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2020年10月08日

保健室受験

今年の二学期中間試験でも、保健室受験をする生徒が出た。
熱があってもなお、試験を受けよう、という訳ではない。

どちらかと言えば、不登校気味で、しかも定期試験となれば、さらにプレッシャーがかかり、教室に入れない生徒の受け皿としての、保健室受験である。

彼女らは、疲れればすぐにベットに横になることができる。

教室には入っていないので、欠席にはなるが、それでも「試験を受けた」という実績になり、点数もつく。

このシステムが良いのか悪いのかは分からないが、このところそのようにして、心が病んでいる生徒たちにも試験を受けるチャンスを与えている。

「保健室もキャパオーバーになっています!」
教務主任が朝の朝礼で叫ぶ。

そうは言っても、教室に入れない生徒がいることは事実。

体調が悪くて試験を受けなければ0点。
保健室で受験すれば、そのまま点数はもらえる。
診断書でもあれば、さらに情状酌量される。

私立学校にしては珍しく、寛容で救済力たっぷりの措置である。

「質問対応で保健室に行ったけど、寝てたよ…。」
職員室に戻ってきた教員の空しい声が響く。

「ひとたび入学させた生徒は、手をかけ、根気よく寄り添い、必ずや立派に成長させて卒業させるのだ」、という校長の思いを実現して、保健室受験以外にも、さまざまな手を打つ。

少子化の時代。一人の生徒のウエイトはますます高くなった。
親の子供に対する思い入れも大きい。

それでいて、世の中は困難なことばかりが続く…。

だが、世の中がどうであっても、それでも学校は、淡々と流れて欲しいと思う。

保健室に集う彼女らを、単なるわがままと見るか、思春期特有の心の病と見るか…。

私は教師になり立ての頃は、「試験が受けられなかったのですね。でしたら、学校は続けられませんね
」、という具合に、すぐに転校を勧められたものだ。

思い通りにいかない親の落胆も、相当大きなものだったに違いない。
もちろん、当の本人も、どうしてよいか分からず、苦しんでいたのだろう。

そんな時代から、三十年以上経つ…。
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