アフィリエイト広告を利用しています

広告

この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
posted by fanblog

2018年03月15日

新聞記事の「へもか」

下をクリックしていただけると励みになります。
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村

就職・アルバイトランキング

 
 本日の新聞を見ると各紙に「証人喚問へ」という見出しが出ています。
 日本経済新聞は「下旬にも 与党、国会正常化が条件」という脇見出しを付けています。

 見出しの「へ」は、「まだ決まっていないけれど、そうなることが確実になった」ということを示します。
 「下旬にも」というのは、「早ければ今月下旬だけれど、ひょっとすると来月になるかもしれない」という意味です。
 つまり、今日の各紙の記事は見出しだけで、「佐川前国税庁長官の証人喚問が早ければ今月下旬に行われそうだ」ということが分かるわけです。

 見通しを示す似たような表現としては、「へ」のほかに「も」と「か」があります。
 見通し記事のことを「へもか」と呼ぶ人もいますが、「へ」と「もか」では大きな違いがあります。

 例えば、「証人喚問も」であれば、「証人喚問を行うかもしれない」という程度で、「へ」に比べるとまだ確実性は低い時点で使います。

 「か」は、関係者はまだ誰もはっきり言及していないけれど、記者の判断で「可能性が少し出てきた」というような段階です。あるいは、「?」とほぼ同じ感覚で、「もしかすると、そうかもしれない」ということを意味します。
 「も」よりもさらに弱いので、証人喚問が行われるかどうかというような記事で使うと不自然になります。
 「証人喚問か」という見出しが許されるなら、まだ何の証拠も出ていないときでも、いい加減な予想記事を書けることになります。
 ですから、「か」は、外国で大事故が起きたときに「邦人死亡か」というような場合に使われます。

 「へ」は未来の見通しを示すので、良いのですが、「も」「か」はかなりいい加減な予想を含んでいることがあるので使うべきではない表現です。
 ただ、便利なので新聞記事にはよく出てきます。

 引き続き質問をお待ちしています。
 下のコメント欄にお書きください。



 日中、気になったニュースをリツイートしたり、つぶやいたりしています。
 https://twitter.com/sagamimuneo

 2号サイトを開設しました。https://blogs.yahoo.co.jp/sagamimuneo です。

 下をクリックしていただけると励みになります。

就職・アルバイトランキング
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村

2018年03月01日

連体止め連打

この記事、連体止めが4つ。

多すぎますね。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018022800809&g=int

「の」の連発の文章の醜さの話

下をクリックしていただけると励みになります。
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村

就職・アルバイトランキング

 

 本日は、推敲するときに優先順位の高いチェック項目を紹介します。

ひとまとまりの文章を書いて、「これで大丈夫」と思っても、間違いや書き直すべき表現はいくらでも出てきます。

誰もが納得する明白な漢字の間違い、文法的なミスは必ず修正しないといけません。

それだけでなく、筆者のセンスや同じ人でもその時の気分で「ここはこう変えるべきだ」というところが必ずあるものです。

推敲という作業は果てしなく続きます。

このことを前提として、優先してチェックするべき項目として挙げたいのが助詞の「の」です。

辞書で「の」を引いてください。
ずらりと意味と用例が並びます。

日本人にとっては「の」は大変心地の良い言葉です。

例えば、有名な万葉集の歌に、「あしひきの山鳥の尾のしだり尾の長々し夜をひとりかも寝む」があります。
昔の和歌であれば「の」の繰り返しでリズムを整え、芸術的な効果が引き出されます。この歌のような例もあるので、「の」を使いたくなるのですが、連発すると現代文では落第です。

話し言葉では不自然でなくても、書き言葉では不格好で意味が分かりにくくなることがあるので注意が必要です。

以前も指摘したように、新聞記事では極力同じ表現の繰り返しは避けるべきです。
「の」はできれば一つの文で一つに限る方が良いでしょう。どうしても無理なら、できるだけ離して二つまでにするべきです。

話し言葉なら、「米国のトランプ大統領の長女のイバンカ大統領補佐官の夫のジャレド・クシュナー氏の方針の下で現在の米国の政策の大筋の方向が出ることに、共和党の有力議員の間の反発の広がりが目立ちます」と言っても、ゆっくり話せば、理解してもらえるでしょう。

しかし、書き言葉としてはどうでしたか?
下手くそですね。

同じような内容でも、「の」を減らし、長い文を二つに分けて書けば次のようにできます。
「トランプ米大統領の長女、イバンカ大統領補佐官の夫であるジャレド・クシュナー氏に共和党内で反発が広がっている。クシュナー氏の主導で政策決定される場面が目立つからだ」と書くことができます。
この例のように人物や固有名詞を紹介するときには「の」の近接が避けられないことはあります。でも、多くの場合、別の言い方にすることで連発を減らすことができます。

このブログ記事のタイトルはあえて「の」を連発して、「『の』の連発の文章の醜さの話」としました。
このタイトルだって、「『の』の連発は見苦しい」で良いでしょう。

 引き続き質問をお待ちしています。
 下のコメント欄にお書きください。



 日中、気になったニュースをリツイートしたり、つぶやいたりしています。
 https://twitter.com/sagamimuneo

 2号サイトを開設しました。https://blogs.yahoo.co.jp/sagamimuneo です。

 下をクリックしていただけると励みになります。

就職・アルバイトランキング
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村

2018年02月26日

新聞で使うべきではない安易な表現

下をクリックしていただけると励みになります。
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村

就職・アルバイトランキング

 

