新型インフルエンザ:横浜で小6男児が死亡
毎日JPより引用
横浜市は17日、新型インフルエンザに感染した同市都筑区の市立小6年の男児(12)が同日夕、入院先の市内の病院で死亡したと発表した。気管支ぜんそくの基礎疾患があり、死因は脳内出血とみられるが、インフルエンザウイルスとの関連は不明という。男児はインフルエンザ脳症には罹患(りかん)していなかった。3日未明からウイルス性心筋炎の治療のため集中治療室(ICU)に入っていた。厚生労働省によると、国内の新型インフルエンザ感染者の死亡は疑い例も含めて15人目、未成年の死者は初めて。
市によると、男児は2日午前、39度台の発熱と嘔吐(おうと)を訴え、近くの医療機関を受診した。簡易検査では新型インフルエンザ陰性だったが、気管支ぜんそくの症状があり、医師の紹介で別の病院を受診。熱が37度台に下がったため帰宅した。
しかし、翌3日に熱が40度に上がり、再受診して心筋炎と診断された。この時も2回の検査で新型インフルエンザ陰性だったという。
だが、血液検査の結果、10日にA型インフルエンザ陽性と判明し、14日夕に市衛生研究所の遺伝子検査で感染を確認。17日夕に死亡した。タミフルやリレンザは投与されなかった。
投与しなかった理由について、市は「発症から感染確定まで48時間以上経過しており、効果がないと判断したのではないか」と話している。【池田知広、高橋直純】
◇心筋炎に注意必要−−専門家指摘
心筋炎は心臓の筋肉(心筋)にウイルスなどが感染し炎症を起こし心機能が低下する病気。心筋炎により体内に分泌された物質の影響で、脳出血を起こしやすくなる恐れがある。
また、心筋炎の治療には補助人工心臓を使うことがある。血液が固まるのを防ぐ抗凝固剤を用いるため、脳内の血管に弱い部分があると、そこから出血する可能性もある。
野々山恵章・防衛医大教授(小児科学)によると、インフルエンザウイルスによる心筋炎は、季節性ではあまり起こらないが、新型では報告があり、注意すべき合併症という。
野々山教授は「小児の心筋炎は急速に容体が悪化しやすいため警戒が必要だ。新型インフルエンザに伴う心筋炎は頻度としては非常にまれだが、脈が弱かったり元気がなく、ぐったりしていれば、重症化の兆候なので、早期に医療機関で受診してほしい」と指摘している。【江口一、河内敏康】
・・・・引用ここまで
大変痛ましい事例です。
この子を助けるにはどのタイミングでどうやったらよかったのかと考えますが・・心筋炎は数時間で状態が急変するため、難しいのです。
この子の場合は、記事によると最初のうちインフルエンザが陰性だったとのこと。
でも、最終的には心筋炎をおこすような状態にまでなり、インフルエンザも検出されています。
あとで考えるとあのタイミングで治療しておけばということが山ほどありますが、現場で働いていると、薬をつかうにもいろいろしばりがあり、副作用のことを考えると適切な時期に適切に投薬できない場合もあります。
この子の場合、10台であること、喘息であることから、インフルエンザという確定診断がつかなければタミフルもリレンザも非常に使いにくいのです。両者とも慎重投与ということになっており、薬の投与が命にかかわる可能性が添付文書にはっきり書かれているからです。
ですが、後から考えると、周囲にインフルエンザの人がいてインフルエンザが臨床的に疑われたら2日午前にタミフルを投薬開始すれば助かった可能性はあるかもしれないと思います。完全に後だしじゃんけんですから、今から考えれば、ということで決して治療した医師を責めているわけではありません。2日午前に診察してインフルエンザも陰性、リレンザの使いにくい喘息患者さんに10台に慎重投薬となっているタミフルを処方しようと思う医師はおそらく1割もいないでしょう。
自分の子供ならどうしているか・・実際昨年子供が季節性インフルエンザにかかったときにインフルエンザの検査が陰性だったので処方せず、翌日インフルエンザが陽性になったのではじめてタミフルを服用させました。もちろん誰かが常に一緒にいての状態で、です。発症後2日で心筋炎をおこしていたなら医師でありながら自分の子供ですら助けられなかったかもしれない。
