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2018年01月11日

父はボケてない

ブログの中で、幾度となく父の痴呆について疑いをかけてきた。
それはこれからもあるかもしれない。

しかし、その時々でいつも思うことがある。
父は「まともなんだ」と。

半身麻痺の影響で、舌が思うように動かせない。
父は喋ることが出来ない。
口の動きと、切れの悪い音声から
何とか読み取れる、聞き取れることもない訳ではない。
ただ、それはとても難しい。
時にはこちらの解釈の仕方が間違っていることもあるだろう。

そう考えると、父がおかしいのではなくて
聞き手の理解力が足りないだけではなかろうか。

父に会いに行くと、毎回会話を試みるが、
正解が分からないことの方が多い。

単純な会話・・・「Yes」か「No」かの問いであれば間違うことは少ない。
しかし、それ以外の会話が必要になることも多い。

そう言った場面で、分からないことと、解釈の間違いが重なれば
聞き手の受け取る印象が大きく異なる可能性は「大」である。

父は時折おかしなことを伝えてくる。
でも、それは私の通訳ミスなのかもしれない。
私の早とちりだったり、勘違いだったり、先入観念だったり、
要因は沢山ある。

となれば、父の精神状態がまともである可能性は高い。
その根拠は「父の喜怒哀楽」だ。

父が喋れなくなって十数年、
記憶を辿っても父が発した不可解な言葉は・・・一度も無い。
当然だ・・・しゃべれないのだから・・・

でも、父の怒るタイミングは正しい。
イライラするタイミングも、笑うタイミングも、
泣く時も・・・だ。

それぞれのシーンに適した喜怒哀楽を見せる父。

改めて今現在の父の置かれている状況を考えると、
とても良い状況とは言えない。
衣食住には問題ないが、動けない。
自立も出来ない、トイレも、お風呂も、寝る時も、
日常生活は介助が無ければ何もできない。

つい先日までは、体調を崩した関係で
食事も摂れず、水分も飲めず、ベッドの上で5日以上・・・
気が狂ってしまう。

そんな時ばかり、
父がボケていて何が何だかわからなければいいのに・・・
などと都合の良いことを考えてしまった。

しかし、父はまともだ・・・きっと。
だとしたら、父の精神力はとても強い。
イライラもしたし、涙も流した・・・
でも、父は耐え抜いた。
私には到底真似できない。

治療中の歯が痛くて二日ほど満足に食事が摂れないことがあった。
その時のイライラを今でも覚えている。
自分の精神力の弱さを痛感した。

やはり、父は凄い。


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