございます。

■訪問:
赤羽西の庚申塔

(真正寺坂入口)
[東京都北区赤羽西]2丁目
タグ:日光御成道
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