2019年02月28日

張り詰めすぎた気持ちから解放

明日から3月ではあるが、2月だというのに、雨が降った。

この地に移り住んで10年になるが、2月に雨が降ったのは初めてである。
先月も、少しだが一度雨が降っており、この異常気象ぶりは半端ない。

最近、自分の学年の授業が楽しい。
授業中、何とも言えない和気藹々さがある。
お互いのキャッチボールができていて、試験直前だと言うのに、いいムードの授業になっている。

別れるとなったら、急に愛おしくなってきたようで、掃除が始まる前などにも、一緒にふざけて遊ぶことすらある。

どうやら、気を張りすぎていたようだ。
「自分の学年が、いろいろなところで迷惑をかけないように…。」
と、考え過ぎていた。

もう何年もこの役割をしているのに、どうした今回に限って、こんなにブルーになってしまったのかは分からないが、「少し休め」、という天の声なのだろう。

学年主任やら担任から解放されると思うと、「ほっ」とした気持ちになる。

以前の自分ならば、「外されることは、自分が不適格としてレッテルを貼られたのだ」、と悩んだのだろうが、今はとにかく、「体調を戻し、再び元気を取り戻す時期なのだから」、と、外れる寂しさは全く感じない。それどころか、彼ら彼女らが、可愛く見えてきたのだ。

今日の学活では、二回目の『いいところ見つけカード』を配った。
立志式を終えたところで、書いてもらったものを、少し遅くなったが、彼らにフィードバックしたのだ。

生徒たちはもらったカードを、あらかじめ用意した台紙に貼り付ける。
それを見ながら、しばし幸福感に浸る…。

自分の気づかなかった良い部分を、互いに指摘し合い、人間関係をより深く、そして円滑にしていく仕組みである。

班ごとに発表し合う姿を見て、「ずいぶんクラスが丸くなったなぁ…」、と感じた。
男女が本当に楽しそうに話している。

本当はクラスが丸くなったのではなく、私自身が丸くなっただろうが、まぁ、このまま進級して、立派に中学三年生を過ごしてくれたらそれでよい。

もはや、
「誰だ、こんな風に育てたのは…。」
と、非難されても、私は動じないだろう。

隣の担任には、負荷をかけるが、それも若いときの苦労ということで、勘弁してもらおう。

しばらくは、脇に控えて、若手を支えたいと思う。








posted by 丹澤三郎 at 17:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類

2019年02月27日

間もなく高3生とお別れ

高校3年生を送る会としての『昇龍祭』が行われた。
全校生徒で、卒業式を二日後に控えたこのときに、「高校三年生への感謝を伝える」行事である。

お楽しみ的な要素もあるが、高校一年生が中心となって、生徒が作り上げる。
このために、委員会が作られているくらいなので、大きな学校行事でもある。

毎年卒業式が近づくと、校内に寂しさが漂う。
卒業式が嫌いな私にとっても、何とも言えないこの雰囲気は、なかなか辛い。

「F君さようなら…。」
掃除の時間の始まる前に、外を歩いていた高3のF君に声を掛けた。
F君は、元気な笑顔をで返してくれた。

私は卒業式の式場内には入れない。
会場の関係で、中1、中2はモニターで卒業式を見る。
私は中2の担当なので、式場内には入らないのだ。
それでは、あまりに淋しかろうということで、高校3年井蛙会場から出たところに、赤絨毯を引き、その両サイドで中1と中2が見送るというイベントがある。

