2018年05月04日
後追いなのに特ダネのような日経記事
下をクリックしていただけると励みになります。
にほんブログ村
就職・アルバイトランキング
本日の日本経済新聞の一面には「次期戦闘機 F22主体」という大きな見出しが出ています。
「少し前にどこかで見たような気がするけれど、ちょっと違うなあ」と思いながらリードを読むと「米ロッキードマーチンが世界最強と称されるF22とF35の混合型の開発を日本政府に打診したことが分かった」と書いています。
何のことはない。この記事は日経の独自ではなく、4月20日にロイターが東京発で報じた記事の後追いでした。「米、安保と貿易天秤」と書いているところが、日経らしい視点で面白いのですが、これは日経の特ダネではありません。
ロイター日本語版は「空自F2後継機、米社がF22とF35両機ベースの開発打診」という記事を伝えていました。
私の完全な想像ですが、ロイターの記事が出た後、日経は確認の取材を行い、ある程度早い段階で裏が取れたのでしょう。ただ、その頃は安倍政権が醜聞の収拾に追われ南北首脳会談も控えており、紙面に余裕がなかった頃だったのではないでしょうか。日本の通信社である共同と時事が反応せず、日本メディアがすぐに後追いしない雰囲気なので、「連休用の記事にするべきだ」という判断に落ち着いたのでしょう。
日経の記事にはグラフィックが付いています。F22とF35のハイブリッドが有力になったと本文で伝えながら、日本企業主体案や英国との共同開発案も含めた3案のイメージが出ています。本文と関係があるようで、主旨が全く違うものです。この記事は、無理に一面用記事に仕立てた雰囲気が感じられます。
日本メディアの悪いところは、後追いの場合でも、自分たちが取材して確認が取れると先行した報道機関名を全く書かないことです。外国メディアが先行して報道した場合は「〜によると」「〜が報じた」という形で記事にすることがあります。これを「転電」と言いますが、今回は日本政府が関わることなので、「意地でも自分たちが取材した」という建前にこだわります。でも、日経の記事は「分かった」と書きながら、日付がありません。やはり、連休中にいつでも使えるように日付を入れていなかったのではないかと思わせます。
ロイターの記事には「米政府と議会の認可を得た上で、夏までに(ハイブリッド案を)正式に提案する」となっていますが、日経にはそのような直近の節目となる時期が示されていません。防衛省や日本企業に取材したものの、米側にはロッキードに正式コメントを要請することしかできなかったのでしょう。ならば、せめてこの部分だけでも「ロイターによると、夏までに日本政府に正式提案する」と書けば良いのにと思います。
おそらく日経が一面で大きく報じたので、他の日本メディアも続くことでしょう。戦闘機の開発は、ロイターが指摘するように過去に日本は「苦い経験」をしており、非常に重要なテーマです。なぜ日経以外の日本メディアはロイターをすぐに後追いしなかったのでしょうか。
これも私の推測なのですが、日本メディアの縦割りのせいではないかと思います。マスコミ各社は外国メディアの端末を本社に設置しています。ただし、日々チェックしているのは国際部などの外国報道を専門とする部署。社会部や政治部、経済部は普段は見ていません。そして、国際部の記者は日本国内の報道にあまり関心がありません。ロイターをチェックした記者は、北朝鮮やシリア情勢などに目が行き東京発の記事は見落としたのかもしれません。
でも、ロイターは日本語版にも力を入れており、今回のF22とF35のハイブリッド案は担当記者ならネットで見ていても不思議はないので、ちょっと私には理解できません。少なくとも素人の私がロイター報道を見て、気に掛けていたのですから。
引き続き質問をお待ちしています。
下のコメント欄にお書きください。
日中、気になったニュースをリツイートしたり、つぶやいたりしています。
https://twitter.com/sagamimuneo
2号サイトを開設しました。https://blogs.yahoo.co.jp/sagamimuneo です。
下をクリックしていただけると励みになります。
就職・アルバイトランキング
にほんブログ村
にほんブログ村
就職・アルバイトランキング
