2018年02月12日

記事は後ろから切られる=就職面接の話し方=

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 本日は、新聞記事の書き方の続編として、新聞記事の構成についてお話しします。
 終わりに就活生にとっての応用方法も書いています。就活生の方は最後だけでも読んでください。

 これまで見出しの重要性やリード(書き出しの一段落目)に書き入れる要素についてお伝えしてきました。
 リードを書き終えた後、次には何が来るでしょうか。
 改行しないといけませんね。そして、その段落に入っているのと同じ内容を一通り書き終えたら、また改行して次の内容を盛り込んでいきます。これは小学校以来、皆さんが学んだ作文の方法と同じように考えれば良いことです。

 この段落の並べ方として、新聞記事には独特の構成方法があります。
 皆さんも聞いたことがあるかもしれませんが、「逆三角形」と呼ばれるものです。
 これは、一言で言えば、「大事なことから書いていく」ということです。
 見出しとリード(5W1Hが入った段落「誰がいつ何をどのように、なぜした」)が重要なのは、新聞記事の最も重要な要素が入っているからです。極端に言えば、見出しとリードを読んでもらえば、記者にとって読者に伝えたいことは完結しているのです
 そして、その他の部分は取材で分かった「付け足しの情報」と言ってもいいかもしれません。だから、新聞記事は重要な情報から順番に書いていき、後ろはなくても十分に意味が通じるような構成になっています。
 なぜこのような構成になるかというと、紙面の都合上、記者が書いた原稿をすべて掲載できるとは限らないからです。紙面に載せる面積が限られている場合、後ろから記事を切って、はめこむのです。

 実際の例を見てみましょう。
 昨日、時事通信は「白人に土地返さない=00年に接収、農業破壊−ジンバブエ」という記事を配信しました。https://www.jiji.com/jc/article?k=2018021100379&g=int

 リードは、次の通りです。
 【ハラレAFP=時事】アフリカ南部ジンバブエのムナンガグワ大統領は10日、かつての白人大地主たちに、接収済みの農地を返す考えはないと宣言した。与党「ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU−PF)」の集会での演説で、農地返還について「絶対にそういうことは起きない」と語る様子がテレビ中継された。

 最初の【ハラレAFP=時事】はクレジットと呼ばれます。外国発の記事に特有のもので、記者の名前と所在地を示します。外国旅行が困難だった時代の名残で、昔は日付なども入り、もっと長いものでしたが、最近は地名と記者名だけになっています。今回の場合は応用編で、ジンバブエの首都ハラレにいるAFP(フランス通信社)の記者が書いた記事を日本の時事通信が翻訳して配信したことを示しています。
 ジンバブエがどこにあるかなどを知りたい方は、時事通信のサイトをクリックしてご覧ください。この記事が伝えたいことは、現在実権を握っている黒人大統領が以前、土地を持っていた白人に農地を返却しない方針をはっきりと言ったということです。見出しあるいは最初の一文だけで言いたいことは伝わります。そして、二つ目の文章は、具体的にどこでどのような発言をしたのかが書かれています。
 時事の記事では、2段落目に前政権が2000年に白人から農地を強制的に収容したことや、99年契約で元の白人農家に「貸し出す妥協案」があることを書いた上で、大統領が現在の黒人農家に生産性の向上を求めたと記しています。

 時事のサイトに載っている記事も短いものですが、本日の日本経済新聞はこれをさらに短くしています。見出しも「ジンバブエ、白人農地返還拒否」と短縮されています。しかも、日経には、2000年に農地強制収容を強行した経緯の部分までしか掲載されていません。でも、これで十分に何が起きているのかは分かりますし、おそらく反発もあるだろうが、今の黒人農家は現政権を支持するだろうということなどが予想できます。通信社の記事はそのまま掲載することが原則ですが、このように加盟社が見出しを変えたり、後ろの部分を削除したりすることが行われています。https://www.nikkei.com/article/DGKKZO26808230S8A210C1FF8000/

 本日の日経には、他にも時事の記事が載っています。
 このジンバブエの記事の隣には、「カメルーンで夜間外出禁止令」という見出しの記事が載っています。この元の記事は、時事の「南西部に夜間外出禁止令=独立宣言の英語圏地域−カメルーン」。https://www.jiji.com/jc/article?k=2018021100257&g=int