「今年も高3を、涙をこらえながら、一生懸命笑顔を作って、拍手で見送るのか…」、と思うと、辛くなる。

そんなことを思いながら、『昇龍祭』を見ていたら、何度も涙が出てきた。

学年や有志の出し物や思いでビデオや、退職された方のメッセージビデオ、最後には高3が後輩たちに人生を語る。

中1のときは泣き虫だったY君も卒業していく。
野球部の黄金期を作ってくれた世代だ。

保護者からは、散々クレームを受けたが、私も若かった…。

イベントの最後は、高1の合唱。
ものすごく心に響いた。
そして、最後のワンコーラスになると、高3以外の全校生徒がスッと立ち上がり、全員で歌う。

泣ける…。

「あぁ、彼らともお別れなんだな…。」
としみじみ思う。

最近は、高3と会うたびに、
「さよなら。」
と、声を掛けている。

それだけで、彼らは私との学園生活を思い出す。
だから、その一言だけでいい。

将来どこかで出会うことになるのだろうけれど、この中高という青春期に、彼らに関われたことは、至上の幸福だ。

「一番感謝しているのは、私なのだよ…。」
と、彼らの今後の成功を、密かに祈る。











2019年02月26日

大切な教育

3月1日の高校卒業式前の登校日のため、高3生が登校している。

入試のため、しばらくは実質のお休み状態だったが、久しぶりに彼らの顔を見ると、以前よりさらに大人びて見える。

こんな風に若者として成長していくのだろう。
18歳から成人になるならば、誕生日を迎えた彼らは大人。
これほどまで長く庇護され続けているのだから、その分学びも大きいのだが、いずれは自分の価値観を作らなくてはいけない。

その中でも一番大切なのが、宗教的素養だろう。
宗教学校以外では、学校現場で教えられることはないので、もっぱら家庭に任せられるのだが、私は、人間にとって最も大切な素養が、この宗教性であると思う。

ある調査によると、日本人が神仏を信じる割合は、隣の唯物論社会主義国家である中国と同じなのだそうだ。これは、教育による影響であると思われる。
子供たちが多くの時間を過ごす学校現場で、宗教的素養を教えないという文科省を中心とする国としての態度が、こうした現状を生んでいる。

ところが、日本人は初詣にも出掛けるし、墓参りにも行く。年に何度もある宗教的行事には、何の違和感なく参加している。

これは、単に風習として見ている以上の、日本人が本来持っている宗教観に根ざすものであろう。

宗教は善悪を決める。
だから、善悪を判断することを拒否している道徳以上に、一人ひとりの価値観を左右する。

政教分離は、「保護する宗教を持つ国が、他の宗教を信じている者を迫害してしてはいけない」、という思想の下につくられたものだ。政治や教育から宗教性をすべて排除しようというものではない。

人間が最も美しいのは、『祈りの姿』であるという。
人間の力を越えた、超越的な存在を神と呼ぶならば、自らの非力をしり、傲慢さを顧み、さらには、自己もしくは他の人の幸福のために祈る、というその姿こそ、人間が地球上で万物の霊長であることを許される唯一の条件なのかも知れない。

「この世だけがすべてではない。」
という思想も、刹那的な快楽を求めるだけの人生を抑止する。

社会生活をする上で、「他の人を信じられない人間」と考えるよりも、「他の人を信じられる人間」と思えた方がいい。

そうした考えが、互いに助け合って生きるもとになるだろう。

子どもの頃から、宗教的な生き方を続け、退転しなければ、かなりの確率で、社会に貢献できる大人になるのではないだろうか。

卒業していく高3たちが、そうした素養を身につけて、旅立ってくれることを祈りたい。








2019年02月25日

ネット詐欺

昨日の練習試合の時に、久しぶりにあった近隣の先生に、スタットレスタイヤ購入(『ネット通販の闇』)の後日談を聞いた。

「安いタイヤを見つけようとネットで検索したら、安売りの商品が見つかったので、代金を振り込んだが、商品が届かない…」、という出来事だ。

結論から言えば、一種の詐欺事件。
警察には被害届を出したそうだ。

販売会社に連絡してもつながらないので、振り込んだ大手銀行に連絡すると、その会社は「潰れた」という。しかし、ホームページはそのままになっており、その口座も閉鎖されていなかったのだ。