 本日は、新聞記者がついつい頼ってしまう安易な表現を一つ紹介します。

これまでも、「〜の方向で調整に入った」「〜の可能性がある」のような言い回しは、将来の見通しを書く上でよく使われるということを実例を挙げて書きました。

似たような表現に「〜が注目される」があります。
〜の部分には、「成り行き」「今後の展開」といった言葉が入ります。

新聞には世間で注目されていることが記事として掲載されますから、書かれていることがどのように進展するか「注目される」のは当然です。
当たり前のことをわざわざ書くのは紙面の無駄遣い。
ですから、この表現は本来使ってはならないはずです。

でも、出てくるのです。

分かっていても、あまりにも便利なので多用してしまうのが、この「成り行きが注目される」です。

便利である理由は明白です。
記者が方向性を示す必要がないからです。

例えば、消費税率引き上げの議論が与党内で始まった段階で、長文の記事を書くと仮定します。
そうなると、リードの締めとしては、「ただ、来年の参院選で与党に不利になることは確実。党内に引き上げ反対の声は根強く、議論は難航が予想される」というパターンが考えられます。

この「難航が(も)予想される」も安易な表現の一つではあるのですが、「難航」という言葉によって「引き上げは難しい」という方向性を出しています(この「難航が」を「難航も」に変えると一段階弱めることになります)。

しかし、実際に取材してみると、与党幹部はそろって「もう党内で大方の了解は取れている」と言ったりします。
「案外、引き上げに向けて議論が進むのかもしれない」という雰囲気が他社の記者と雑談していても感じられるかもしれません。

こうなると、「難航も予想される」ですら、躊躇せざるを得なくなり、記者は苦悩に陥ることになります。
そして、悩んだ挙句、「党内に財政規律を重んじる意見が広がる一方、反発の声も根強い。今後の議論の行方が注目される。」という両論併記に落ち着いてしまうわけです。

でも、これは取材不足の結果です。
私自身、「成り行きが注目される」を使っていたので、自戒を込めて言いますが、きっちりと取材していれば両論併記を回避し、正確な見通しの記事を書くことができるはずです。

 私の実体験を基にした話を書きます。

反主流派の人たちは自分の意見を聞いてもらいたいし、支持者にアピールもしたいので、結構ペラペラと話してくれます。過激な表現をオンレコでしゃべったりします。こういうところは、野党議員も同様です。

一方で、党内の有力者に「〇〇議員は『絶対反対だ』と言って強硬な姿勢を変えていませんね」と聞くと、「へえ、あいつ、まだそんなこと言ってるのか」と余裕の表情で答えるかもしれません。

ここで、もしあなたがその党内有力者に信頼されているなら、「実は〇〇は次の選挙に出るつもりがない。体調が良くない。息子に継がせたいんだ」という一言を聞くことができるかもしれません。

こんな言葉を聞けば、もはや「成り行きが注目される」に頼る必要はありません。
なぜなら、「息子に継がせたい」とは、「執行部の方針に従わなければ、息子は次の選挙で党公認候補になれない」という意味だからです。
つまり、反対派の筆頭議員が裏では執行部と気脈を通じて落とし所を探っているということです。

ならば、「〇〇議員らは強く反対しているが、財政規律を重視する見方が広がっており、消費税率引き上げが優勢となっている」と自信を持って書けば良いのです。
こうすれば、反対派議員の表向きの言い分を紹介した上で、正確な見通しを読者に伝えることがとができます。

私が経験したのは、消費税率引き上げに関する取材ではありませんでしたが、この例え話と同じようなことがありました。

 引き続き質問をお待ちしています。
 下のコメント欄にお書きください。



 日中、気になったニュースをリツイートしたり、つぶやいたりしています。
 https://twitter.com/sagamimuneo

 2号サイトを開設しました。https://blogs.yahoo.co.jp/sagamimuneo です。

 下をクリックしていただけると励みになります。

就職・アルバイトランキング
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村

2018年02月23日

「新聞ななめよみ」の斜め読み

下をクリックしていただけると励みになります。
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村

就職・アルバイトランキング

 
 本日は、朝日新聞に連載されている池上彰さんのコラムを取り上げます。

 「池上彰の新聞ななめ読み」と題していますが、ななめ読みどころか、かなり細かく新聞各紙を読み込んだ上で批評されています。
 「なるほどな」と思うこともありますが、今回はちょっと無理筋ないちゃもんに近いような気がします。

 本日の池上さんのコラムでは、日銀の黒田東彦総裁の再任をめぐる朝日の記事について、「異次元緩和」「緩和の出口」の説明が不足していたと指摘しています。

 その上で、池上さんは、「経済に詳しくない読者」にも分かりやすくなるという改善案を示しています。

 しかし、本当に「経済に詳くない読者」は、池上案にある「利下げ」「利上げ」「経済の過熱」「国債」「お金の量が増えれば金利が下がる」という言い回しすら理解できないかもしれません。

 経済の基本を知らない読者のことを考えると、池上案も丁寧な記事とは言えません。
 でも、そんなことを言っていると説明が長くなり、、一つの記事を書くたびに一冊の本を書くくらいの分量になってしまうのです。

 「異次元緩和」はもう5年も使われています。池上さんが引用した朝日の記事の説明で十分でしょう。
 「緩和の出口」については、辞書で「出口」を見れば「外へ出る口」(大辞林)ですから、「緩和が終わりへ向かう方向」ということは分かるでしょう。

