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2017年11月18日

あと10年、こっち(この世)に居たかった

68歳の誕生日を迎えて数週間で息を引き取った母。

脳腫瘍の疑いで始まった母の入院生活。

検査に検査を重ね、転院したあげくステージ4の肺がんであることを告げられた母。

病院で母が言った・・・世代交代だね・・・と。


以前にもブログ記事にしたことがあると思うが

自宅療養中の母が言った一言で忘れられない言葉は幾つかある。

その中の一つ、

「あと10年はこっち(この世)に居たかったなぁ」

これはいろんな想いと願望が詰まっていたことだろう。


思い残すこともあれば、やり残したこともあったろう。

障害者の夫を子供である私に託すことになったことも・・・。

10年・・・母は何をしたかっただろう。


思い返してみると、母が他界する10年前・・・2005年。

あの頃の母は既に父の介護に追われていた。

父に捧げた10年といっても過言ではないだろう。

激動の10年。


あっという間の10年が通り過ぎた先には死が待っていた。

あと10年・・・母としては不本意な旅立ちということになった。

母は人生80年と考えていたのかもしれない。


日本人男性の平均寿命は81歳到達目前。

女性においては平均寿命88歳に達するのは時間の問題。

母が何歳まで生きたくて、何をやり遂げたかったのか・・・

そういう会話が出来なかったことは残念に思う。

亡くして気づくことは沢山あるが、

母の意志(遺志)を知っていれば

少しでもそれを達成しようと思えることが供養にもつながる。

達成できればなおさらだ。

時を超えた親孝行・・・とでも言おうか・・・。


でも・・・きっと・・・母には大した願望や野望はなく、

只々幸せに、そして穏やかに家族と・・・子供たちと時を重ねたかった・・・

それが母の一番の願いのような気がする。

母から聞き出すことはできないが、

私の心の中で生きている母はそういう人だ。


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緊急入院した母が,非小細胞肺がん(腺癌)「ステージ4」を宣告され、1年後に他界・・・母の闘病中の記録や、がんに関することを中心に記事にしているブログです。
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