口座にある金額は、債権者に回っていくわけで、悲しいかな、商品を買おうと代金を支払った消費者のお金も、そちらに回っていく…。

おかしな話だが、債権者から見れば、あらゆる財産から回収する訳だ。

その後、警察にも連絡したが、「こうした案件は増えているが、お金が戻ってくることはほぼない」、と言われたそうだ。

債権者への支払いが終わり、余裕があれば、いくばくかの返金はあるだろうが、期待できないだろう、という話だ。余裕が出るならば、会社は潰れない。

仮に会社が潰れたという、この話が真実だったとしても、納得できないが、これが核心的な詐欺事件であったとすれば、もっと納得できないだろう。

その先生は、「もうあきらめました…」、と言ってはいたが、奥さんには散々怒られたに違いない。

かく言う私も、ネットでは百万単位で騙されているが、相手が確定できる場合は、法律事務所の弁護士を経由して、若干のお金が戻ってくることはある。

例えば100万の返金を求めたところ、弁護士との話し合いで、「50万ならば返金しても良い」、となった場合は、成功報酬の40%を引いた、30万が戻ってくることになる。
「何もしなければ、100万を失うが、せめて30万が戻ってくるならば…」、と私も依頼したことがある。

ネットには、こうした闇の部分が多い。
騙されないようにするには、『欲』を出さないことだが、そもそも人間、いい意味でも悪い意味でも『欲』が生命エネルギーを支えている部分もあり、なかなか難しい。

生徒たちがスマフォなどで騙されるとしたら、アダルトサイトへのアクセスで、「会員登録されたから30万払え」などという、詐欺ページくらいだろう。だが、この先、ネットとの付き合いは一生続くわけで、やはりどこかで教育しておかなくては、次から次へと被害者を生み出すことになるだろう。

ネットでの詐欺は、ことのほか多いのだ。












2019年02月24日

今年最初の練習試合

今日は、今年最初の練習試合。
「来週のミニ大会に向けて、秋以来の試合をやっておいた方が良いだろう」、ということで、練習試合を組んでもらえた。

「部活は先生の仕事ではない」、と思っている先生方からは、信じられないだろう。だが、生徒たちや保護者が満足できるなら、それでもいい。

およそ教師は、教育に関わることすべてがその仕事の範疇であり、法律で規定される云々の問題ではないのだ。

昨今のそうした、安直な逃げが、教師の信用を失墜させ、「ブラックだ」と、評判を立て、風評被害的に教員のなり手を減らしている。

まだまだ、「教育に命をかけよう」という学生たちは、潜在的にいるはずだ。
教師が身を粉にして働いているからこそ、その尊敬を得ると言っても良い。

今日は2チーム対戦として、午前に一試合、間にランチゲームとして、レギュラー外たちの試合を5回まで。その後、昼食をとって、もう一試合行った。

風もなく、雲もなく、穏やかな日で、私としては助かった。
寒さに震えることなく、暖かい日差しにさせられながら、3試合を終えた。
5時に起きて、帰宅が午後4時くらいである。

相手校は、久しぶりの学校で、若干、道に迷いながら着くと、何人もの先生に
「丹澤先生、体調が悪いと聞きましたが、大丈夫ですか?」
と声を掛けられた。

地域柄、噂はあっという間に広まっている。
幸い私も、少しずつ体重を元に戻しつつある。
さすがに一気に体重が減ると、ここまで体力が落ちてしまうのか、ということがとてもよく分かった。

しかし、久しぶりに地区の先生たちといろいろな教育談義をするのは楽しい。
みんな熱く語ってくれる。

ある意味これが、私のモチベーション源にもなるのだ。

何気ない会話のやりとりの中にも、経験豊かになるいろいろなヒントがある。
また、試合中の生徒への声かけも、大変勉強になる。
今日も、若い監督は熱く生徒と関わった。

体力的には少し辛かったが、とても充実した日曜日になった。

3校合同チームでの活動も、いよいよ終盤に近づいてきた…。
来年度は、合同チームを組んでいる学校は、どちらも9人そろって、単独チーム化できるらしい。

ただ、既定が改正されて、「足りないチーム」も、「足りているチーム」と組むことが可能となるそうである。
私の学校が、昨年欠場したことも、少しは改正に寄与しているのかも知れない、と思うことにしよう。








