2020年10月15日

知恵伊豆菩提寺の伊豆殿堀(平林寺堀)

今回は寺の境内に残る水路のご紹介です

<平林寺>へいりんじ
sn485 (2).jpg
平林寺境内に残る堀跡

■伊豆殿堀■いずどのぼり
<野火止用水>のびどめようすい
sn485 (1).jpg
野火止用水は徳川幕府の老中も務めた松平伊豆守信綱によって開削された水路です(1655年)。同じく松平伊豆守により開削された『玉川上水』から分水し、埼玉県新座市を通って新河岸川まで続きます(約25q)。乾燥した台地はこの水路によって潤い、人々の暮らしを豊かにしました。その有難さから、伊豆守にあやかって『伊豆殿堀』とも呼ばれたそうです。
これらについては別途投稿していますので、よかったら覗いてみて下さい。
→『記事へすすむ


■平林寺堀■へいりんじぼり
東京都の立川市を起点として武蔵野台地上を北東に向かって流れる野火止用水は、新座市西堀1丁目付近で本堀と平林寺堀に分かれます。まぁ野火止用水の本流と支流ということですね。平林寺堀は本流の東側を流れ、平林寺を経由して新河岸川へと流れ込みます。
<平林寺>
sn484 (3).jpg
sn484c.jpg

<境内の平林寺堀>
sn485 (8).jpg
境内の水の流れ。これも野火止用水の一部ということですね

<放生池>ほうじょういけ
sn485 (7).jpg
水路の水により潤っています

<平林寺堀跡>
sn485 (5).jpg
いまは流れが確認できませんが、こちらも平林寺堀。やはり野火止用水の一部ということです。


■松平伊豆守信綱■いずのかみのぶつな
島原の乱を収めた功績から、6万石で川越藩主となった松平伊豆守(1596〜1662年)。川越城の改修、城下町や街道の整備など、川越繁栄の基盤造りに取り組みました。そして、当時は荒野も同然の領地の開拓にも果敢に挑み、水路を設けて新田開発を実施しました。武蔵野台地のなかでも、野火止(当時は野火留という字)は特に乾いた土地で、水利に恵まれませんでした。自らの領内を潤したい。野火止用水は『知恵伊豆』と呼ばれた松平伊豆守のそんな思いが具体化したものです。

sn485 (9).jpg

幕政において秀でていた上に、社会基盤の整備でも大きな功績を残した松平伊豆守。1662年、老中職のまま満65歳でこの世を去りました。平林寺堀が分水されたのはそれよりあとのことのようです(1728年 )。伊豆殿堀の本堀から分水された水音は、平林寺の墓所でしずかに眠っている伊豆守を和ませたかもしれませんね。

sn485a.jpg

■訪問:平林寺
[埼玉県新座市野火止]


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------- 追 記 -------
お邪魔させて頂いた平林寺さんの画像を貼っておきます。
<総門>
sn485Heirinji (2).jpg

<山門>
sn485Heirinji (3).jpg

<仏殿>
sn485Heirinji (6).jpg

<戴渓堂>たいけいどう
sn485Heirinji (8).jpg

<放生池と弁天堂>
sn485 (6).jpg

<半僧坊感応殿>はんそうぼうかんのうでん
sn485Heirinji (5).jpg

<半僧門>はんそうもん
sn485Heirinji (7).jpg

なんの説明もなく恐縮ですが以上です。本堂は遠くから眺めただけで撮影しませんでした。松平伊豆守信綱の墓所は訪問しましたが、お墓はなるべく投稿しないようにしていますので、案内板だけ掲載しておきます。

sn485He.jpg

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