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2018年02月06日
「5日までに分かった」っていつ分かったの?
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本日は、「新聞の書き方5」として、日付の重要性について書きます。
新聞の日付は重要なものです。
見出し、主語と書き始めた後、新聞記事は日付が来ることが多いですね。
5W1Hという言葉が新聞記事に欠かせないということは聞いたことがあると思います。
だれが(who)、いつ(when)、どこで(where)、なにを(what)、なぜ(why)、どのように(how)ですね。
この要素が入っていないと新聞記事として完全ではないということです。日付はこの重要な要素の一つです。
「なぜ」と「どのように」は断定することが難しいこともありますが、「誰がいつどこでなにをした」というのは、間違いなく突き止めることができるはずです。
しかし、意外なことに日付を正しく書けないときがあるのです。
私は日付を書くときに細心の注意を払うようにしていました。
なぜなら結構間違うのです。
なぜ間違うのかよく分からないのですが、本当によく間違えます。
新聞の訂正欄をよく見ておいてください。
私自身も現役時代、細心の注意を払っていたはずなのに日付を間違えて何度怒られたことか。
日付の書き間違いはベテランの域に達しても犯してしまうミスの典型例です。
皆さんも履歴書やさまざまな書類の日付を間違えないように気を付けてください。
ところで、単純な日付のミスの他にも、新聞記事には特殊な日付の使い方があります。
新聞の朝刊は「前日に起きたこと」を伝えることが建前です。
だから、日付はたいていが前日となり、本日の朝刊なら「5日に〜が起きた」という形の記事になっているはずです。
しかし、皆さんは「5日までに分かった」という表現を見たことがありませんか。
この「5日までに」というのは不自然な表現ですね。
なぜこの変な日本語が使われるのか種明かしをしていきます。
海外のニュースは時差の関係で、前日のニュースを扱うことが不可能な場合もあります。
また、国内ニュースであっても、前日以前に取材していたことが載ることもあります。
そういう場合に、「〜日までに」が使われます。
例えば、本日掲載の新聞記事で言えば、産経新聞の「ローマ法王、中国に譲歩 任命司教承認か 香港側は抗議」。
http://www.sankei.com/world/news/180205/wor1802050038-n1.html
この記事の書き出しは、「ローマ法王フランシスコは対中関係改善のため、中国政府が任命した司教の正統性を認める方針だと、5日までに米欧メディアが報じた。」となっています。
関連した内容の2月2日夜に配信された共同通信の記事「ローマ法王、中国任命司教認める」を見ると、「米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は2日までに、ローマ法王フランシスコが、司教任命の主導権を巡り長年対立している中国政府が任命した司教7人について、正当性を認めると決めたと報じた」とあります。https://this.kiji.is/332134149011031137?c=39546741839462401
ここでも「2日までに」ですね。
共同が転電したウォールストリート・ジャーナルは2月1日の日付になっています。
https://www.wsj.com/articles/pope-francis-to-bow-to-china-with-concession-on-bishops-1517507751
そして、さらにこの関連で産経の記事をさかのぼると「カトリック教会系メディアは24日までに、バチカンの代表団が昨年12月に訪中し、ローマ法王が独自に任命した一部司教に対し、中国が受け入れ可能な司教と交代するよう求めたと報じた」と書かれています。
結局、日本の新聞は海外報道については、外国メディアに頼らざるを得ず、時差があるので、どうしても日付がずれてしまうということですね。
特に本日付の産経は一連の動きをまとめた記事です。時間を置いて咀嚼してから分析した記事を書くのは悪いことではないので、日付が遅れてしまうのはやむを得ない面があります。
ただ、こういう「〜日までに」のほかに、自分たちの都合で「〜日までに」が使われることがあります。
それは、他社に先に書かれたときです。
ある新聞が特ダネを先に書いたとき、後追いする新聞は「◎◎◎であることが〜日までに分かった」という表現を使います。
その例が、今日の毎日新聞です。http://mainichi.jp/articles/20180206/k00/00m/010/111000c
自民党額賀派のお家騒動で、額賀福志郎氏が派閥会長を辞めるかどうかについて、「同派の衆院幹部の間でも5日までに『退任やむなし』との意見が広がり、額賀氏の退任は不可避の情勢となった」とあります。
これは共同が2月1日未明に配信した「額賀氏処遇『名誉会長』など検討」を踏まえた事実上の後追い記事ですね。
共同は「派閥関係者が31日、明らかにした」として、「(額賀氏を)『名誉会長』などの役職で処遇する案を検討していることが分かった」と伝えていました。
毎日の事情は知りませんが、週末と休刊日をはさんで掲載が今日になったということなのでしょう。
しかし、この表現はあまりにも変な日本語ですね。
この毎日の例は、「もっと前に情勢の変化はあったけれども、いつなのかはよく分からない」というニュアンスを感じさせます。
正直という言い方もできるかもしれませんが、もやもやしてすっきりしませんね。
毎日の記事を見ると、5日夜に派閥幹部らの会合があったことが書かれているのですから、この部分を使って工夫すれば、もやもやした感じが解消されるのではないかと思います。
外国メディアの転電の時も含めて、「〜日までに」は変な日本語です。
最近では「〜日までに」は廃止する動きが広がりつつあるようです。
すべての新聞社ではないし、担当者によって考え方が異なるようなので、今日の新聞にも「5日までに」が出ていますが、私は早くなくしてほしいと思っています。
