癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

母が愛用していたハンドクリーム。

幼少の頃から知っている懐かしい香り。

あの匂いすると、母を想い出す。

夜、就寝前になると必ず使用していた母。

手に擦り込むようにしている姿は今でも浮かぶ。


私も子供ながら、手が荒れている訳でもないのに

無駄に使っていたことを覚えている。

大人への階段を上っているつもりだったのだろうか・・・。

なぜ塗り始めたかは思い出せないが、時々使用していた。


あの匂い・・・atrixのハンドクリームの匂いは

私にとって母の匂いとして刻まれている。

顔パック・・・化粧水・・・一時期ハマっていたのか

毎晩のお肌ケアを続けていた母を見ては笑った。

顔パックしている母の姿は今思い出しても面白い。

そんな楽しかった記憶が蘇らせてくれる匂いの一つがatrixのハンドクリーム。

・・・そう言えば・・・母の遺品の中にatrixのハンドクリームは無かった気がする。

どこの銘柄を使用していたんだろう・・・何も知らなかったんだな・・と悲しくもなる。


かと言って今現在、想い出のatrixは使用しるわけでもない。

妻も娘も違うメーカーのものを使用している。

前にも後にも家族にatrixの使用を促すつもりも予定もない。

だからと言って使用を避けている訳でもない。

ただ、時々思い出す・・・いろんな想い出と共に。

特にこれからの時期ハンドクリームは必需品となる。


昔からあるハンドクリーム、何処にでもあるハンドクリーム、

atrixを見る度に、母が浮かぶ・・・。


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