
第6回となる「その6」では街中の歩道上を走っている時によくある事故のパターンが取り上げられている。動画では自転車が通行可能な歩道を走っていて、自転車が走るところに歩行者がいたため一旦建物側に回避。このまま信号のない交差点にさしかかったところでシンキングタイムとなる。

結果はというと...交差点に差し掛かったところで左手方向から進んできた自動車が停止線を越えて直進。あわや接触しかけた。このケースのポイントは街中の信号のない交差点では上の画像のように建物や塀、木々などで自転車からは左手方向の交差点の様子がわかりずらいことが多い。この場合自転車側からも自動車側からも互いに発見が遅れて交差点に入ったところではじめてその存在に気付いて急ブレーキとなってしまう。最悪はこれで接触して自転車側が怪我をするケースもあるため意外と危ないパターンなのである。

別アングルから見るとこんな感じ。反対側から見るとわかりやすいが塀が大きな死角となりともに発見が遅れる大きな要因となっている。こういったケースを避けるため歩道上を走る際は法律通り「常に車道寄りを徐行する」必要がある。車道よりであれば塀の死角から自転車が見える位置までに余裕が生まれボンネットの幅程度のタイミングが遅らせることが可能だ。


さらにこのような見通しの悪い交差点では過去に接触事故が起きているケースが多く、注意喚起のための看板やミラーが設置されているケースがある。これらを見つけた場合はミラーを活用し死角から車が来ていないかなど特に注意してほしい。

また、動画内では歩道上でスピードをあげているがこれもご法度で特に死角がある場合は徐行し今回のように突然交差点で出会うようなケースでもブレーキで接触を避けれるようなスピードで走る必要がある。自転車安全利用五則の「自転車が歩道を通行する場合は、車道寄りの部分を徐行しなければなりません」とはまさにこのケースを想定しての決まりなのである。歩道上は一見安全のように思えるがこのような街中の歩道では逆に死角による危険が潜んでおり、それは子供であっても危険予測や徐行などが欠かせない。

なお、最後にクルマ側の対応も指摘されていてこれは良いと感じた。今回のケースのように交差点の先が見えない場合は3段階停止という3つの動作が必要と述べられていた。具体的には
1.停止線で一時停止
2.車の先端を少し出して停止
3.目視できる位置で再び停止
の3つ。このように止まると死角となっている交差点の歩道にいる歩行者や自転車に車の存在を知らせることができ、安全向上につながる。また、2の動作では細かく左右を確認しながら前に出るといいだろう。なぜなら自転車は歩道上での進行方向に決まりがなく、交差点の右からも左からも出てくるためである。さらにスピードは歩行者よりも断然速いのでゆっくりとが肝心だ。最後に3で交差点が完全に目視できる位置で再び左右確認でようやく完了。非常に面倒に感じるが歩道を自転車が走る状況ではこれが最善策で、逆にこれをやらないと今回のような交差点で事故をおこすと思うのでドライバーの人は要注意してほしいと思う。
最後にこれらの動画リンクを。