 記者の立場からすると、毎日の記事に出る言葉はすでに読者は知っているという前提で書かざるを得ないのです。
 「この言葉は読者に分かりくい」という線引きをどこかでするとしても、全員の期待に応えることは不可能です。限られた紙面で伝えるべきことは何かという優先順位を付けると、今回の例の「異次元緩和」に関する説明は省略せざるを得ないでしょう。

引き続き質問をお待ちしています。
 下のコメント欄にお書きください。



 日中、気になったニュースをリツイートしたり、つぶやいたりしています。
 https://twitter.com/sagamimuneo

 2号サイトを開設しました。https://blogs.yahoo.co.jp/sagamimuneo です。

 下をクリックしていただけると励みになります。

就職・アルバイトランキング
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村

2018年02月20日

「ローマ法王」はなぜ呼び捨てか

下をクリックしていただけると励みになります。
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村

就職・アルバイトランキング

 
 前回に続いて新聞記事の中の肩書きについてです。

 新聞記事では、原則として人名には肩書きや敬称を付けます。

 昨日お伝えしたような運動記事のほか、大きな政治の動きを検証する記事などでは「敬称略」が許されます。

 肩書きを何度も付けると字数が増えてしまうことが大きな理由ですが、敬称を取ると記事に緊迫感が出てくるという効果もあります。

 肩書きには、「首相」、「社長」などの役職名のほか、刑事事件の「容疑者」、「被告」のように、その人物の地位を示すものもあります。

 以前に「『首相』は法律違反?」という記事で、本来は「内閣総理大臣」が正しく、厳密には「首相」という肩書きは存在しないということを書きました。
 「容疑者」「被告」も同様です。法律用語としてはそれぞれ「被疑者」「被告人」。「被疑者」は「被害者」と発音上も表記上も混乱が生じやすいということが理由。「被告」の方は字数を減らしたということでしょう。

 昔は、事件の記事で警察に逮捕されると、呼び捨てにすることが普通でした。
 警察に捕まると、すでに新聞紙上で犯罪者扱いされていたわけです。
 田中角栄元首相が逮捕されたときから変わったという説がありますが、念のため確認してみましたが、やはり違います。
 確かに自民党議員や秘書ら関係者から「総理大臣経験者を呼び捨てにするのはいかがなものか」という声が上がっていたのは事実で、新聞社の間でも議論はあったようです。ネットに出ている当時の号外の画像を見ると毎日新聞は「前首相田中角栄」「田中」と呼び捨てです。一方、朝日は「田中角栄前首相」「田中前首相」となっています。
 「容疑者」が定着したのは、逮捕された人の人権を尊重するムードが高まった1980年代後半から
 最近、私の記憶がかなりいい加減になってきているので間違っているかもしれませんが、裁判で死刑判決を受けた方の無罪が確定したことがきっかけになったのではなかったかなと思います。それと、米ロサンゼルスで起きた日本人女性の殺害事件で犯行を疑われた日本人男性に対する報道に行きすぎがあったことも影響しました。

 そういえば、もうかなり前のことですが、アイドルグループの人気者が警察に逮捕されたときは、「容疑者」ではなく「メンバー」という奇妙な呼称も使われました。ただし、これは放送局だけ。テレビに対する所属芸能事務所の力が強く、配慮したといわれていますね。

 全く異なる理由でやや不自然な肩書きの配置になっているのがローマ法王
 日本の新聞では、「フランシスコ法王」と「法王フランシスコ」の二通りがあります。

 朝日新聞、毎日新聞は「フランシスコ法王」。
https://digital.asahi.com/articles/ASL2574Z6L25UHBI020.html
https://mainichi.jp/articles/20170206/k00/00e/030/177000c

 共同通信、日本経済新聞などは「法王フランシスコ」。
http://www.sanspo.com/pyeongchang2018/news/20180207/pye18020721030047-n1.html
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26566300W8A200C1EAF000/

 「フランシスコ法王」の方が日本語としては自然だと思います。法王が前に来ていると呼び捨てにしているようですね。
 しかし、歴代法王のことを「法王ヨハネ・パウロ2世」などと呼んできたので、これまでの慣習に従えば多数派の「法王フランシスコ」の方が良いということになります。

 ところが、そもそも「法王」自体に問題があるようです。
 日本のカトリック教会をとりまとめる日本カトリック中央協議会のサイトには、「(1981年から法王ではなく)『教皇』に統一することにしました」と書いています。
https://www.cbcj.catholic.jp/faq/popeofrome/

 そして、さらに確認すると、このサイト内では「教皇フランシスコ」と書かれていました。
https://www.cbcj.catholic.jp/2017/02/13/12254/

 共同通信などが日本語としては不自然な「法王フランシスコ」を採用しているのは、ここに根拠があったようです。

 引き続き質問をお待ちしています。
 下のコメント欄にお書きください。



 日中、気になったニュースをリツイートしたり、つぶやいたりしています。
 https://twitter.com/sagamimuneo

 2号サイトを開設しました。https://blogs.yahoo.co.jp/sagamimuneo です。

 下をクリックしていただけると励みになります。

就職・アルバイトランキング
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村

2018年02月16日

推敲は大事

下をクリックしていただけると励みになります。
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村

就職・アルバイトランキング

 
 これまで「新聞記事の書き方」と題して、記者がどのような点に気を付けて原稿を書いているのか説明してきました。
 ポイントはまだ他にもありますが、極めて重要なことをお伝えします。