本日の日本経済新聞の一面には「次期戦闘機 F22主体」という大きな見出しが出ています。
「少し前にどこかで見たような気がするけれど、ちょっと違うなあ」と思いながらリードを読むと「米ロッキードマーチンが世界最強と称されるF22とF35の混合型の開発を日本政府に打診したことが分かった」と書いています。
何のことはない。この記事は日経の独自ではなく、4月20日にロイターが東京発で報じた記事の後追いでした。「米、安保と貿易天秤」と書いているところが、日経らしい視点で面白いのですが、これは日経の特ダネではありません。
ロイター日本語版は「空自F2後継機、米社がF22とF35両機ベースの開発打診」という記事を伝えていました。
私の完全な想像ですが、ロイターの記事が出た後、日経は確認の取材を行い、ある程度早い段階で裏が取れたのでしょう。ただ、その頃は安倍政権が醜聞の収拾に追われ南北首脳会談も控えており、紙面に余裕がなかった頃だったのではないでしょうか。日本の通信社である共同と時事が反応せず、日本メディアがすぐに後追いしない雰囲気なので、「連休用の記事にするべきだ」という判断に落ち着いたのでしょう。
日経の記事にはグラフィックが付いています。F22とF35のハイブリッドが有力になったと本文で伝えながら、日本企業主体案や英国との共同開発案も含めた3案のイメージが出ています。本文と関係があるようで、主旨が全く違うものです。この記事は、無理に一面用記事に仕立てた雰囲気が感じられます。
日本メディアの悪いところは、後追いの場合でも、自分たちが取材して確認が取れると先行した報道機関名を全く書かないことです。外国メディアが先行して報道した場合は「〜によると」「〜が報じた」という形で記事にすることがあります。これを「転電」と言いますが、今回は日本政府が関わることなので、「意地でも自分たちが取材した」という建前にこだわります。でも、日経の記事は「分かった」と書きながら、日付がありません。やはり、連休中にいつでも使えるように日付を入れていなかったのではないかと思わせます。
ロイターの記事には「米政府と議会の認可を得た上で、夏までに(ハイブリッド案を)正式に提案する」となっていますが、日経にはそのような直近の節目となる時期が示されていません。防衛省や日本企業に取材したものの、米側にはロッキードに正式コメントを要請することしかできなかったのでしょう。ならば、せめてこの部分だけでも「ロイターによると、夏までに日本政府に正式提案する」と書けば良いのにと思います。
おそらく日経が一面で大きく報じたので、他の日本メディアも続くことでしょう。戦闘機の開発は、ロイターが指摘するように過去に日本は「苦い経験」をしており、非常に重要なテーマです。なぜ日経以外の日本メディアはロイターをすぐに後追いしなかったのでしょうか。
これも私の推測なのですが、日本メディアの縦割りのせいではないかと思います。マスコミ各社は外国メディアの端末を本社に設置しています。ただし、日々チェックしているのは国際部などの外国報道を専門とする部署。社会部や政治部、経済部は普段は見ていません。そして、国際部の記者は日本国内の報道にあまり関心がありません。ロイターをチェックした記者は、北朝鮮やシリア情勢などに目が行き東京発の記事は見落としたのかもしれません。
でも、ロイターは日本語版にも力を入れており、今回のF22とF35のハイブリッド案は担当記者ならネットで見ていても不思議はないので、ちょっと私には理解できません。少なくとも素人の私がロイター報道を見て、気に掛けていたのですから。
引き続き質問をお待ちしています。
下のコメント欄にお書きください。
日中、気になったニュースをリツイートしたり、つぶやいたりしています。
https://twitter.com/sagamimuneo
2号サイトを開設しました。https://blogs.yahoo.co.jp/sagamimuneo です。
下をクリックしていただけると励みになります。
就職・アルバイトランキング
にほんブログ村
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/7617640
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック