2015年11月28日

自転車安全教室の「スケアード・ストレート方式」はあまり効果がない...?

スケアード・ストレート方式の自転車安全教室というのは全国でも広がりを見せているもので、スタントマンを使い実際の事故を目の前で再現することで、その恐怖感から安全への意識を高めようというものである。

sukea-do.png


この方式が出た当初、管理人は「あまりに酷いルール無視状態だから、これぐらいのショックを使った安全教室はかなり効果的じゃないか」と思っていた。だが、この方式に懐疑的な見方もあり、最近は管理人自体もそう思うようになってきた。

その理由の一つに直近で参加したとある「自転車に関する懇談会」でのメンバーの発言だった。その方によれば(それがスケアード・ストレートかは定かでないが)、

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実際の止まっている自転車に後ろから時速40kmで自動車と衝突させてみた。その時に子供たちが「あっ!すごい」という声が出て、何よりもぶつかったときの音がすごい。アピール効果はすごいのだがその時だけで終わってしまう..

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というものである。確かにその時の恐怖心を煽ることは成功しているのだが、その場限りで長期的にみれば効果が薄いらしいのだ。なるほどと思い、ネット上で似たような意見が無いか探してみると意外とヒットする。そしてこの方式に懐疑的な方のブログを見てもその中で

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「子供たちの大半にとっては、これはサーカスの同類で、100%完全にエンターテインメントなのだ」

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と綴っている。Youtube上にあがっているスケアード・ストレートの動画を見ても「わー」という悲鳴も聞き取れるのだが、同時に笑い声や「すげー」などエンターテイメント的な反応も見られ確かにこの方が言うようにそういった面も否定出来ない。


※動画の2:35あたりを参照


実際のところ、スケアード・ストレート方式の元となったアメリカ(青少年犯罪に関する抑止手段)では、1970年代に考案されたものの1997年の米連邦議会でのレポートで「有効ではない」に分類されている。

それでは全国各地でやっているこの方式が完全無為意味なのか...というとそこまでではないと管理人は考える。確かに長期的な効果が薄いのは事実だが、単発的なインパクトがあるのも事実だ。要は組み合わせ方ではないかと思う。すなわちスケアード・ストレート方式の安全教室だけをやると長期的にはダメなので、普段から安全教室を行い、その合間でストレート・ストレートを入れることにより"事故った時にどうなるかがイメージでき、そうならないようにルールを守る"という姿勢を生み出せるのでは無いだろうか。
そして大事なのが安全教室では警察官やこれに精通した人が受動的に教えるのではなく、実際のコース(願わくば自動車学校のコース)などを用いて、実際のそこで自転車に乗って学ぶような体験型の自転車安全教室でないとダメである。理論的に上の人から教わるよりも、実際に体を動かし、実体験で危険や危険な場所を感じたほうがより安全への意識も生まれやすい。もし守らなければ「スケアード・ストレート」のようになってしまう...といった感じだ。ここ近年で中学校や高校の自転車通学許可として独自の免許制度を導入する学校が増えてきているが、将来的には自転車に乗り出す小学生低学年ぐらいから体験型の自転車安全教室の開催が必要になってくるのではと思う。「聞くよりも体を動かす。」自転車の安全でもこれはいえそうだ。

2015年11月22日

自転車で歩行者と接触、口論となり殴って逃げる

西東京市の路上で自分勝手な利用者のトラブルが起きた。

jitensya_naguru.jpg

参照元:テレ朝ニュース
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21日早朝、西東京市の路上で、自転車に乗った男が歩行者の女性とぶつかってトラブルになり、鈍器のようなもので女性の頭を殴って逃走しました。

 午前4時ごろ、西東京市谷戸町の路上で、歩いて帰宅していた女性(35)に後ろから走ってきた自転車がぶつかりました。警視庁によりますと、自転車には男が乗っていて、女性と口論になった後、いきなり女性の頭を鈍器のようなもので殴って逃走しました。女性は頭に全治2週間の軽いけがをしました。男は60代くらいだったということで、警視庁は傷害事件として捜査しています。
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ニュース内容に詳細がないので推測となるが、現場の道路の映像では独立した歩道と車道があり、「歩行者とぶつかった」ことから歩道上でのトラブルと推測できる。