 それは、推敲です。
 文章のチェックをして、さらに練り上げることですね。

 自分が自信を持って書き上げた原稿でも、後から見直すと「どうしてこんな間違いばかりをしているのだろう」と思うことが多々あります。
 昨日紹介した東京新聞の記事だって、書いた記者はそんなに悪いものだとは思っていなかったでしょう。
 チェックした人たちだって違和感がなかったから世間に出てしまっているのです。
 でも、他人が厳しく見れば、問題点を発見できます。

 偉そうに言っている私自身が、このブログでしょっちゅう変な文章を載せています。昨日もそうでした。まさかあんな誤読をしていたとは自分でも思っていませんでした。

 人間だから間違うのは当然です。
 だから、確認作業が大事なのです。

 作文上達について書いている本に「他人の目」で読み直すように促す記述が見られると思います。
 私も現役時代、「初めてこの内容を知る読者の立場に立って書け」と指導されました。
 事情を知らない人にとっては、難しい専門用語や固有名詞には適切に説明する言葉が必要になります。
 また、あまりに一文が長いと読者の理解を妨げます。

 でも、「他人の目」になる目的はそれだけではありません。
 自分自身が「分かったつもり」になっていないかどうかをいましめているのです。
 「分かったつもり」のままでいると、あやふやな記述があったり、あいまいな部分があったりします。
 「他人の目」になれば、いい加減な記述を減らすことができるのです。
 それは昨日指摘した「可能性がある」という表現にも当てはまります。
 善意に考えれば、おそらくあの記事を書いた記者は「可能性がある」を使うときに、頭の中には「経営に悪影響」「朴槿恵前大統領にとって今後の裁判が不利になる影響」があったのでしょう。

 でも、それは「分かったつもり」の自分の頭の中にだけあることであって、実際に読者が目にするのは、自分が書いたものだけです。

 ですから、自分で文章を書くときは、必ず丁寧に読み直して、文章を適切に修正することを心がけてください。
 これまで指摘したような事柄が必ず見つかると思います。
 例えば、重複表現。まずは語尾を確認することから始めましょう。
 漢字の書き間違えはありませんか?パソコンで書いていると変換ミスが出てしまいますね。
 ご自分が好む表現はありませんか?それらは頻繁に文章に出ているかもしれません。
 固有名詞や数字は大丈夫でしょうか?これらのチェックは、記者にとっては記事を一通り書いた後、必ず確認する項目です。
 他にも、主語と述語の対応修飾語と被修飾語の位置も間違えやすいものです。

 推敲はいくらでも続けることができます。「完全原稿を書いた」と思っていても、一日たって改めて見れば、「ここも直せる。あそこにも問題がある」という経験を私は何度もしてきました。

 文章には終わりがないということかもしれません。
 だからこそ、書くことは楽しくもあり、苦しくもありということなのでしょう。


 これから旅に出るので、毎朝の更新ができなくなるかもしれません。
 今年に入って毎日更新作業を続けてきたので、できるだけ心がけますが、ご理解ください。
 もし質問があれば、遠慮なくコメント欄に書き込んでください。コメント欄の書き込みは他の人に見られることはありません。



 日中、気になったニュースをリツイートしたり、つぶやいたりしています。
 https://twitter.com/sagamimuneo

 2号サイトを開設しました。https://blogs.yahoo.co.jp/sagamimuneo です。

 下をクリックしていただけると励みになります。

就職・アルバイトランキング
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村

2018年02月14日

長い文は分かりにくい

下をクリックしていただけると励みになります。
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村

就職・アルバイトランキング

 
 本日も、新聞記事の書き方について続けます。
 一文は短く、簡潔に書くべきだということは、多くの人が言っています。私もこのブログで書いてきました。
 しかし、実際に新聞を見ると、必ずしも短い文章ばかりではありません。
 むしろ、何行にも渡る長い文は珍しくありません。
 その典型例が、次のような記事。これは韓国の朴槿恵前大統領をめぐる問題の裁判に関する東京新聞の記事です。クレジットは省略しています。

 韓国の前大統領、朴槿恵(パククネ)被告(66)=公判中=による巨額贈収賄事件に関連し、ソウル中央地裁は十三日、朴被告の友人で、収賄や職権乱用などの罪に問われた崔順実(チェスンシル)被告(61)に懲役二十年(求刑懲役二十五年)の実刑判決を言い渡した。
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201802/CK2018021402000137.html

 この一文は120文字余り(人名の読み方も含めているので、紙面ではもう少し短くなります)。事件、司法関係の記事はこの例のように、どうしても最初の一文が長くなってしまいます
 要素としては、「裁判所が朴前大統領の親友に対して、収賄罪などで懲役20年の判決を下した」ということです。
 しかし、最低限の修飾語を付け加え、固有名詞を正確に書くと、長くなることは避けられません。全紙をチェックしたわけではありませんが、私がざっと見たところ、この裁判に関しては、どの新聞も東京新聞の記事と似たり寄ったりの書き方だと思います。

 では、次の例はいかがでしょうか。産経の「前重慶トップ 収賄起訴」の記事です。

 中国の最高人民検察院(最高検)は13日までに孫政才・前重慶市党委書記(54)をめぐる汚職事件の捜査を終結し、身柄の移送を受けた天津市人民検察院第1分院が孫氏を収賄罪で起訴した。国営新華社通信が同日伝えた。http://www.sankei.com/world/news/180213/wor1802130031-n1.html