引き続き質問をお待ちしています。
下のコメント欄にお書きください。
日中、気になったニュースをリツイートしたり、つぶやいたりしています。
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新聞の日付は重要なものです。
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だれが(who)、いつ(when)、どこで(where)、なにを(what)、なぜ(why)、どのように(how)ですね。
この要素が入っていないと新聞記事として完全ではないということです。日付はこの重要な要素の一つです。
「なぜ」と「どのように」は断定することが難しいこともありますが、「誰がいつどこでなにをした」というのは、間違いなく突き止めることができるはずです。
しかし、意外なことに日付を正しく書けないときがあるのです。
私は日付を書くときに細心の注意を払うようにしていました。
なぜなら結構間違うのです。
なぜ間違うのかよく分からないのですが、本当によく間違えます。
新聞の訂正欄をよく見ておいてください。
私自身も現役時代、細心の注意を払っていたはずなのに日付を間違えて何度怒られたことか。
日付の書き間違いはベテランの域に達しても犯してしまうミスの典型例です。
皆さんも履歴書やさまざまな書類の日付を間違えないように気を付けてください。
ところで、単純な日付のミスの他にも、新聞記事には特殊な日付の使い方があります。
新聞の朝刊は「前日に起きたこと」を伝えることが建前です。
だから、日付はたいていが前日となり、本日の朝刊なら「5日に〜が起きた」という形の記事になっているはずです。
しかし、皆さんは「5日までに分かった」という表現を見たことがありませんか。
この「5日までに」というのは不自然な表現ですね。
なぜこの変な日本語が使われるのか種明かしをしていきます。
海外のニュースは時差の関係で、前日のニュースを扱うことが不可能な場合もあります。
また、国内ニュースであっても、前日以前に取材していたことが載ることもあります。
そういう場合に、「〜日までに」が使われます。
例えば、本日掲載の新聞記事で言えば、産経新聞の「ローマ法王、中国に譲歩 任命司教承認か 香港側は抗議」。
http://www.sankei.com/world/news/180205/wor1802050038-n1.html
この記事の書き出しは、「ローマ法王フランシスコは対中関係改善のため、中国政府が任命した司教の正統性を認める方針だと、5日までに米欧メディアが報じた。」となっています。
関連した内容の2月2日夜に配信された共同通信の記事「ローマ法王、中国任命司教認める」を見ると、「米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は2日までに、ローマ法王フランシスコが、司教任命の主導権を巡り長年対立している中国政府が任命した司教7人について、正当性を認めると決めたと報じた」とあります。https://this.kiji.is/332134149011031137?c=39546741839462401
ここでも「2日までに」ですね。
共同が転電したウォールストリート・ジャーナルは2月1日の日付になっています。
https://www.wsj.com/articles/pope-francis-to-bow-to-china-with-concession-on-bishops-1517507751
そして、さらにこの関連で産経の記事をさかのぼると「カトリック教会系メディアは24日までに、バチカンの代表団が昨年12月に訪中し、ローマ法王が独自に任命した一部司教に対し、中国が受け入れ可能な司教と交代するよう求めたと報じた」と書かれています。
結局、日本の新聞は海外報道については、外国メディアに頼らざるを得ず、時差があるので、どうしても日付がずれてしまうということですね。
特に本日付の産経は一連の動きをまとめた記事です。時間を置いて咀嚼してから分析した記事を書くのは悪いことではないので、日付が遅れてしまうのはやむを得ない面があります。
ただ、こういう「〜日までに」のほかに、自分たちの都合で「〜日までに」が使われることがあります。
それは、他社に先に書かれたときです。
ある新聞が特ダネを先に書いたとき、後追いする新聞は「◎◎◎であることが〜日までに分かった」という表現を使います。
その例が、今日の毎日新聞です。http://mainichi.jp/articles/20180206/k00/00m/010/111000c
自民党額賀派のお家騒動で、額賀福志郎氏が派閥会長を辞めるかどうかについて、「同派の衆院幹部の間でも5日までに『退任やむなし』との意見が広がり、額賀氏の退任は不可避の情勢となった」とあります。
これは共同が2月1日未明に配信した「額賀氏処遇『名誉会長』など検討」を踏まえた事実上の後追い記事ですね。
共同は「派閥関係者が31日、明らかにした」として、「(額賀氏を)『名誉会長』などの役職で処遇する案を検討していることが分かった」と伝えていました。
毎日の事情は知りませんが、週末と休刊日をはさんで掲載が今日になったということなのでしょう。
しかし、この表現はあまりにも変な日本語ですね。
この毎日の例は、「もっと前に情勢の変化はあったけれども、いつなのかはよく分からない」というニュアンスを感じさせます。
正直という言い方もできるかもしれませんが、もやもやしてすっきりしませんね。
毎日の記事を見ると、5日夜に派閥幹部らの会合があったことが書かれているのですから、この部分を使って工夫すれば、もやもやした感じが解消されるのではないかと思います。
外国メディアの転電の時も含めて、「〜日までに」は変な日本語です。
最近では「〜日までに」は廃止する動きが広がりつつあるようです。
すべての新聞社ではないし、担当者によって考え方が異なるようなので、今日の新聞にも「5日までに」が出ていますが、私は早くなくしてほしいと思っています。
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