癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

父の熱が下がらない。
抗生剤の投与を始めて3日目。

父の肺の音に若干の異常が認められた。
飲み込む力も低下しているようである。

そう言えば、昨日父に吸い飲みでお水を上げている時も
苦しそうにすることが多く見られた。
飲み込み辛そうで、見ているこっちが苦しくなった。

熱も下がらず、嚥下障害と見られる症状も気になる。
そんな父に誤嚥のリスクが高まったことから
今日の夕食から食事を停止する旨の連絡があった。
治療も点滴、栄養分も水分も点滴で補うことになった。

何だろうか・・・ちょっとだけ胸騒ぎがする。
覇気の無い父、声も出ない、飲み込みも弱い、痰も出せない。

父の身体に何が起きているのだろうか？
抗生剤の点滴投与ですぐに回復すると思われた当初、
不安に包まれ始めた昨日今日。

昨日の父はお水を欲しがり、大量の水を飲んだ。
しかし、それも止められた。
やんわりと・・・出来ればお水を飲ませるのも控えて頂きたい・・・
と言われた。

父の所に行きたいが、
お水を欲しがられても、食べ物を要求されても
与えることが出来ない今、
父に顔を出すことに抵抗を感じる。

やはり辛い。
お水を欲しがっているのに上げられないなんて・・・
母の時を思い出してしまう。

早く回復して欲しいという希望と、
このまま弱って行ってしまうのではないかというネガティブな感情が
交錯している。

姉に関しては、不安に包み込まれているようだった。
辛いはずの父。
辛いか？と聞いても「大丈夫」のサインをしてくれる。
でも笑顔はない、ほぼ無表情だ。
じっと見つめる父の瞳はどことなく寂しそうに見えてしまう。


回復したら、父の大好きなお寿司を食べさせてあげよう。


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