経過の早い疾患は本当におそろしいです。
この事例をうけ、昨日厚生労働省は都道府県にインフルエンザの簡易検査が陰性でも、症状があるときは治療薬の投与を検討するよう求める通知を改めて出すことを決めました。
やはり、子供にもタミフルは投薬されるべきと考えます。10台ならリレンザが推奨されますが、喘息には使いにくいため親がずっと監視した状態でタミフル内服が良いと思います。
親が子供を守るため、医療機関を受診した際にはいつもと様子がちがうこと、周囲でインフルエンザが流行っていることなどを告げた上、抗インフルエンザ薬を処方してもらうのが良いと思います。
インフルエンザに限らず心筋炎の症状は、
なんとなくしんどくて体がとてもだるい
息がしにくい
熱が出る
横になってもしんどい
のどが詰まった感じがする
などです。
特徴的なものは何もないのですが、息がしにくいのが他とはちがうかもしれません。
治療を開始していても症状の悪化があれば再度受診すべてきです。
ウイルスに感染した細胞は腫れます。のどが腫れて痛いのと同じく、全身のどの臓器が腫れてもおかしくはなく、通常の風邪ウイルスは上気道、つまり鼻やのどで増殖してそこで免疫がはたらいて治癒していきます。免疫力が働く前に心筋細胞にまで炎症が及ぶと、あぶないのは不整脈や心不全を起こすことです。ウイルスの数は爆発的に増えるので、48時間たつと、全身にウイルスが増えてしまうからタミフルが無効になります。
ただ、免疫力が弱い人や急激に悪化していたり心筋炎や脳炎を起こしている患者さんに関しては投薬すべきだと個人的には考えています。
無効、の意味は自身の免疫で自然治癒が期待できる人に限り、タミフルを服用しても治癒するまでの時間が変わらないという意味だから、自力で治癒できない人は薬の力を借りなければならないからです。
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横浜市は17日、新型インフルエンザに感染した同市都筑区の市立小6年の男児(12)が同日夕、入院先の市内の病院で死亡したと発表した。気管支ぜんそくの基礎疾患があり、死因は脳内出血とみられるが、インフルエンザウイルスとの関連は不明という。男児はインフルエンザ脳症には罹患(りかん)していなかった。3日未明からウイルス性心筋炎の治療のため集中治療室(ICU)に入っていた。厚生労働省によると、国内の新型インフルエンザ感染者の死亡は疑い例も含めて15人目、未成年の死者は初めて。
市によると、男児は2日午前、39度台の発熱と嘔吐(おうと)を訴え、近くの医療機関を受診した。簡易検査では新型インフルエンザ陰性だったが、気管支ぜんそくの症状があり、医師の紹介で別の病院を受診。熱が37度台に下がったため帰宅した。
しかし、翌3日に熱が40度に上がり、再受診して心筋炎と診断された。この時も2回の検査で新型インフルエンザ陰性だったという。
だが、血液検査の結果、10日にA型インフルエンザ陽性と判明し、14日夕に市衛生研究所の遺伝子検査で感染を確認。17日夕に死亡した。タミフルやリレンザは投与されなかった。
投与しなかった理由について、市は「発症から感染確定まで48時間以上経過しており、効果がないと判断したのではないか」と話している。【池田知広、高橋直純】
◇心筋炎に注意必要−−専門家指摘
心筋炎は心臓の筋肉(心筋)にウイルスなどが感染し炎症を起こし心機能が低下する病気。心筋炎により体内に分泌された物質の影響で、脳出血を起こしやすくなる恐れがある。
また、心筋炎の治療には補助人工心臓を使うことがある。血液が固まるのを防ぐ抗凝固剤を用いるため、脳内の血管に弱い部分があると、そこから出血する可能性もある。
野々山恵章・防衛医大教授(小児科学)によると、インフルエンザウイルスによる心筋炎は、季節性ではあまり起こらないが、新型では報告があり、注意すべき合併症という。
