アフィリエイト広告を利用しています

広告

posted by fanblog

2017年05月20日

夫婦になるということ

死別、そして父は独り

老人ホームには大勢の入所者がいるが、

父は独り。

車椅子の上で、日中の時間を過ごす。

テレビを観る。

三食のご飯をいただく。

一日に一度訪れるおやつの時間。

定期に訪れるトイレの時間とおむつ交換の時間。

起床から、就寝までの時間を車椅子の上で過ごす。

何が楽しいだろうか?

楽しい筈はない。

それでも父は笑顔を見せてくれる。

溺愛する妻に先立たれ、施設で暮らす父。

夫婦となったその日から決まっていた。

必ず別れが来ることを知っている。

別れは悲しい。

夫婦になるということは、別れの覚悟を持つということ。

生涯の伴侶として選んだ者同士の結末。

離別の可能性も、死別の可能性もすべて含めて覚悟が必要だ。

それが夫婦になるということ。

父はそのことを痛感していることだろう。

自分よりも若い妻に先立たれたことに。

親子はお互いを選ぶことはできない。

それだけに、絆も特別なものがある。

愛し愛され、時に憎しみ、色々な形はあるが

親子には、切っても切れない縁がある。

しかし、夫婦あっての家族だ。
AD




始まりは夫婦で、夫婦なくして家族は始まらない

卵が先か、鶏が先か・・・みたいな話になってしまったが、

夫婦・・・つまりは男女の出会いだ。

生涯の伴侶となるということは、別れも含めての事。

産まれたその瞬間から死へのカウントダウンが始まっているように、

夫婦となったその時から、別れへのカウントダウンも始まっている。

それがいつなのかがわからない。

でも、必ずやってくる。

その覚悟が、準備が出来ていないと、

心が、身体がついて行かない。

夫婦になるということ。

両親の死別を目の当たりにして、

改めて考えさせられた、夫婦の宿命。

父にとって、夫婦になるということはどういうことだろうか?

言葉を発することが出来ない父。

左半身麻痺、パソコンも触れない、

鉛筆も持てない、書けない、

僅かに伝わる意思表示。

父は自分の心の捌け口がない。

だから、悲しいことも、悔しいことも、楽しいことも

何も伝えることが出来ない。

日々の感情を、誰にも見せずに我慢している感情を

何処にも・・・誰にも吐き出すことが出来ない父。

なんて我慢強く、なんて強い男なのだろうか。

父のそんな部分を、今は尊敬する。

AD











この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/6285696
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
リンク集
カテゴリアーカイブ
AD
最新記事
にほんブログ村 病気ブログへ
にほんブログ村 にほんブログ村 病気ブログ 末期がんへ
にほんブログ村 病気ブログ がん 闘病記(永眠)へ
にほんブログ村 にほんブログ村 介護ブログ 親の介護へ
にほんブログ村
プロフィール
satorichさんの画像
satorich
緊急入院した母が,非小細胞肺がん(腺癌)「ステージ4」を宣告され、1年後に他界・・・母の闘病中の記録や、がんに関することを中心に記事にしているブログです。
プロフィール


がん・腫瘍 ブログランキングへ
最新コメント
陽子線治療の不可 by satorich (12/25)
陽子線治療の不可 by 弥生 (12/24)
父のいないボランティア活動 by satorich (11/20)
父のいないボランティア活動 by まりあ (11/19)
免疫力と体温と癌 by satorich (11/12)
ファン
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。