アフィリエイト広告を利用しています
最新記事
にほんブログ村 英語ブログ 英語 通訳・翻訳へ
にほんブログ村
 
翻訳ランキング
  翻訳ブログランキング参加中
翻訳ブログ人気ランキング


タグ
検索
ご意見・ご感想

ご意見、ご感想、ご質問をお待ちしております。
こちらから、どうぞお気軽に!

記事一覧
◆パッケージについて
 作業前に内容を確認する
 作業前に設定を変更する
 メモリをアップグレードする (2017 SR1)
 格納されているファイルにアクセスする

◆Trados の機能
 表示フィルタ・高度な表示フィルタ
   2021 の表示フィルタ
   タグの中の検索
   プラグイン
   プラグイン for 2019
   変更履歴
   すべてのコンテンツ
 検証機能
   全般の設定
   QA Checker
 QuickInsert
 印刷プレビュー
 メモリのフィールド
 ファイルの解析 @
 ファイルの解析 A
 AutoSggest
   ATOK との競合
   プラグイン
 ショートカット キー
   設定方法
   便利なキー
   高度な表示フィルタ
 変更履歴
 繰り返しの自動反映
 upLIFT テクノロジー
   フラグメント一致
   あいまい一致の自動修正
   単語数のカウント
 自動置換 > 単位
 ジャンプ
 用語認識
 MultiTerm
 変数リスト

◆Trados のバージョン・エディション
 2021 SR2 CU9
 2021 の新機能
 プラグインとアプリの 2021 対応 (2020/08)
 2017 SR1 の最近のバグ (2020/05)
 プラグインとアプリの 2019 対応 (2019/02)
 2019 の新機能
 Starter エディション
 2017 SR1 の新機能
 メモリのアップグレード (2017 SR1)

◆プラグインとアプリ
 2021 対応 (2020/08)
 2019 対応 (2019/02)
 フィルタで繰り返しを除外
 原文の英数字を訳文にコピー
 パッケージの中身を一覧表示
 コメントを Excel にエクスポート
 選択箇所の検索結果を別画面で一覧表示
 メモリをアップグレード
 用語集を変換
 コメントや変更履歴のユーザー名を変更
 sdlxliff ファイルを Excel にエクスポート
 Community Advanced Display Filter for 2019
 Community Advanced Display Filter
 Regex Match AutoSuggest Provider
 PackageReader
 Comment View Plugin
 SegmentSearcher
 TM Lifting
 Glossary Converter
 SDL Batch Anonymizer
 Export to Excel

◆トラブルシューティング
 QuickInsert の設定が表示されない
 QuickInsert が動かない
 訳文生成できない
   分節の結合
   コメント
   表示フィルタのハイライト
   ハイパーリンク タグ
 メモリがヒットしてこない
   完全一致が登録されていない
   検索オプション
   言語ペア
   サーバー TM
   Trados のバージョン
   空メモリから作業を始めた場合
   単語単位のトークン化
 「TM はアップグレードが必要」が消えない
 検証の除外設定が効かない
 エディタの動きが遅い
 エディタが落ちる
 ファイルの解析が終わらない
 エディタ上のフォントが変わらない
 用語が認識されない
 同じ用語が何回も表示される
 パッケージを正常に開けない

◆翻訳作業に役立つ Tips
 タグの中の文字を検索する
 複数の分節に分かれている場合の処理
 メモリに登録されるユーザー名を変える
 自分の訳文用のメモリを作る
 Trados の設定を変える
 パッケージを別プロジェクトとして開き直す
 訳文を表示する方法
   印刷プレビュー
   訳文のみで保存
   訳文の表示
 単語数・文字数のカウント
   解析レポート @
   解析レポート A
   単語単位のトークン化
 ショートカット キーを設定する
   設定方法
   便利なキー
 変更履歴を記録する
 繰り返しを自動入力する
 エディタ上のフォントを変える
 1 つの原文に複数の訳文を登録する
 単位記号の前にスペースを入れる
 英日と日英で同じメモリを使う

◆Trados 以外のツール
 CAT ツール
   Memsource
   memoQ
 その他のツール
   ATOK
   Xbench
    変更履歴
    使い方【前編】
    使い方【後編】
   QA Distiller
   AutoHotKey
   WinMerge
   Visual Studio Code
   Vale
最新コメント
プロフィール
さくらさんの画像

