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2017年04月01日

金融庁Webサイトを散歩してみた@:「受託者責任原則」が確定したという話



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受託者責任という考え方

 今回は、SL以外の案件の話題です。
 みんなのクレジットへの行政処分関係のニュースを集めようとしていた時、こんなものを見つけました。


  ・「顧客本位の業務運営に関する原則」の確定について


 顧客本位の業務運営、あるいは受託者責任(フィデューシャリー・デューティー)という面倒くさそうな
 名前がついているのですが、中身は簡単です。


 「資産運用を受託した者(証券会社や保険会社など)は、委託者の利益を最大化する事に務め、
  委託者の利益に反する事を行なわない義務を負う」



 そんなの当たり前じゃないか、と思うかもしれません。
 ところが、政府がこんな事をわざわざ言うということは、つまり現状がそうなっていないということ。

 さらに、こんな当たり前の考え方を普及させるために政府が本腰を入れかけただけで、金融界に対して
 衝撃が走った、などという記事まであります。
 金融機関がいかに今まで、顧客との利益相反を起こして来たかという事です。

 今後、上記の原則が確定された事で、各金融機関はそれぞれに顧客本位の業務運営を策定・公表し、
 取り組み状況を定期的に更新することを求められる事になります。
 (*策定、公表は義務ではありませんが、公表しない時点でその金融機関はお察しということです)

具体的な例

 受託者責任によって、例えばどんな事が自主規制されるのか、一つの例を挙げてみます。

 2つのインデックスファンド(投資対象は共通)、

 ・Aファンド 購入手数料1.08% 信託報酬0.54%
 ・Bファンド 購入手数料ノーロード 信託報酬0.32%

 投資対象が共通、その成績もインデックスファンドなので同程度と仮定しますと、投資対象として
 どちらが有利かは決まり切ってます。手数料の低いBファンドです。


 ここでもし、とある証券会社が、Aファンドの販売会社と資本関係であったらどうなるでしょうか。
 その場合、証券会社(もしくはグループ全体として)売りたいのはAファンドということになります。

 顧客利益を優先するなら、Bファンドを売るべきです。
 しかし、グループ全体の利益を優先するなら、Aファンドを売るべき、ということになります。
 ここに、利益相反が発生します。


 これまでは、金融庁としてどちらの利益を優先するべきか、その指針を出していませんでした。
 それが今回の確定によって「顧客優先」と定められた事になります。
 (*ちなみに、欧米の金融機関では当たり前の考え方です)


 投資家として、取引している金融機関における受託者責任方針は確認しておくべきでしょう。
 なお、既に以下のような大手会社は、フィデューシャリー・デューティーの方針を公表しています。
 (各、方針ページへリンク。これ以外にも探せばたくさん出てきます)

  三井住友アセットマネジメント

  みずほフィナンシャルグループ

  三菱UFJフィナンシャルグループ

SLへの影響は?

 さて、今回の受託者責任ですが、ソーシャルレンディング事業者も対象となります。
 対象であっても策定や公開は義務ではありませんが、現在のSLを取り巻く状況からして、何らかの動きを
 取ることになるのではないでしょうか。

 今のところ、最大手maneoや、SBI SLでもフィデューシャリー・デューティーを策定しているところは
 ないようですが、今後どのように動くか注目したいと思います。


 *ちなみに先ほどの金融庁のページ、パブリックコメントが面白いです。

  「金融機関の独自取り組みに任せるのじゃなくてルール作れ」という意見や、
  「大雑把すぎて分からないからいろいろと定義してくれ」という意見が多く出ているのですが、
  その裏に、「ルールが決定されれば裏をかいてやろう」という意図が見え隠れしているように思えます。

  金融庁もそのあたりは既に見抜いており、
   「ルール化ではなく原則化」
   「具体的な取組内容は、この原則の趣旨を踏まえて各金融機関で決定すること」
   「本原則は金融機関の取組を強制するものではない」
   「期限も具体例も設けない」

  と、規制の穴抜け防止半分、責任逃れ半分のコメント回答を繰り返しています。
  個人的には、ミニマム・ガイドラインくらいは設けた方がいいと思うのですが。



 次回は、「金融庁Webサイトを散歩してみたA」を記事にしたいと思います。
 あまり引っ張っても仕方ないので、おそらく2回、長くても3回で終われるようにします。


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