2020年10月06日

季節はずれのスイカ

季節はずれのスイカ

今年も庭にスイカの苗を2株植え、順調に受粉し、実がなった。
「よし、今年は少し大きめだ」、と期待して成長を見守っていたら、気づいたときには畑で朽ちていた。

仕方なく、草刈り機を回していたら、草むらにもう一つスイカが現れた。
こちらも、立派なスイカだ。私は、幸せな気持ちになった。

しばらく保管していたスイカを最近になって、ようやく食べた。
まずまずの味。確かにスイカであった。

一人では食べきれないので、中3のT君にも食べてもらった。
「季節外れのスイカだろ。庭で採れたもんだ。」
私は得意気にそう彼に告げると、T君は美味しそうに食べた。

この夏は7月末まで雨続きだったこともあり、野菜も果物も不作になった。
地元名産の梨も不作で、例年なら道の駅に山積みになっているのだが、今年は梨が並べられることすらない。
大玉スイカも高値で、手が届くモノではなかった。

「丹澤先生、美味しいですよ。」
梨好きなT君は、嬉しそうにスイカをほおばって笑う。

「そんな皮の方まで食べなくていいんだよ。スイカの甘いのは中心部なんだから…。」
そう言って私が静止するまで、T君はスイカと格闘していた。

素人が世話をしない野菜作りなので、きちんとした収穫ができるはずもなく、自然に任せて、上手くいったらラッキーのような感じの畑遊びをしている。だが、この地に住み続けるのなら、きちんと野菜の育て方を学ばねば、とも思う。

一個だけ収穫できたこのスイカ。「季節外れだから価値があるのかな…」。

果物でも、時期がずれたものは、付加価値がついて高騰し、いわるゆ高級品になる。

おそらく商売でも、ニーズがある商品は、わざと時期をずらすことで、付加価値がつくこともあるのだろう。

野菜や果物は、毎年の季節に合わせて作られるから、時期をずらすとなると、特別な施設や工夫が必要になる。しかし、「当たり前でないもの」を創るという発明により、売り上げを伸ばすこともできるだろう。

私たちが当たり前に食べている農作物は、農家の方々の並々ならぬ苦労のもと、知恵を工夫の結晶により育てられたものだ。

何も考えずにスーパーなどで買うことがでいるが、いわゆる規格外品は、ほとんど処分されているという。

「そんな作物を少し安めに売り出せば、少しは売り上げも上がるのだろうな…。」

味が同じなら、それも付加価値に違いない。

ふと、「教育の世界における付加価値って何だろう…」、と考えた。
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