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略して鬼トラ
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2017年05月17日

憲法択一 国会議員の不逮捕特権 その1



               国会議員の不逮捕特権 その1




国会議員の不逮捕特権についての択一問題を作成しました。
議院の不逮捕特権は,司法試験,司法書士試験における推論問題となり得る事項です。

不逮捕特権を認めた趣旨と期限付逮捕許諾との関連性が択一推論問題として出題される可能性があります。


この論点を一度理解していれば,見せかけだけ難しくしてある問題に対して,実は簡単な問題であるということが見抜けるでしょう。
憲法の問題には,見せかけだけ難しい出題形式を採る問題が結構多いのではないでしょうか。

チャレンジしてみてください。
解答は参考文献の下に記載してあります。





[ 問 題 ]


次の文章は,国会議員の不逮捕特権に関する教授と学生との対話である。(   )の中に後記の語句の中から適切な語句を選択して対話を完成させた場合,(A)から(G)に入る語句の組み合わせとして最も適切なものは,後記1から5までのうちのどれか。

なお,同一のアルファベットには同一の語句が入るものとする。




教授 : 憲法第五十条は,「両議院の議員は、法律の定める場合を除いては、国会の会期中逮捕されず、会期前に逮捕された議員は、その議院の要求があれば、会期中これを釈放しなければならない。」と規定していますが,この「法律の定める場合」の具体的内容を答えてください。



学生 : (   A  )と(   B  )(国会法第33条)です。



教授 : 憲法上,議員に不逮捕特権が認められる目的についてはどのように考えますか。


学生 : (   C  )から(   D  )ところに,不逮捕特権の目的があります。



教授 : 目的をそのように考える理由について答えてください。



学生 : 議会制発達史の中で,立憲君主制下の君主政府による妨害から議員の職務遂行の自由を守る制度として重要な役割を果たしてきたという不逮捕特権の沿革があります。
また,国会法第33条が(   A  )について,院の許諾なくして逮捕を認めているのは,(  E  )の場合には犯罪の嫌疑が明白で(   C  )のおそれがないからです。これは,不逮捕特権の制度の基本的趣旨をよく示している実例と考えられます。
したがって,(   C  )から(   D  )ところに憲法上の不逮捕特権の目的があると考えます。



教授 : あなたの立場から,議員の期限付逮捕許諾を認める理論構成は可能ですか。


学生 : はい,可能です。



教授 : どのような理論構成が考えられますか。


学生 : 議院は逮捕許諾を(   F  )に拒むことができる以上,許諾につき期限や条件をつけることも可能と考えられます。



教授 : あなたは,議員の期限付逮捕許諾を認めることに賛成ですか。


学生 : いいえ,反対です。



教授 : それはなぜですか。


学生 : もともとの不逮捕特権の目的が(   C  )の排除にある以上,逮捕請求に対して(   G  )が認められるのであれば,無条件に逮捕の許諾を与えなければならない,とこのように私は考えるからです。





[ 語句群 ]

ア 緊急逮捕       イ 現行犯    ウ 逮捕状による逮捕

エ 逮捕権の濫用     オ 適法性・正当性   

カ 重要案件の審議・議決における議員の出席の必要性

キ 議員の身体の自由を保障し,政府権力によって議員の職務遂行が妨げられないようにする(議員の身体的自由保障説)

ク 議院の審議権を確保する(議院の活動確保説) 

ケ 部分的       コ 全面的     

サ 院外における現行犯罪の場合      シ その院の許諾がある場合

ス 逮捕許諾権の濫用




1 A  サ        B  シ        C  ス

2 B  ス        C  エ        D  ク

3 C  エ        E  ア        F  コ

4 D  キ        E  イ        G  オ

5 E  ウ        F  ケ        G  カ






[ 参 考 ]


(逮捕状による逮捕)
第百九十九条 第一項 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。ただし、三十万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律及び経済関係罰則の整備に関する法律の罪以外の罪については、当分の間、二万円)以下の罰金、拘留又は科料に当たる罪については、被疑者が定まつた住居を有しない場合又は正当な理由がなく前条の規定による出頭の求めに応じない場合に限る。