2019年02月23日

入学説明会のサポート

入学説明会で私が話をしないのは、今年が初めてのこと。
というわけで、駐車場の誘導係になった。

「外は寒かろう」、と思いきっり着込んで行ったが、日差しが暖かい。

山並みを見ると、雪も少ない…。
ちょうど4月の中頃の景色になっている。

季節が一ヶ月から二ヶ月進んでいる感じだ。

記念樹の桜がほころぶには、まだまだ時間がかかりそうだが、とにかく今年の冬は暖かい。
この冬は、もう何度も雨が降っている。

遠く、町の放送が聞こえてきた。
ひとしきりサイレンが鳴ったあと、
「○○町○○地区で、下草火災が発生しています。」

この時期、頻繁に下草火災が起こる。
田んぼや畑、その周辺の枯れ草を燃やしているうちに、自分自身ではコントロール仕切れず、消防署のお世話になるというものだ。
この地域は冬は強風の日が多いので、あっという間に火が回る。
幸い、民家は点々としているので、住宅に火が移ることは、まずない。
ほどなく、鎮火した旨の放送が流れた。

来年度の新中1、新高1が、次々と学校を訪れ、制服の採寸やら、体育着の注文などをして、昼からの入学説明会に備える。

4時間近くにも及ぶ入学説明会だから、生徒たちの集中力が続くはずもなく、小6たちのほとんどは、「もう、飽きた…」、という具合になる。中3の連中だって、似たようなものだろう。

冊子にすると一センチ近くにもなる資料をもとに、次から次へと話がなされるのだが、親子で一冊なので、子どもの集中力は切れて当然だろう。
もちろん、読めば分かることだが、おそらく読まれないので、サービスで話をしているのだ。

入学説明会の最後のイベントが、学年主任や担任の紹介になる。
ここでもう一度集中させ、ピリッとさせなくてはいけない。
これが、ある意味学年主任の初仕事なのだが、残念ながら、これができる先生は少ないのだ。
高校生しか教えたことのない先生には、そうした技術を持ち合わせていないのだ。

今年はどうだろう…。

駐車場誘導の仕事を終え、昇降口から校舎内に入ったところで、
「こんにちは。4月からよろしくお願いします。」
と、声を掛けられた。

私を知っているということは、兄弟関係なのだが、不覚にも誰だか分からなかった。

ちょうど、別の先生が通りかかったので、
「誰だっけ…。」
と聞くと、「M君だよ」と…。

よく知った生徒の保護者と弟君だった。
「ひょっとして、私は人の顔を見ていないのか…」、と不安になった。

そのことを兄貴に話をすると、
「シャレになりませんよ。」
と、怒られた。








2019年02月22日

野球専門部の総会

学体連野球専門部の定例の会議(総会)があった。
冬の野球はオフシーズンなので、今の時期は比較的のんびりできるのだが、春になると、一気に試合が始まる。もっとも、私の地域では、冬は寒すぎて、試合などできないのだ。

そうした計画を、この時期に確認して、新年度からののロケットダッシュに備えよう、という訳だ。

各校の監督たちに会うのは、秋以来の久しぶりだ。
彼らは若い。地区で最も盛んな部活である野球部の顧問は、たいていは若手が務める。
野球好きの生徒のために、身を粉にして、休日返上で彼らと野球をしている。

そう考えると、今年中に四捨五入すると60になってしまう私などは、最高齢の部類になる。

昨年の猛暑に県大会の審判をやったときは、さすがにキツかった。
「先生、そろそろ若い人に譲らないですか。」
同年代の顧問から、数年前にそんなことを言われたことがある。