 この記事も司法関係なので、最低限の要素を盛り込むと短文で書き表すことは困難です。
 しかし、この文章はもう少し工夫できると思います。
 この記事には、一つの文の中に主語が二つあります。ここが問題です。
 「最高人民検察院(最高検)は」と「天津市人民検察院第1分院が」という、多くの日本人にとってはなじみのない検察機関名が出ています。
 さて、この文で重要な主語はどちらでしょうか。
 「最高検が捜査を終結した」と「天津市の検察組織が収賄罪で起訴した」では、どちらがこの記事の本筋に関わる内容でしょうか。
 明らかですね。見出しがすべてを物語っています。

 他の新聞の記事を見ると、例えば、日本経済新聞と共同通信はそれぞれ次のように書きました。

 中国の最高人民検察院(最高検察庁に相当)は13日、天津市人民検察院第一分院が前重慶市トップの孫政才・前同市共産党委員会書記を収賄罪で起訴したと発表した。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26845630T10C18A2FF2000/

 【北京共同】中国の最高人民検察院(最高検)は13日、天津市の検察当局が重慶市トップだった孫政才・前同市共産党委員会書記を収賄罪でこのほど起訴したと発表した。https://this.kiji.is/335990187991516257?c=39546741839462401

 いずれも「最高検は、天津市の検察が前重慶市トップを起訴したと発表した」という文型ですね。
 「最高検は捜査を終結し、天津市の検察が前重慶市トップを起訴した」という産経型よりも分かりやすいと言えます。
 ただ、厳密に言うと、日経も共同も一文の中に主語と述語が二つずつあります。

 朝日新聞はさらに簡潔に表現しました。

 中国検察当局は13日、孫政才(スンチョンツァイ)前重慶市共産党委員会書記を収賄罪で起訴したと発表した。昨年、党籍剥奪(はくだつ)と公職追放の処分を受けた孫前書記は、刑事事件として裁きを受ける。https://digital.asahi.com/articles/DA3S13358173.html

 朝日の書き方のように、「最高人民検察院」を一切書かないというのは外国の組織名なので許されると個人的には思います。こう書くと分かりやすいのは間違いありません。そして、他社が1文で書いたところを朝日は二つに分けました。非常に分かりやすいですね。私は朝日の書き方を支持します。
 ただ、やはり「最高検」という重みを考えると、事件を正確に記述するためには、この部分を省略するべきではないという判断の方が、業界では大勢だろうと思います。

 このように分かりやすさと正確性は二律背反になることがしばしば起きます。
 おそらく産経の記事が最も正確なのだろうと思います。最高検が捜査をしていたのでしょう。しかし、分かりやすさで言えば、朝日→日経・共同→産経の順になります。

 結局、正確な文章を書くことが目的なのか、自分の意図を伝えることが目的なのか、ということになります。
 卒論を書くときなら正確性が重要でしょうが、入社の志望動機を書くなら分かりやすさが優先でしょう。
 皆さんもご自分で文章を書くときは、ものごとをだらだらと書くのではなく、一つの文の中には主語と述語を一つだけにするように心がけてください。

 でも、私もこのブログで漫然と書いているときがあるような気がしますね。反省します。
 
 引き続き質問をお待ちしています。
 下のコメント欄にお書きください。



 日中、気になったニュースをリツイートしたり、つぶやいたりしています。
 https://twitter.com/sagamimuneo

 2号サイトを開設しました。https://blogs.yahoo.co.jp/sagamimuneo です。

 下をクリックしていただけると励みになります。

就職・アルバイトランキング
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村

2018年02月13日

文章を上手に見せるこつ

下をクリックしていただけると励みになります。
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村

就職・アルバイトランキング

 
 本日から、新聞記事で使う読みやすい文章表現について解説していきます。

 文章のプロである記者が書いたものを、さらに経験の豊富なデスクや他の幹部らがチェックした記事が、新聞には掲載されています。

 元から下手くそな文章はあまり載っていません。
 ですから、今回の例文も私がこれまでこのブログで書いてきた下手くそな文章を例に挙げようかと思いました。
 しかし、このブログの取り柄はその日の新聞記事の解説を盛り込みながら、新聞記事の読み方、書き方を知りたい方に情報を提供することです。なんとか、これからも毎日、例文を新聞から探したいと思っています。

 さて、今もお話ししたように新聞記事は一定水準以下の文章は載っていません。それは、チェックするべき箇所を複数の記者がチェックしているからです。
 そのチェックするべき箇所を直すと、下手な文章でも意味が通るようになったり、上手に見える文章になったりします。

 チェックするべき箇所はいくつかありますが、まず最も分かりやすいものを紹介します。
 それは、同じ単語、表現の重複を避けることです。
 当然のことながら、日本語には同じ意味の言葉がたくさんあります。
 同義語が全くない場合や固有名詞であれば、繰り返さざるを得ないことはあります。しかし、新聞記事程度の長さの文章で、いくつも同じ単語が出てくると稚拙な印象を与えます。

 例えば、このブログの文章では、「掲載」「載る」という単語がしばしば登場します。新聞に「掲載」されている記事の紹介をするブログなので当たり前といえば当たり前。今日もこの段落の前までの時点で、「掲載」という単語を使っています。
 だから、私はいつもブログの文章を書くときに「『掲載』をよく使うので、別の言葉に置きかえるようにしよう」と心がけています。「掲載」の同義語は「載る」がありますし、文脈によって「書かれている」「記されている」「記載されている」などと置きかえることができます。