野々山教授は「小児の心筋炎は急速に容体が悪化しやすいため警戒が必要だ。新型インフルエンザに伴う心筋炎は頻度としては非常にまれだが、脈が弱かったり元気がなく、ぐったりしていれば、重症化の兆候なので、早期に医療機関で受診してほしい」と指摘している。【江口一、河内敏康】
・・・・引用ここまで
大変痛ましい事例です。
この子を助けるにはどのタイミングでどうやったらよかったのかと考えますが・・心筋炎は数時間で状態が急変するため、難しいのです。
この子の場合は、記事によると最初のうちインフルエンザが陰性だったとのこと。
でも、最終的には心筋炎をおこすような状態にまでなり、インフルエンザも検出されています。
あとで考えるとあのタイミングで治療しておけばということが山ほどありますが、現場で働いていると、薬をつかうにもいろいろしばりがあり、副作用のことを考えると適切な時期に適切に投薬できない場合もあります。
この子の場合、10台であること、喘息であることから、インフルエンザという確定診断がつかなければタミフルもリレンザも非常に使いにくいのです。両者とも慎重投与ということになっており、薬の投与が命にかかわる可能性が添付文書にはっきり書かれているからです。
ですが、後から考えると、周囲にインフルエンザの人がいてインフルエンザが臨床的に疑われたら2日午前にタミフルを投薬開始すれば助かった可能性はあるかもしれないと思います。完全に後だしじゃんけんですから、今から考えれば、ということで決して治療した医師を責めているわけではありません。2日午前に診察してインフルエンザも陰性、リレンザの使いにくい喘息患者さんに10台に慎重投薬となっているタミフルを処方しようと思う医師はおそらく1割もいないでしょう。
自分の子供ならどうしているか・・実際昨年子供が季節性インフルエンザにかかったときにインフルエンザの検査が陰性だったので処方せず、翌日インフルエンザが陽性になったのではじめてタミフルを服用させました。もちろん誰かが常に一緒にいての状態で、です。発症後2日で心筋炎をおこしていたなら医師でありながら自分の子供ですら助けられなかったかもしれない。
経過の早い疾患は本当におそろしいです。
この事例をうけ、昨日厚生労働省は都道府県にインフルエンザの簡易検査が陰性でも、症状があるときは治療薬の投与を検討するよう求める通知を改めて出すことを決めました。
やはり、子供にもタミフルは投薬されるべきと考えます。10台ならリレンザが推奨されますが、喘息には使いにくいため親がずっと監視した状態でタミフル内服が良いと思います。
親が子供を守るため、医療機関を受診した際にはいつもと様子がちがうこと、周囲でインフルエンザが流行っていることなどを告げた上、抗インフルエンザ薬を処方してもらうのが良いと思います。
インフルエンザに限らず心筋炎の症状は、
なんとなくしんどくて体がとてもだるい
息がしにくい
熱が出る
横になってもしんどい
のどが詰まった感じがする
などです。
特徴的なものは何もないのですが、息がしにくいのが他とはちがうかもしれません。
治療を開始していても症状の悪化があれば再度受診すべてきです。
ウイルスに感染した細胞は腫れます。のどが腫れて痛いのと同じく、全身のどの臓器が腫れてもおかしくはなく、通常の風邪ウイルスは上気道、つまり鼻やのどで増殖してそこで免疫がはたらいて治癒していきます。免疫力が働く前に心筋細胞にまで炎症が及ぶと、あぶないのは不整脈や心不全を起こすことです。ウイルスの数は爆発的に増えるので、48時間たつと、全身にウイルスが増えてしまうからタミフルが無効になります。
ただ、免疫力が弱い人や急激に悪化していたり心筋炎や脳炎を起こしている患者さんに関しては投薬すべきだと個人的には考えています。
無効、の意味は自身の免疫で自然治癒が期待できる人に限り、タミフルを服用しても治癒するまでの時間が変わらないという意味だから、自力で治癒できない人は薬の力を借りなければならないからです。
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