仰天なのはそのあとで、口論となり持っていた鈍器のようなもので頭部を攻撃。しかもその後に逃走していることである。自転車でぶつかったことよりも鈍器で殴った方が傷害となっており、警察も傷害事件として扱っている。

歩道上では絶対的に歩行者が強く、自転車は原則車道なので優先権は一切ない(ただし、歩道上の自転車通行部分である自歩道の自転車レーンを除く)。逆に歩道上では歩行者の邪魔にならないように通らなければならい。歩道上で歩行者と接触するような乗り方をする利用者の大概は自転車が車と同じ車両であることの認識が欠如していて、歩行者に対する配慮もかけている場合が多い。多分この男は女性に歩道上での自転車の乗り方を指摘され言い争いとなり、カッとなって持っていた鈍器のようなもので殴りつけたのではないだろうか。ちゃんと自転車ルールを知っていて、歩行者への配慮もあれば接触することもなく、ましてや口論、傷害事件となることもなかったはず。

まだまだ自転車のルールは浸透しておらず、長らく続いた歩道走行のツケがいろんな形で弊害を起こしている。

2015年11月15日

「自転車を追い越すときは1.5m」 愛媛県で呼びかけ

自転車政策が熱心な愛媛県のニュースだ。

参照元:日本経済新聞
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愛媛県や県警察本部などでつくる県自転車安全利用研究協議会は自動車の運転者に自転車との間隔を1.5メートル以上確保するよう呼びかける「思いやり1.5m運動」を15日から始める。ポスター掲示やステッカー配布で周知する。県によれば自転車との間隔を示して安全を訴える試みは全国初という。

 自転車は道路交通法で「軽車両」とされ、原則車道を通ることになっている。しかし「車がすぐ近くを通ると怖い」「追突されそうだ」といった声が多く、協議会はドライバーに自転車の横を通る際は1.5メートル以上離れるか、徐行を促す。

 間隔は道路事情や台湾などの海外の先進例を踏まえ決めた。15日の「愛媛サイクリングの日」から運動を始める。県は2013年施行の「愛媛県自転車の安全な利用の促進に関する条例」に自動車側が自転車の安全に配慮する責務を盛り込んだが数値で浸透を図る。
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昨日の記事で愛媛県の「自転車新文化」というものを扱ったがこの「思いやり1.5m運動」はこれにからむものと思われる。記事にもあるように自転車利用が進むヨーロッパでは自転車を追い越すときに間隔を1.5mを開ける行為はルール化され、自転車に配慮ある運転がされる。一方日本では明確な法律がなく教習所で間隔を開けるよう習ったり、自動車メーカーのWEBページで呼びかけている程度である。

自転車に乗り、車道上で自動車に追い越されたことがある人なら誰しも感じる恐怖感。逆に車ばかりで自転車に乗らず、ましてや車道を走ったことがない人ならこの恐怖感は理解できない。スレスレで追い越した場合、(特に風が強い時に)万が一ふらついて自動車側に転倒した際に大事故になりかねない。そういった点からも1.5mを開けて余裕をもつような呼びかけだ。特に自転車専用レーンがなく、もしくはあっても十分な広さがない矢羽程度のレーンであれば自動車との接触事故も十分考えられ、自動車利用者に対する対応が必須となる。これは愛媛県だけの事例でなく全国規模で行わなければならないことで、特に自転車を観光資源として核にしようとしている地域であればなおさらだ。

自転車の環境が良くなるためには走行環境の整備と交通ルールの徹底の2つが絶対条件だが、道路によっては一律にレーンの広さを確保できないあるいは自動車と共用となる場合もあることから3つ目として"自動車に対する自転車への教育"も必要となる。