 学生さんの文章を見ていると、「しかし」「それで」といった接続詞の多用が目に付く傾向があります。同じ接続詞を連発すると非常に見苦しい印象を与えます。「しかし」は「だが」「ところが」「が」などに置きかえられます。「それで」は「だから」「そこで」「また」「さらに」などに言い換えることができるでしょう。
 あるいは、接続詞はなくても意味が通じることがよくあります。削除しても意味が通るなら、取ってしまえば良いのです。

 では、ここで本日の新聞記事を例に取りましょう。
 朝日新聞の総合3面に「韓国、『米朝対話』に失敗」という記事があります。
 平昌五輪開幕式出席のために訪韓したペンス米副大統領と北朝鮮の実力者、金与正氏との会談のお膳立てを韓国政府が試みたものの、米朝双方が拒否していたという内容です。
https://www.asahi.com/articles/DA3S13357001.html
 筆者の牧野愛博ソウル支局長は特ダネ記者として有名で、最近の朝鮮半島情勢に関して独自に取材した記事を連日のように出しています。外国のニュースを発表や地元メディアに頼らず執筆し続けるのは大変なことで、敬意を表するに値します。今回の記事もニュースソースは「複数のソウルの情報関係筋」。おそらく、かつて「KCIA」と呼ばれた「国家情報院」という組織の関係者でしょう。あるいは、日本大使館に出稿している日本の公安調査庁などの職員かもしれませんが、今の日韓関係で情報共有はできていないでしょうから、その可能性は低そうです。
 本日の産経新聞にも米朝対話が不発に終わった経緯が紹介されていますが、明らかに安倍晋三首相や日本の外務省幹部らが情報源になっているので、韓国や北朝鮮の視点は入っていません。後で触れますが、「えっ?安倍さんたち、本当に大丈夫?」と思わせる記述すらあります。

 本題に戻ります。
 牧野支局長の文章表現についてですが、ざっと目を通すと、「だが」が2カ所で使われています。リードの「だが、米朝ともに拒み、「南北対話を米朝対話に結びつける」とした韓国の戦略は不発に終わった。」と4段落目の「だが、北朝鮮は、与正氏とペンス氏との会談に関心を示さなかった。米側も北朝鮮との接触を望まなかった。
 この二つの「だが」のうち、一つは「しかし」に置きかえた方が良かったでしょう。ただ、この二つの「だが」の間には2段落の間隔を置いているので、それほど重複が目立つわけでもありませんから、許容範囲だとは思います。

 もう一点、私が一読して気付いたことを指摘すると、この記事は2段落目以降を見ると、文末の繰り返しを避ける努力がされています。
 2段落目の文末は「利用。」「乗り出した。」「主張。」「訴えた。」です。
 「利用した。」「乗り出した。」「主張した。」「訴えた。」と書いて、「した」を繰り返すと小学生の作文のような感じになってしまいます。
 「利用」「主張」というように「した」を省略して文章を終わる表現法を「連体止め」といいます。連体形で文章を終える修辞法で、学校でも習ったと思います。連体止めはリズムを整えることができ、歯切れの良い印象を残します。このため、新聞記事では、この連体止めがよく使われます。
 ただし、連体止めも頻出するといけません。連続は絶対に回避するべきです
 今回例に挙げた記事でも連体止めが、3カ所で使われています。各段落で使われているほどではないので問題はありません。むしろ、過去形が連続しないようにした工夫の結果といえます。
 やはり新聞に出ている記事でおかしな文章を探すのは少し時間がかかりますね。

 一つ難点を挙げるとすれば、北朝鮮側がペンス米副大統領との接触を拒んだ理由がはっきりしないことです。北朝鮮は米国との直接交渉によって、現在の独裁体制を認めさせることを目指してきたはずです。外交交渉に不慣れな金与正氏が、トランプ政権内で最も明確に北朝鮮に厳しい態度を取り続けてきたペンス氏に詰め寄られることを嫌ったのでしょうか。

 ところで、五輪開幕式をめぐる裏舞台については、産経も書いています。
 http://www.sankei.com/world/news/180213/wor1802130013-n1.html
 ただし、視点は安倍首相安倍、ペンス両氏の具体的なかぎかっこ(記事に登場する人物の発言のことを「」でくくるので、取材相手の話した故言葉のことを「かぎかっこ」とよびます)がふんだんに盛り込まれています。
 その点では、朝日の記事を凌駕しているとも言えるのですが、あまりにも情報が偏っている印象です。
 産経の記事らしく、つっこみどころがたくさんありますが、私が一番気になったのは最後の部分。
 北朝鮮の形式的な序列2位の金永南氏を「来賓が席を立ち始めたとき、タイミングを見計らって安倍ら日本政府関係者が一気に取り囲んだ」そうです。この状況描写も、なんだかテレビドラマの一場面のようで、安倍首相を持ち上げている気がしますが、問題は最後の段落。

 時間にして10分未満。この時の金永南の対応は一切明かされていないが、ある政府高官は「拉致問題解決に向けた安倍の強い遺志は十分伝わった。金正恩の元にも届くのではないか」と期待を寄せた

