癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。

我が家の一階にある手摺りの殆どは使われていない。

父の介護のために増設した手摺りは7箇所。

母が入院後、父が施設に入所した。

母が退院すると、そのうちの一箇所の手摺りを母仕様にするために移設し、一箇所追加で新設した。

それら手摺りの殆どは使用していない。

使うのは玄関にある手摺りくらいだろう・・・。

父が独りでトイレに行くための手摺りは重宝した。

右手で手摺りをつかみ、すり足のように少しずつ進んでいた父。

引っ越してきたばかりの時は、自立と歩行がかろうじて出来ていた。

リハビリも兼ねて、毎日のトイレは自らの力で行かせていた。

とは言え、トイレに間に合わない時もあった。

トイレに間に合わなかった時の事を、母が辛そうに話してくれた時の事を思い出すと

胸が苦しくなる。

父の介護を母任せにし過ぎた・・・という後ろめたい思いがあるからだ・・・。

父の介護に関する面倒なことは、全部母任せだった。

手摺りの手配もそうだ。

ケアマネージャーさんからのアドバイスをもとに

助成金の範囲内で設置してもらえた。

私は見ているだけだった・・・何もしていない。

いつか・・・この手摺りを自分が使う時が来るかもしれない。

その時、私は涙しながらこの手摺りを使うのだろう。

母の、父の介護の、沢山の想いが詰まっているこの手摺りを・・・。


スポンサードリンク