2018年04月28日

G20の共同声明「仮想通貨は通貨ではない」への所感



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2018年3月の話です

 少し昔の話ですが、思いだしたので記事にしたいと思います。

 2018年3月の29〜20日に行われたG20 財務相・中央銀行総裁会議にて、仮想通貨に関する共同声明が
 発表されました。
 その中で、仮想通貨に関する問題や課題として、以下の事柄が挙げられています。

  ・消費者や投資家保護の問題
  ・脱税やマネーロンダリングへの対応策
  ・市場や事業者の健全性


 これらは言うまでもない問題や課題であり、仮想通貨が抱える本質的なものだと思います。
 さらに興味深い事は、G20共同声明の中で仮想通貨の事を、「仮想資産」と表現した事です。
 (原文:仮想通貨 Crypto-Currencyを、仮想資産もしくは暗号資産 Crypto-Assetと呼んでいます)

 通貨は通貨であると同時に資産としての価値を持ちますが、資産は通貨とは限りません。
 G20の共同声明は、仮想通貨から「通貨」としての能力を剥奪するもの、と言えるでしょう。
 実際、日本の法律でも、仮想通貨については以下のような定義となっています。

資金決済に関する法律 第二条5項

この法律において「仮想通貨」とは、次に掲げるものをいう。
一 物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。次号において同じ。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの
二 不特定の者を相手方として前号に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの

  ・参考:資金決済に関する法律 (e-Gov)

 重要なのは赤字の部分。
 仮想通貨は、日本円などの通貨や外国通貨などと明確に区別されています。
 「財産的価値」とは表現されていますが、「通貨建資産」と区別されていることからも、それは明白です。

 日本国内において、取引の対価として日本円の支払いを拒むことはできません(強制通用力)が、仮想通貨
 での取引は「通貨ではない」ので、拒むのは自由ということです。


 cryptocurrency-3085139_960_720.jpg

通貨の意味

 通貨の役割は、大きく分けて次の3つがあると言われています。


  @価値の交換・支払いの役割
   物品やサービスを交換する、貸し借りする、それらの価値に対価を払うなどの理由で使用する役割。

  A価値の尺度の役割
   物品やサービスの共通の物差しとなる役割。
   共通の物差しなので、一定の制約はあるが通貨は世界中で通用する。

  B価値の蓄積・保存の役割
   通貨の価値は変わらない、あるいは変わりにくいため、保存や蓄積ができる。
   必要な時には自由に取り出して使用することができる。


 これらを仮想通貨に当てはめて考えた場合、以下のようになります。


  @価値の交換・支払いの役割
   →極めて限定的には可能(主に法定通貨との交換による)。

  A価値の尺度の役割
   →仮想通貨という閉じた世界の中であれば、その尺度は共通の物差しを持つ。
    法定通貨と比べその世界は極めて狭い。

  B価値の蓄積・保存の役割
   →価格の根拠が脆弱なため、価値の変動が激しい。
    また、電子的手段という特性上、ハッキングに弱い(法定通貨も盗難はありますが)。


 ということになり、通貨として認められるにはまだまだ、ということが分かります。
 結論として、仮想通貨は通貨ではなく投資商品である、としたG20の共同声明は妥当と言えると思います。


 wallet-2292428_960_720.jpg

もう一方の見方からすれば

 もっとも、仮想通貨を通貨と見なさないというのは、あくまでもG20枠内の意見です。
 G20は世界の国々の中で相対的に大きな力を持つ、主流の国で構成されていますが、世界にはそれらからは
 漏れた「非主流」もしくは「反主流」の国も存在します。

 また、G20の中でも特に基軸通貨を持つ国は、その既得権益を手放すことはあり得ないでしょう。
 基軸通貨でない国であっても、通貨は国の重要な構成要素ですので、やはり手放す事はあり得ません。
 つまり主流の国にとって、仮想通貨を「通貨」と認める事はそもそもあり得ないと考えられます。


 一方で、「反主流」の国からすればどうでしょう。
 良い例はベネズエラです。ベネズエラでは、2018年2月に国が仮想通貨「ペトロ」を発行しました。
 ペトロはベネズエラの豊富な石油資源を裏付けとしており、1ペトロが原油1バレルに相当します。
 現在のベネズエラはインフレ率が高く、買い物をする際に大量の紙幣を持ち歩く必要があるとのことで、
 ペトロの導入がこういった問題を打破する切っ掛けとなるとの見方もあります。
 (もっとも、ベネズエラ政府はペトロの原油との裏付けを「担保する」とは言っても、「保証する」とは
  言わないあたりでお察しではありますが)


 しかし最大の利点は、ペトロが仮想通貨であることの匿名性です。
 現在ベネズエラは原油安に喘いでおり、またアメリカの経済制裁を受けています。
 こういった状況では、仮想通貨の匿名性によりアメリカの経済制裁を逃れるメリットは大きくなります。

 実際、ベネズエラの他にもトルコやイランなどが国家としての仮想通貨の発行を考えていると言われており
 その理由は、アメリカの経済制裁を逃れるためとも考えられています。
 「基軸通貨」vs「仮想通貨」。面白い構図ではありますね。


 coins-1523383_960_720.jpg

仮想通貨の展望

 私は、仮想通貨の源となったブロックチェーン技術については肯定的に捉えています。
 一方で、仮想通貨そのものはそれほど肯定的ではありません。
 理由は、「基軸通貨を脅かす可能性のあるものは、各国が認めるわけがない」と考えているからです。
 通貨は全て、何らかの裏付けを持って存在できます。
 そして残念ながら、ブロックチェーンと投資家の夢は、国家の権力と軍力には勝てないと思っています。

