癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

父の入院。
目的は検査。

明日の検査結果で、今後の流れが決まる。
昨年末の父の体調不良は誤嚥性肺炎との診断だった。
今日の入院手続き中の書類を見て初めて知った。

それを境に、父の嚥下力が低下した。
誤嚥性肺炎は高齢者にとってとてもリスクが高い。
死亡原因としても、誤嚥性肺炎は常に上位にランクされてる。

父の嚥下力の低下が回復できるかどうかはわからない。
嚥下快復の為のリハビリに入れば入院は延長。
しかしリハビリ効果があるか否かはやってみなければわからない。

ただ、入院中は父への食物・飲料差し入れは絶たれる。
施設に居れば、与えるものに制限がある中でも、
差し入れは可能。

果たして父はどちらを選ぶだろうか？

病室について、父が最初に要求してきたのは「タバコ」だった。
施設に居る時もしつこいくらいに要求してきた。
タバコが吸えるはずがない。

父は入院したらタバコを吸えるとでも思っていたのだろうか？
「タバコは吸えないよ」と説明する私に対して
怒りの態度を示したのだ。
攻撃的な目でにらみつけ、唯一動く右腕でベッドの柵を叩いた。

これは初めての事である。
過去、気に入らない顔をすることはあったが
このような態度に出たのは初めて。

入院する旨の説明をした一昨日の父の笑い顔。
吹き出すようなシーンもあった。
入院直前の今日の笑顔。

父は何か取違いをしていたのだろうか？
そう言えば、その昔父が入院していた頃・・・
当時私は小学生。

入院先の父はとても自由であった。
アルコール依存症で入院中の父が院内でタバコを吸っているのを知っていた。
そしてそれが良いことなのか悪いことなのかもわからなかった。
ただ、その事実を知っていた。

父の中では、入院中はタバコが吸える・・・という
自己流の定義があるのだろうか？

何か勘違いしているのではないか・・・
それにしても・・・あの態度はない・・・
それっきり・・・父の顔から笑顔は消えた。

一時的なものであって欲しいが、
今は明日の検査を待つしかない。
目的は父のタバコ問題ではなく、嚥下の力を回復することだ。


スポンサードリンク