癌と共に生きる　手術→放射線治療→化学治療

母を想い出す時、

それは決まって過去の記憶を辿ることになる。

母の言葉・・・声・・・表情・・・

一度に全部は思い出すことが出来ない。

41年間の母との想い出・・・。

記憶一つ思い出すだけで、

その記憶に中にはいくつものドラマがある。

他愛のない記憶でも、今となっては素敵なドラマだ。

過ぎ去った過去は、いつまで経っても過去でしかない。

今のこの時間も常に過去になって過ぎ去っていく。

過ぎ去ったからこそ、想い出すことも出来る。

記憶は素晴らしい。

想い出した瞬間、脳裏ではその時にタイムワープしている。

その記憶の中で、母は私に語り掛ける。

過去の・・・過ぎ去った過去の記憶だが・・・

まるでそれは、過去からのメッセージにさえ感じる。

あの時・・・どんな気持ちであの言葉を発したのか・・・

あの時・・・何を思い浮かべながら笑っていただろう・・・

あの時の会話・・・ああ・・・今考えると・・・

なるほど・・・そう言うことだったのかもしれない・・・

時が経ったことによってわかることもある。

それも一つの、時を超えたメッセージだ。

あの時の何気ない会話が

数十年の時を超えて、心に語り掛ける。

親は偉大なり。

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