 【ヤウンデAFP=時事】中部アフリカのカメルーンで10日、南西部を対象に夜間外出禁止令が出された。カメルーンの大半はフランス語圏だが、南西部だけは英語圏で「アンバゾニア共和国」を名乗り昨年10月、独立を宣言した。隣国ナイジェリアからの雇い兵の集団が独立派の背後にいると軍は主張している。

 一方、日経に掲載された記事の見出しは「カメルーンで夜間外出禁止令」といたってシンプルになっています。時事の見出しにある「南西部」「英語圏地域」という場所は具体的で正確なのでしょうが、「日本人の読者の大多数にとっては分かりにくい」という判断が日経にあったのでしょう。https://www.nikkei.com/article/DGKKZO26808240S8A210C1FF8000/
 時事の記事では、外出禁止の時間帯が午後8時から翌朝6時までであることや、当面の期間が1週間とされていること、軍による残虐行為を撮影したといわれる動画がネット上に出ていることなどが書かれています。時事の記事のこの部分は、あった方が詳しいのですが、なくても構わない内容ですね。
 日経の紙面を見ればよく分かると思いますが、この記事が載っているのは「ダイジェスト」というコンパクトな海外情報を集めた欄です。この欄の記事はいずれも短い行数になっています。
 確認できないので、紹介しませんでしたが、この隣にある、日経のモスクワ特派員による旅客機の墜落事故やジャカルタ発の共同の教会襲撃事件も、おそらく元の記事よりも短くなっているのだろうと思います。上で詳しく紹介した時事の記事にしても、ひょっとするとネットに掲載された段階で短くなっているかもしれません。

 このように、日々の新聞記事の紙面は限られており、社内の記者と通信社で争奪戦が繰り広げられています。現場の記者は、「1面用で80行確保したぞ!」「面トップ200行」などと意気込んで書いてみたものの、実際に載ったのは半分だけということだってあるわけです。

 さて、今回の例は、皆さんにとっても応用が利くと思いませんか。

 例えば、就活中の方であれば、面接で質問された場合の答え方に使えます。

 「あなたの志望動機は?」と聞かれたときに、「ええっと、私は小学生の頃に不器用な子供で、なかなか計算のやり方を覚えられなくて、足し算、引き算すら、なかなか難しいなと思ったのですが、なぜかひらがなを覚えたのは小学生に入る前で、……。それで、小学1年の時に作文コンクールで入賞したんです。それで、文章を書くのが好きになって、その内容が近所の人のことでして……」と話してしまうと、相手をいらいらさせますね。

 同じ内容でも新聞記事のスタイルで、「人に会い、そのことを文章をすることが好きだからです。小学1年の時に作文コンクールに入賞したことがきっかけで文章を書くことが好きになりました。近所の大人の話を聞き、その内容を文章にすることは大好きな子供でした。計算は苦手だったのに、文字を覚えるのは早く、読み書きは幼い頃から得意でした」などと話せば、あなたがところどころで少し詰まったとしても、論旨がはっきりしているので相手も「近所の大人とどんな話をしたんですか?」などと質問をしやすくなります。

 同じようなことは、履歴書などに書く自己PRの文章でも言えるでしょうね。
 要は、簡潔な結論→理由や感想という順序で話を組み立てるということです。

 学校の作文の授業では、起承転結の構成について指導されたりします。新聞では、記者個人の考えが前面に出てくるコラムなどの文章では、この構成になっていることがあります。
 マスコミ入社試験の作文では、起承転結で文章を組み立てた方が「うまい」と思わせることができるのですが、起承転結は冗長になりがちで、簡潔に自分の考えを表明することはできません
 特に、転の部分を交えた文章の構成を組み立てるのは訓練が必要で、とっさに考えるのは至難の業ではないでしょうか。
 だからこそ、記者を目指す人たちは作文の練習をしないといけないわけです。
 ただし、起承転結にこだわりすぎて、普段の話し方が冗長にならないように気を付けてください。書くことと話すことは別物です。

 引き続き質問をお待ちしています。
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