 金永南氏はベテラン外交官ですが、あくまで形式上のナンバー2。独裁者である金正恩氏と意思疎通をしっかりできるのは金与正氏です。金永南氏と「10分未満」という短時間話したところで、過去の日朝交渉の繰り返しに過ぎないでしょう。
 金与正氏を取り囲まなかったのは、外交儀礼に対する配慮もあったのかもしれませんし、ペンス氏と足並みを揃える必要もあったのかもしれません。
 いずれにせよ、安倍首相と金永南氏の短時間の会話が拉致問題解決につながると考えるのは状況判断として甘すぎるでしょう。
 産経が「期待を寄せた」と書いていることが記者としての良心が残っていることを感じさせますが、あまりにも安倍首相の訪韓の実績を宣伝しようとする意図に満ちた記事のように思えます。

 安倍首相をはじめとする日本政府高官が「拉致問題解決に向けた強い遺志が金正恩の元にも届く」などという幻想を本音では抱いていないことを願っています。

 引き続き質問をお待ちしています。
 下のコメント欄にお書きください。



 日中、気になったニュースをリツイートしたり、つぶやいたりしています。
 https://twitter.com/sagamimuneo

 2号サイトを開設しました。https://blogs.yahoo.co.jp/sagamimuneo です。

 下をクリックしていただけると励みになります。

就職・アルバイトランキング
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村

2018年02月12日

記事は後ろから切られる=就職面接の話し方=

下をクリックしていただけると励みになります。
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村

就職・アルバイトランキング

 
 本日は、新聞記事の書き方の続編として、新聞記事の構成についてお話しします。
 終わりに就活生にとっての応用方法も書いています。就活生の方は最後だけでも読んでください。

 これまで見出しの重要性やリード(書き出しの一段落目)に書き入れる要素についてお伝えしてきました。
 リードを書き終えた後、次には何が来るでしょうか。
 改行しないといけませんね。そして、その段落に入っているのと同じ内容を一通り書き終えたら、また改行して次の内容を盛り込んでいきます。これは小学校以来、皆さんが学んだ作文の方法と同じように考えれば良いことです。

 この段落の並べ方として、新聞記事には独特の構成方法があります。
 皆さんも聞いたことがあるかもしれませんが、「逆三角形」と呼ばれるものです。
 これは、一言で言えば、「大事なことから書いていく」ということです。
 見出しとリード(5W1Hが入った段落「誰がいつ何をどのように、なぜした」)が重要なのは、新聞記事の最も重要な要素が入っているからです。極端に言えば、見出しとリードを読んでもらえば、記者にとって読者に伝えたいことは完結しているのです
 そして、その他の部分は取材で分かった「付け足しの情報」と言ってもいいかもしれません。だから、新聞記事は重要な情報から順番に書いていき、後ろはなくても十分に意味が通じるような構成になっています。
 なぜこのような構成になるかというと、紙面の都合上、記者が書いた原稿をすべて掲載できるとは限らないからです。紙面に載せる面積が限られている場合、後ろから記事を切って、はめこむのです。

 実際の例を見てみましょう。
 昨日、時事通信は「白人に土地返さない=00年に接収、農業破壊−ジンバブエ」という記事を配信しました。https://www.jiji.com/jc/article?k=2018021100379&g=int

 リードは、次の通りです。
 【ハラレAFP=時事】アフリカ南部ジンバブエのムナンガグワ大統領は10日、かつての白人大地主たちに、接収済みの農地を返す考えはないと宣言した。与党「ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU−PF)」の集会での演説で、農地返還について「絶対にそういうことは起きない」と語る様子がテレビ中継された。

 最初の【ハラレAFP=時事】はクレジットと呼ばれます。外国発の記事に特有のもので、記者の名前と所在地を示します。外国旅行が困難だった時代の名残で、昔は日付なども入り、もっと長いものでしたが、最近は地名と記者名だけになっています。今回の場合は応用編で、ジンバブエの首都ハラレにいるAFP(フランス通信社)の記者が書いた記事を日本の時事通信が翻訳して配信したことを示しています。
 ジンバブエがどこにあるかなどを知りたい方は、時事通信のサイトをクリックしてご覧ください。この記事が伝えたいことは、現在実権を握っている黒人大統領が以前、土地を持っていた白人に農地を返却しない方針をはっきりと言ったということです。見出しあるいは最初の一文だけで言いたいことは伝わります。そして、二つ目の文章は、具体的にどこでどのような発言をしたのかが書かれています。
 時事の記事では、2段落目に前政権が2000年に白人から農地を強制的に収容したことや、99年契約で元の白人農家に「貸し出す妥協案」があることを書いた上で、大統領が現在の黒人農家に生産性の向上を求めたと記しています。

 時事のサイトに載っている記事も短いものですが、本日の日本経済新聞はこれをさらに短くしています。見出しも「ジンバブエ、白人農地返還拒否」と短縮されています。しかも、日経には、2000年に農地強制収容を強行した経緯の部分までしか掲載されていません。でも、これで十分に何が起きているのかは分かりますし、おそらく反発もあるだろうが、今の黒人農家は現政権を支持するだろうということなどが予想できます。通信社の記事はそのまま掲載することが原則ですが、このように加盟社が見出しを変えたり、後ろの部分を削除したりすることが行われています。https://www.nikkei.com/article/DGKKZO26808230S8A210C1FF8000/

 本日の日経には、他にも時事の記事が載っています。
 このジンバブエの記事の隣には、「カメルーンで夜間外出禁止令」という見出しの記事が載っています。この元の記事は、時事の「南西部に夜間外出禁止令=独立宣言の英語圏地域−カメルーン」。https://www.jiji.com/jc/article?k=2018021100257&g=int