 一方で、仮想通貨は投資商品として魅力的と考える人も多いでしょう。
 仮想通貨の強烈な値動きに、一攫千金の夢があるのは間違いありません。
 ただ、仮想通貨が「通貨」として認められるかどうかと聞かれれば、私は疑問だと言わざるを得ません。

 今後、仮想通貨が「仮想資産」の域を超え、「通貨」になるかどうか。
 個人的な興味で見続けていきたいと思います。



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2018年04月27日

私の投資ポートフォリオを公開します(2018年4月)



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ポートフォリオをまとめてみました

 毎月の月初には投資状況をまとめて記事にしているのですが、今回はそれとは別に全体的な投資の状況を
 まとめてみようと思いました。

 ソーシャルレンディングと一言で言っても、国内案件、海外案件、あるいは不動産や事業資金、再生可能
 エネルギー案件など様々です。
 そんな中、私はこのようなポートフォリオで投資をしている、という参考にして下さい。
 (なお、各業者ごとの金額は、「月例報告(資産・収入)」のページで詳細を記事にしてあります)


 ちなみにこの記事を書いている時点で、私のソーシャルレンディング投資額は¥78,098,243。
 うち、デポジット分を除いて¥77,742,607が投資中となります。

カテゴリー別投資金額

 まずは、カテゴリー別投資です。
 ソーシャルレンディングの案件を、ここでは以下の6つに大別しています。

  @国内事業性資金:不動産担保&再生エネルギー以外の国内への貸付
  A国内不動産:不動産担保のある国内への貸付
  B国内再生エネルギー:再生エネルギー関連の国内への貸付
  C海外事業性資金:不動産担保以外の海外への貸付
  D海外不動産:不動産担保のある海外への貸付
  Eマイクロファイナンス:海外個人向け小口貸付


 このうち、@〜Bは対象となる事業者がかなり多いため、具体例は挙げません。
 C〜Eについては、以下のような事業者の案件が対象になります。

  C:クラウドクレジットの一部と、スマートレンドの一部(香港事業者向け貸付)
  D:ガイアファンディングとアメリカンファンディング
  E:クラウドクレジットの一部


 ちなみに、このようなカテゴリー分けも定まったものではなく、私の独断によるものです。
 特にCとEの区別は難しいと思っています。


 さて、こういったカテゴリー分けをしますと、今の私の投資状況は以下の通りとなりました。

 20180426SUM1.png

 だいたい予想通りかな、というのが第一印象です。
 予想していたよりも少し国内不動産が多く、海外案件が少ないようにも思いますが、良く考えてみると
 ここしばらくの間海外案件には投資していないので、バランスが偏っているのでしょう。

 とは言え、ソーシャルレンディングの現状と比較すると、それほどバランスが悪いわけでもありません。
 今のところはこのまま、またしばらくしたらポートフォリオの見直しを行おうと思います。
 (事業者の見直しの方が優先なことは当然ですが)

平均投資金額、平均償還期間、平均利率

 さて、次に投資件数をまとめてみました。
 それぞれの種類ごとに、投資件数や平均金額に違いがあるかどうかを見るのが目的です。

 20180426SUM3.png

 国内再生エネルギー(平均45万円/件)の方が、国内事業性資金(平均36万円/件)よりも1件あたりの
 投資金額が多いのは少し意外でしたが、それ以外はおおよそ予想通り。
 国内案件は海外案件に比べ、比較的1件あたりの投資金額が大きいという結果になりました。

 なお、上記の通り私は200件ほどの案件に分散投資を行っています。
 これだけの数だと管理が難しいのでは、と思うかもしれませんが、半分は趣味です。
 ちなみに自動集計ツールの類は使ってません。数式付けたエクセルだけで管理しています。


 一方、カテゴリごとの平均償還期間と利率(税引後)は以下のようになりました。

 20180426SUM2.png

 平均の償還期間は0.7年=約8.5ヶ月。
 国内不動産が予想より若干長いですが、オーナーズブックやmaneo案件が伸ばしているのかもしれません。
 それ以外はマイクロファイナンスが長期間なのは予想通りでした。
 平均償還の8.5ヶ月というのも、まずまず狙ったところですのでこのまま行きたいと思います。

 全案件の平均利率は税引き後で約5.9%(税引き前7.4%)。
 国内不動産が低めなのは、おそらくオーナーズブックが影響しています。
 再生エネルギーが高いのは、グリーンインフラレンディングが引き上げているものと思います。
 その他、海外案件の利率が高いのも予想通りです。

まとめ


 約7,800万円の資金を税引き後利率5.9%、資金回転率95%として計算すると、毎月の利金は

  78.000.000 × 0.059 × 0.95 ÷ 12 = 364,325

 となり、月の利金は約36万円になります。

 税金や保険料で1/4は減るとしても、月27万円の可処分所得は残ります。
 贅沢をしなければ、十分生活できる金額でしょう。
 さらに、他の副業はここには含めていませんので、もう少し可処分所得は多くなる計算です。


 ただ、全資産の9割以上をソーシャルレンディングに委ねなければ上記の所得は得られないのが現状。
 そんな現状で、今すぐにリタイアをするつもりはありません。
 (私一人ならともかく、家人もおりますのでなおのことです)
 仕事についても、すぐに逃げ出したいほど劣悪な環境ではありませんし、このままの惰性であと数年間は
 適当に(適切に)仕事をこなしつつ、会社の脛をかじっていくつもりです。



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posted by SALLOW at 10:15 | Comment(9) | TrackBack(0) | 投資の話題


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