(緊急逮捕)
第二百十条 第一項  検察官、検察事務官又は司法警察職員は、死刑又は無期若しくは長期三年以上の懲役若しくは禁錮にあたる罪を犯したことを疑うに足りる充分な理由がある場合で、急速を要し、裁判官の逮捕状を求めることができないときは、その理由を告げて被疑者を逮捕することができる。この場合には、直ちに裁判官の逮捕状を求める手続をしなければならない。逮捕状が発せられないときは、直ちに被疑者を釈放しなければならない。

(現行犯逮捕) 
第二百十三条  現行犯人は、何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができる。


















[ 解 説 ]



教授 : 憲法第五十条は,「両議院の議員は、法律の定める場合を除いては、国会の会期中逮捕されず、会期前に逮捕された議員は、その議院の要求があれば、会期中これを釈放しなければならない。」と規定していますが,この「法律の定める場合」の具体的内容を答えてください。



学生 : ( A 院外における現行犯罪の場合)と( B その院の許諾がある場合)(国会法第33条)です。



教授 : 憲法上,議員に不逮捕特権が認められる目的についてはどのように考えますか。


学生 : ( C 逮捕権の濫用)から( D 議員の身体の自由を保障し,政府権力によって議員の職務遂行が妨げられないようにする(議員の身体的自由保障説))ところに,不逮捕特権の目的があります。



教授 : 目的をそのように考える理由について答えてください。


学生 : 議会制発達史の中で,立憲君主制下の君主政府による妨害から議員の職務遂行の自由を守る制度として重要な役割を果たしてきたという不逮捕特権の沿革があります。
また,国会法第33条が( A 院外における現行犯罪の場合)について,院の許諾なくして逮捕を認めているのは,( E 現行犯)の場合には犯罪の嫌疑が明白で( C 逮捕権の濫用)のおそれがないからです。これは,不逮捕特権の制度の基本的趣旨をよく示している実例と考えられます。
したがって,( C 逮捕権の濫用)から( D 議員の身体の自由を保障し,政府権力によって議員の職務遂行が妨げられないようにする(議員の身体的自由保障説))ところに憲法上の不逮捕特権の目的があると考えます。



教授 : あなたの立場から,議員の期限付逮捕許諾を認める理論構成は可能ですか。


学生 : はい,可能です。



教授 : どのような理論構成が考えられますか。


学生 : 議院は逮捕許諾を( F 全面的)に拒むことができる以上,許諾につき期限や条件をつけることも可能と考えられます。



教授 : あなたは,議員の期限付逮捕許諾を認めることに賛成ですか。


学生 : いいえ,反対です。



教授 : それはなぜですか。


学生 : もともとの不逮捕特権の目的が( C逮捕権の濫用)の排除にある以上,逮捕請求に対して( G 適法性・正当性)が認められるのであれば,無条件に逮捕の許諾を与えなければならない,とこのように私は考えるからです。





国会法第三十三条  各議院の議員は、院外における現行犯罪の場合を除いては、会期中その院の許諾がなければ逮捕されない。








[参考文献]
憲法 第6版   芦部信喜 著  高橋和之 補訂   岩波書店
憲法 U 第5版 野中俊彦 中村睦男 高橋和之 高見勝利 著  有斐閣
注解法律学全集3 憲法V 樋口陽一 佐藤幸治 中村睦男 浦部法穂 著  青林書院 
憲法判例百選 U [第4版]  芦部信喜・高橋和之・長谷部恭男 編  有斐閣
憲法判例百選 U [第6版]  長谷部恭男・石川健治・宍戸常寿 編  有斐閣
など

[正解] 4 D  キ        E  イ        G  オ




                                以   上



なお,以上の記述の正誤につきましては,ご自身の基本書,テキスト等により是非ご検証,ご確認ください。







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