 【ヤウンデAFP=時事】中部アフリカのカメルーンで10日、南西部を対象に夜間外出禁止令が出された。カメルーンの大半はフランス語圏だが、南西部だけは英語圏で「アンバゾニア共和国」を名乗り昨年10月、独立を宣言した。隣国ナイジェリアからの雇い兵の集団が独立派の背後にいると軍は主張している。

 一方、日経に掲載された記事の見出しは「カメルーンで夜間外出禁止令」といたってシンプルになっています。時事の見出しにある「南西部」「英語圏地域」という場所は具体的で正確なのでしょうが、「日本人の読者の大多数にとっては分かりにくい」という判断が日経にあったのでしょう。https://www.nikkei.com/article/DGKKZO26808240S8A210C1FF8000/
 時事の記事では、外出禁止の時間帯が午後8時から翌朝6時までであることや、当面の期間が1週間とされていること、軍による残虐行為を撮影したといわれる動画がネット上に出ていることなどが書かれています。時事の記事のこの部分は、あった方が詳しいのですが、なくても構わない内容ですね。
 日経の紙面を見ればよく分かると思いますが、この記事が載っているのは「ダイジェスト」というコンパクトな海外情報を集めた欄です。この欄の記事はいずれも短い行数になっています。
 確認できないので、紹介しませんでしたが、この隣にある、日経のモスクワ特派員による旅客機の墜落事故やジャカルタ発の共同の教会襲撃事件も、おそらく元の記事よりも短くなっているのだろうと思います。上で詳しく紹介した時事の記事にしても、ひょっとするとネットに掲載された段階で短くなっているかもしれません。

 このように、日々の新聞記事の紙面は限られており、社内の記者と通信社で争奪戦が繰り広げられています。現場の記者は、「1面用で80行確保したぞ!」「面トップ200行」などと意気込んで書いてみたものの、実際に載ったのは半分だけということだってあるわけです。

 さて、今回の例は、皆さんにとっても応用が利くと思いませんか。

 例えば、就活中の方であれば、面接で質問された場合の答え方に使えます。

 「あなたの志望動機は?」と聞かれたときに、「ええっと、私は小学生の頃に不器用な子供で、なかなか計算のやり方を覚えられなくて、足し算、引き算すら、なかなか難しいなと思ったのですが、なぜかひらがなを覚えたのは小学生に入る前で、……。それで、小学1年の時に作文コンクールで入賞したんです。それで、文章を書くのが好きになって、その内容が近所の人のことでして……」と話してしまうと、相手をいらいらさせますね。

 同じ内容でも新聞記事のスタイルで、「人に会い、そのことを文章をすることが好きだからです。小学1年の時に作文コンクールに入賞したことがきっかけで文章を書くことが好きになりました。近所の大人の話を聞き、その内容を文章にすることは大好きな子供でした。計算は苦手だったのに、文字を覚えるのは早く、読み書きは幼い頃から得意でした」などと話せば、あなたがところどころで少し詰まったとしても、論旨がはっきりしているので相手も「近所の大人とどんな話をしたんですか?」などと質問をしやすくなります。

 同じようなことは、履歴書などに書く自己PRの文章でも言えるでしょうね。
 要は、簡潔な結論→理由や感想という順序で話を組み立てるということです。

 学校の作文の授業では、起承転結の構成について指導されたりします。新聞では、記者個人の考えが前面に出てくるコラムなどの文章では、この構成になっていることがあります。
 マスコミ入社試験の作文では、起承転結で文章を組み立てた方が「うまい」と思わせることができるのですが、起承転結は冗長になりがちで、簡潔に自分の考えを表明することはできません
 特に、転の部分を交えた文章の構成を組み立てるのは訓練が必要で、とっさに考えるのは至難の業ではないでしょうか。
 だからこそ、記者を目指す人たちは作文の練習をしないといけないわけです。
 ただし、起承転結にこだわりすぎて、普段の話し方が冗長にならないように気を付けてください。書くことと話すことは別物です。

 引き続き質問をお待ちしています。
 下のコメント欄にお書きください。



 日中、気になったニュースをリツイートしたり、つぶやいたりしています。
 https://twitter.com/sagamimuneo

 2号サイトを開設しました。https://blogs.yahoo.co.jp/sagamimuneo です。

 下をクリックしていただけると励みになります。

就職・アルバイトランキング
にほんブログ村 就職バイトブログへ
にほんブログ村
ファン
検索
<< 2018年10月 >>
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
最新記事
写真ギャラリー
最新コメント
文章を読めば人物が分かる by さがみむねお (06/14)
文章を読めば人物が分かる by Morikana0612Morikana傲慢非常識トランプ外交には呆れるばかり (06/13)
「首相動静に登場しない来客」の実態 by さがみむねお (06/04)
「首相動静に登場しない来客」の実態 by カリスト (06/01)
タグクラウド
カテゴリーアーカイブ
プロフィール
さがみさんさんの画像
さがみさん
新聞記者をしておりましたがリタイアし、空いた時間をマスコミ志望の方に役立つ情報発信をしたいと思い、ブログを開設しました。新聞記事には独特の表現を使って、政治の見通しや国際政治の展望を書いていることが多くあります。そのような内容をお伝えしたいと思っています。感想や質問があれば、遠慮なく書き込んでください。
プロフィール
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。