2018年05月07日
あさっての日中韓首脳会談の注目点
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4日に行われた日中首脳による電話会談の日本メディアの報道ぶりを見ていると、9日の日中韓首脳会談は北朝鮮問題が最重要議題であるかのように伝えられることになりそうです。
安倍晋三首相は対話と圧力の重要性を訴え、「北朝鮮の非核化に向けて連携することで中国と韓国と共通の認識を共有できた」と強調することでしょう。国際会議では成果を発表するときに議長に一定の裁量が認められています。「主催国に花を持たせる」ので、多少自分に都合の良い話をしても「国内向けだったら構わない」という感覚もあるのです。
そんな報道になったとしても真に受けてはいけません。
外交交渉で最も重要なのは文書で何について合意したかです。
北朝鮮の非核化を目指すことは中韓首脳も一致するでしょうが、「圧力」については文書に入ることはないでしょう。
今は対話モードです。
北朝鮮の友好国である中国と融和政策を掲げてきた韓国の左翼政権にとっては、北朝鮮問題で圧力路線の安倍政権と協調する余地はありません。
そのことは、4日に行われた安倍首相と習近平国家主席の電話会談後に関する日中双方の発表を見れば一目瞭然です。このことについてはこのブログで前回指摘しました。
そもそも日中韓首脳会談は経済を中心とした3カ国の協力を話し合う場です。
安全保障問題である北朝鮮情勢を協議するのなら、中国は習近平国家主席が出ないといけませんが、李克強首相が安倍首相、文在寅大統領と向かい合います。北朝鮮問題は議題になったとしても突っ込んだやり取りは期待するべきではないでしょう。
今の中国は、米国と貿易戦争に突入しています。経済問題で外国と協議するのであれば、自分たちの立場に支持を求めることになるでしょう。トランプ米政権の保護主義の動きは貿易立国である日韓にとって賛同できるものではありません。中国が世界貿易機関(WTO)の枠組み重視を訴えれば、賛同するしかありません。李首相は自由貿易の原則擁護を訴えることによって、米国の同盟国である日韓の支持を容易に取り付けることができます。
しかも、このことはすでに中国高官がはっきりと明言しているのです。
産経新聞によると、中国の孔鉉佑外務次官は4日の記者会見で日中韓首脳会談について「主要な目的は3カ国の協力であり、朝鮮半島問題を深く議論する十分な時間はない」と語りました。
http://www.sankei.com/politics/news/180504/plt1805040013-n1.html
また、NHKは孔次官が「反グローバリゼーションと貿易の保護主義が台頭する中、3か国が協力を強化すれば、地域の安定と開かれた世界経済の構築につながる」と述べたと紹介し、「保護主義に対抗するための協力を話し合いたい意向を強調し、貿易不均衡をめぐり対立するアメリカをけん制しました」と伝えました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180504/k10011427281000.html
安倍首相は日中韓首脳会談で北朝鮮に厳しい態度を崩さないでしょうが、他の二人の首脳が同調する可能性は低いでしょう。記者会見で安倍首相が話す内容と実際の会談の雰囲気には相当の隔たりがあると考えておいた方が良いと思います。
北京やソウルから東京に出張する特派員が、政治部主導の報道にどこまで抵抗できるかにかかっています。
引き続き質問をお待ちしています。
下のコメント欄にお書きください。
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そのことは、4日に行われた安倍首相と習近平国家主席の電話会談後に関する日中双方の発表を見れば一目瞭然です。このことについてはこのブログで前回指摘しました。
そもそも日中韓首脳会談は経済を中心とした3カ国の協力を話し合う場です。
安全保障問題である北朝鮮情勢を協議するのなら、中国は習近平国家主席が出ないといけませんが、李克強首相が安倍首相、文在寅大統領と向かい合います。北朝鮮問題は議題になったとしても突っ込んだやり取りは期待するべきではないでしょう。
今の中国は、米国と貿易戦争に突入しています。経済問題で外国と協議するのであれば、自分たちの立場に支持を求めることになるでしょう。トランプ米政権の保護主義の動きは貿易立国である日韓にとって賛同できるものではありません。中国が世界貿易機関(WTO)の枠組み重視を訴えれば、賛同するしかありません。李首相は自由貿易の原則擁護を訴えることによって、米国の同盟国である日韓の支持を容易に取り付けることができます。
しかも、このことはすでに中国高官がはっきりと明言しているのです。
産経新聞によると、中国の孔鉉佑外務次官は4日の記者会見で日中韓首脳会談について「主要な目的は3カ国の協力であり、朝鮮半島問題を深く議論する十分な時間はない」と語りました。
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また、NHKは孔次官が「反グローバリゼーションと貿易の保護主義が台頭する中、3か国が協力を強化すれば、地域の安定と開かれた世界経済の構築につながる」と述べたと紹介し、「保護主義に対抗するための協力を話し合いたい意向を強調し、貿易不均衡をめぐり対立するアメリカをけん制しました」と伝えました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180504/k10011427281000.html
安倍首相は日中韓首脳会談で北朝鮮に厳しい態度を崩さないでしょうが、他の二人の首脳が同調する可能性は低いでしょう。記者会見で安倍首相が話す内容と実際の会談の雰囲気には相当の隔たりがあると考えておいた方が良いと思います。
北京やソウルから東京に出張する特派員が、政治部主導の報道にどこまで抵抗できるかにかかっています。
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