その時は、「まだまだ」、と思っていたが、昨今の体調不良を考えると、「そろそろ、そういう時期かな…」、とも思う。

今まで、管理職も、何人か若手を副顧問としてつけてくれたが、一年ないし二年で、他の部に移り、審判の技術を教えても教えても、若手は去っていく…、という悲しい状況だった。
だから、「新年度こそは、若手をつけて欲しい」、とお願いし、とりあえず管理職の約束まではとりつけた。実際、年度が始まってみなければ、分からない。

日曜日には今年初の練習試合。
春が近づくと、試合が入ってくる。
暖冬とはいえ、まだまだ寒い時期だが、子供たちにとっては心待ちにした試合だろう。

私も精一杯のご奉仕だ。

会議では分厚い資料をもとに、皆が真剣になって話し合っている。
自分も野球好きということもあるが、子供たちの野球のために、すべてを捧げている。

専門部長を追えて、教頭、校長とステップアップしていく先生もいる。

懇親会では歴代の専門部長(校長)が来賓として招待される。

若手の先生方は、必死で、重鎮たちの時代の野球や、指導法に耳を傾ける。

そうやって、教員の世界は、技術と知恵が引き継がれていく…。








2019年02月21日

生徒会選挙が行われる

私の学校では、中高一貫ながらも、中学専門の生徒会も作っている。
高校生は秋に改選されるが、中学生はこの時期改選され、中3の卒業直前の3月に引き継がれる。

学校行事が中高合同なものが多いので、中学生徒会は、高校生徒会の一部という感じで、ほぼ一緒に活動する。

任期の関係で、中学で生徒会を務めていても、高校生になると、立候補するのに半年待たなくてはならないが、今のところ特に不都合はない。

今日は、中学生徒会の選挙。立候補者12人の演説ののち、投票が行われた。
生徒会長および、副会長には、4月から中3になる中2が立候補した。

どの演説も、「自分たちで学校を変えていきたい」、という熱意に溢れていた。

中でも、生徒会著に当選したO君の話は、多くの生徒を引きつけた。

「みなさん、おまんじゅうを食べたことがありますか? 食べたとき、もし、あんこが入っていなかったらどうでしょう。ものすごくがっかりしませんか。」

『あんこ』とは、コアの部分だ。今の学校では、「一部あんこが入っていない」、という。

立志式のスピーチを遙かに超えて、はち切れた演説をして、
「生徒会長になれてもなれなくても、僕は学校を変えていきます。」
と結んだ。

多くの生徒のハートをぐっとつかんだようである。

曲がりなりにも学校運営がなされ、ある程度の成功はおさめているが、生徒の目からも「まだまだ」、だと思っているということである。

立派なスピーチだった。

副会長にも、自己変革を重ねている、きわめて信頼できる生徒が当選した。

ここまで中2が育ってきたことはとても嬉しい。
中1、中2ともだらしない生徒もいるが、そうした彼らを冷ややかな目で見つつも、「変えていこう」、と決意した生徒たちが生徒会のメンバーになった。

残念ながら、やんちゃな生徒が、「自分も変わっていこう」と決意して、立候補したが、落選した。
しかし、その思いは評価したい。その気持ちが他に浸透し、理解されれば、いずれリーダーの立場につくことにもなるだろう。

落選した生徒へのフォローも必要だろうが、とにかく、立派な生徒会長、副会長が決まって良かった。








2019年02月20日

学年講話

「いやぁ、中2は『凡事徹底』ができていて、すごいじゃないですか。全員が登校できるし、時間も守れる…。これも、中1、中2の時に、きちんと指導したからでしょう。中3なんて、未だにできませんよ。ほんと、全然できません。」

中3の学年主任がそんなことを言った。
奇しくも、来年度、この学年の主任をしていただける先生だ。

私は、「全然駄目だったなぁ。これまで2サイクルやったが、うまくいかなかった所や、新たな取り組みをして、もう一サイクル頑張ろう」と、担任になったのだが、結局途中で投げ出すような形になった。公立学校で長く校長先生を務めた方が、学年主任になったので、当初から学年副主任という臨時に与えられた立場だったが、その方も、この夏に退職され、そのまま私が学年主任になった。