昔は「Trados さん、頑張って!」とお祈りしながら訳文生成していませんでしたか? 今も、たまにそんな気分になるときがあります。Trados って本当にわからないことばかりです。特に、日本語の情報は少ないですよね。いくら翻訳者とはいえ、日本語の情報が欲しいのです。Trados ユーザーの方々といろいろ情報交換できたらと思っています。




2019年08月26日

英日と日英で同じメモリを使う ― AnyTM

少し前に、日本語スピーカーと英語スピーカーの間で行われる Q&A のやり取りを翻訳する仕事がありました。日本語のものは英語に、英語のものは日本語に、と双方向で訳す必要があるものです。少し長期的な作業が予定されていたので、メモリを貯めようと思い AnyTM を使ってみました。いやぁ、久々に Trados って便利だなぁと思いました。

手順は、以下のとおり、いたってシンプルです。

@ 日英のプロジェクトを作り、言語方向が同じ日英メモリを AnyTM として追加する。
A 英日のプロジェクトを作り、 @で使った日英メモリを AnyTM として追加する。

ポイントは、@のステップでも AnyTM を使うことです。言語方向の同じメモリを追加するので通常のメモリとしても追加できてしまいますが、AnyTM として追加します。日英と英日の両方のプロジェクトでメモリが AnyTM として設定されている状態を作ります。こうすることによって、両方のプロジェクトで同一のメモリを更新し、参照できるようになります。


AnyTM の仕組み


メモリを AnyTM として追加すると、以下のように 「anytmreverse」と付いたメモリが自動的に作成されます。Trados がやってくれる処理は単純で、この AnyTM メモリと元のメモリを常に同期するというものです。つまり、元のメモリに訳文を入力すると、自動的に AnyTM メモリにも訳文が追加され、同様に AnyTM メモリに訳文を追加しても、元のメモリにも訳文が追加されます。


49_2.png


@ 日英プロジェクトに、日英メモリを AnyTM として追加する


まず、日英プロジェクトに、言語方向が同じ日英メモリを AnyTM として追加します。追加する方法は簡単です。[使用] メニューから「AnyTM」と表示があるものを選ぶだけです。


49_3.png


49_5.png


ここで、1 つ注意する点があります。言語方向が同じメモリは AnyTM として追加はできますが、追加しても「anytmreverse」メモリは作成されません。言語方向が同じなので確かに不要なのですが、この状態で翻訳作業をしても普通に日英メモリに訳文が貯まっていくだけで、AnyTM メモリは作られません。


49_10.png


A 英日プロジェクトに、日英メモリを AnyTM として追加する


英日プロジェクトに、@で追加した同じ日英メモリを AnyTM として追加します。今度は、プロジェクトの言語方向とメモリの言語方向が違うので、追加した時点で AnyTM メモリが自動的に作成されます。AnyTM メモリが作成されれば、準備は完了です。


49_6.png


49_11.png


試してみます


では、少しだけ試してみましょう。

日英プロジェクトで以下の文を訳して、メモリに登録したとします。

 原文: 日本語  設定ファイルを作成してください。
 訳文: 英語   Create the setting file.

その後、英日プロジェクトで「I heard the request "Create the setting file".」という文を訳そうとしてメモリを検索すると、「Create the setting file」の対訳がメモリに見つかります。便利です!!

49_8.png


反対の方向も同様に機能します。英日プロジェクトで以下の文を訳して、メモリに登録したとします。

 原文: 英語   Delete the temporary folder.
 訳文: 日本語  一時フォルダーを削除してください。

日英プロジェクトに移動して、「一時フォルダーを削除する件、OK です。」という文を訳そうとすると、「一時フォルダーを削除してください」の対訳が表示されてきます。


49_9.png


今回は以上です。英日と日英の双方向で訳したい場合は、実はもう 1 つ「多言語構成の原文の翻訳」という機能もあります。上で説明した方法は、英日と日英でファイルが分かれていることが前提ですが、同一のファイルに英日と日英が混在する場合は、こちらの方が便利です。詳しくは、また次回!