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2020年01月09日

責任を取ってください

縁あって出会った生徒を、「教導し、課程を修了させ無事に卒業させる」、というのが学校教員の務めであろう。

その意味では、学年途中で学校を去っていく生徒の存在は、大変胸を痛める。
私立学校では、それぞれの学校の内規により、学校にいられなくなることが起こる。
生徒指導上問題を起こしてしまったがために、学校にいられなくなることはもちろん、出席人数不足、いわゆる不登校により、学校を去っていくこともある。
中学校の場合は、学校を去ることと、学区の公立学校に転入することがほぼイコールになるので、学校を去るということは、おのずと、公立中学校にご迷惑をおかけすることになる。

管理職同士で連絡を取り合い、生徒の状況を共有するわけだが、受け入れ校としては、甚だ迷惑に違いない。

先日、そうした途中で転校したN君の生徒の姉と名乗る方から学校に電話が入った。
N君は、中学2年の体育祭の翌日から学校に来れなくなり、結局出席日数が足りなくなり、翌年の1月末に転校した生徒である。

「弟が今でも家族としか話をできず、対人恐怖症なのは、そちらの学校に通っていたからだと思うんです。もと担任として責任を感じませんか?」

こんな風な電話であった。

N君は19歳。転校後、一度も地元の学校には登校できず、今でも家に引きこもって生活をしているそうだ。

もちろん、私に責任はある。
当時の学年主任も私であったし、中2の彼の担任も私であった。

結局、「私の力ではどうすることもできなかった」、ということだ。

こうした生徒たちは何人もいる。
長く教員生活をしていても、彼らの存在は、非常に苦しい。

そのたびに無力感に苛まれると同時に、私の手元を外れたことの安堵感もよぎる。

『今が素晴らしくなれば、すべての過去は清算され、苦しかった時代があってこその成功と思えるようになる』

という話を聞いたことがある。
まさにその通りなのだろう。

だが、苦しみの渦中にある人は、なかなかそうのようには思えない。

「いじめが原因で学校をやめたのに、学校は何もしてくれないんですか?」

生徒同士の言い争いだったはずが、いつの間にか「いじめ」に変わっていた。
長く、過去を引きずっていると、どんどん自分に都合の良い事実が作られていくらしい。

どこにもぶつけられないやるせなさを感じてN君のお姉さんが電話をしてきたのだろう。

責任の取り方は私だって知っている…。





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