だが、うまくいかなかった。
反抗期は慣れていたが、私のキャパシティを越えてしまったようだ。
そうしているうちに、私もエネルギーがなくなってしまった。

「学年をこんなに、めちゃくちゃにしてしまって、申し訳ありません。」
と、謝らなくてはならないのだが、たとえ私に気を遣ったとしても、前述のように言って下さると、何となく、救われた気持ちになり、嬉しくなった。

もしかしたら、そんなに駄目ではなかったのかも知れない…。

今日は、学年全体に話す機会があった。
先の、発表会、立志式、そして明日に控えた生徒会選挙に向けたかれらの動きを、思い切りほめてみた。「こんなに成長してくれて、ありがとう」、と心から思ったからだ。

ほんの短い時間だったが、学年が私の話に一体になった気がした。

最近、生徒たちは私の話をよく聞く。

もしかしたら、これでお別れになることを、察知しているのかも知れない。

そういえば、昨日の授業中で、
「丹澤先生は、中3での修学旅行に行くんですか?」
と聞かれたとき、思わず、
「たぶん、行かないと思うよ。」
と、答えてしまった。

この回答は、間接的に担任も学年主任も外れることを意味しているのだが、彼らに察知されてしまっただろうか。

来週には高校の卒業式、そして学年考査を経て、あと一ヶ月で終業式だ。この日が中3の卒業式。
そして、学年が一年上がる。

副担の先生が、
「今日の丹澤先生の話、涙が出そうになりました。」
と言ってくれた。

「生徒への愛がこもっていましたね。」
とも…。

もう少し教育者を続けられそうだ。








2019年02月19日

動画中毒

現在、情報の垂れ流し、善も悪も玉石混交、その中で子供たちは生きている。

今や、YouTubeなどの動画を見たことのない中高生はほとんどいないだろう。
あこがれの職業や、夢がYouTuber、という時代だ。

しかし、動画サイトには善も悪もある。
概して、面白い動画は、「悪」の方に偏りがちだ。

私が言う「悪」とは、生活を堕落させる方向に導くものだ。
中高生が見たときに、欲望をそそり、悪への道を促し、人生を誤る危険性のあるもの。
ここではあえて具体例を挙げないが、見ることで、誤った価値観や考え方、悪への誘惑をそそるものだ。

百歩譲って、ゲームの中継動画を見ているうちはまだいい。
だが、その合間に、いろいろ検索しているうちに、いわゆる「悪」と言われる動画やページにたどり着く。

ふと気づいてみたら、何時間もそのページを見ていた、ということはよくある。

「君たちが、YouTuberたちを稼がせているんだよ…。」
時折、そんな話もするが、一度楽しくなってしまった生徒は、その類いのページから離れることはない。

パソコンでもスマフォでも、中高生に動画は大人気だ。
自宅のパソコンが光回線ならばよいが、ポケットWifiなどならば、恐らくは月途中で速度がぐんと落ちる。
パケットを家族で共有しているスマフォも、娘や息子が使いすぎて、ネットがほぼ止まったという話もよく聞く。

それでも見たい彼らは、コンビニに行き無料Wifiで楽しむ。

ここまでくると、もはや中毒性だ。
楽しい動画のみならず、怪しい動画も、SNSでシェアされていく訳だから、この伝播力は強力だ。

スマフォがないと、話題について行けない、というのもよく分かる。

我慢を強いてばかりでもいけないだろうが、こと動画に関しては、ある種の『我慢』が必要ではないだろうか。

その心のコントロールが、将来必ず役に立つことになると思うのだが…。

大人も子どもの刹那的になってきている。
その中で、『我慢』を強いている学校現場は、ますます世間から遠ざかっているようにも思える。

だが、ここであきらめてはいけない。
正しいものは正しい、間違っているものは間違っていると、言える勇気が欲しい。

「君たちは、どう考えるでしょうか。」
などと、結論を誤魔化した道徳教材は、私のこの考えには逆行している。








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