2015年11月14日

「健康、生きがい、友情」の自転車新文化

愛媛県では数年前から「しまなみ街道」を使った自転車政策を行っているが、その根本となるのが"自転車新文化"というものである。


jitensya_sin_bunka.png


自転車新文化とは「サイクリングは健康・生きがい・友情を与えてくれる!」をテーマに交流人口拡大による観光振興や地域活性化に向けた施策を行うものである(動画内より)。

はじめての言葉だったので少し調べてみたが、事の発端は愛媛県の中村知事。台湾本社へ飛び込みでお会いしたジャイアントの会長からの言葉がヒントだったようで、会長から教わった「自転車は健康・生きがい・友情を生む」という言葉から自転車の新しい新文化ができるのではないかと考えたようだ。

実際それまでの日本での自転車といえばちょっと近くの駅までのちょい乗りとか、買い物用とか通勤・通学などママチャリやシティサイクルを中心とした使い方だった。これをサイクリングをメインとした実用以外の使い方を提供することで新しい文化を作ろうとするものだ。

自転車イベントなどを通して仲間に出会い、自転車を通して健康になり、友情を生みさらにはサイクリングが生きがいになるようにとこれまで限定的だった自転車の使い方を広げるというわけだ。

ここ最近ではマラソンブームが定着し、ブームを越えて文化になりつつあるがマラソンの場合は同じ体力運動量でも足に負荷がかかり、取り組んでみた人ならわかると思うがはじめてだと挫折しやすい。その一方で自転車であれば誰しもが乗ったことのある乗り物で、体への負荷が少なく同じ体力でもより遠くに行けるメリットがある。マラソンよりも敷居が低くポテンシャルが高いと考えたようだ。さらにマラソンよりもスピード感があり風を切って遠くまで行けるのは自転車ならではの良さである。

さらに愛媛県を訪れるサイクリストが増えれば、観光需要が生まれるだけでなくしいては地域活性化にもつながる。また自転車を利用する人が増えれば自転車用グッズ(ヘルメット等)にも需要が生まれる。サイクリング文化の創出は新たなビジネスにもつながるのである。

2015年4月からは愛媛県庁に「自転車新文化推進室」が新設された。行政の側から自転車新文化が広まるようサポートする狙いで、県内のイベントの企画の他、海外への売り込みも行う。愛媛県の知事主体となった自転車政策は本気なのである。

2015年11月10日

6代目自転車名人は弱虫ペダルの作者、渡辺航さんに決定

自転車名人とは、自転車活用推進研究会(自活研)が2年に一度、自転車活用の模範となるような著名人を選び表彰しているものである。初代は忌野清志郎さん。2代目は俳優の鶴見辰吾さん。鶴見辰吾さんに関しては自転車芸人が広く知られるきっかけとなった「アメトーーク」の自転車芸人の回で、スタジオ上部に神のごとく大きく飾られていたのが記憶にある。3代目は勝間和代さん、4代目は片山右京さん、5代目は谷垣禎一と各界の著名人が名を連ねる。

そして今年、6代目自転車名人の発表があった。なんと以外や以外。あの漫画家が表彰されたのである。

6th_meijin.png


ただ、漫画家と言っても今や昨今のロードバイクブームを牽引するあの人気マンガ「弱虫ペダル」作者なのである。弱虫ペダルはその人気ぶりからアニメ化され、映画化も行われ、さらには舞台化されるなどマンガ的にかなり大ヒットした作品である。さらに弱虫ペダルの影響を受けて自転車、特にロードバイクを始める若い女性層を増やす要因ともなるなど、今まで男性だけの趣味の世界だったロードバイク界に新たな風を呼びこむ前代未聞の成果をあげた。これら影響力が6代目への表彰となったようだ。

弱虫ペダルはアニメの第3シーズンの制作発表が行われ、まだまだ人気が衰えない。さらには弱虫ペダルに続くような自転車漫画も出現しており、若い人がスポーツタイプの自転車に興味を持ってもらう入り口的な要因になりつつある。弱虫ペダル以前にも自転車を題材にした作品はあったが、若い女性を呼び込めたのは弱虫ペダルだけの偉業だ。マンガ(アニメ)を通してこれからも自転車文化の寄与に頑張って欲しい。

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