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2018年12月02日

頑張れ新人君

「昨日はどうしたんですか?」
図書担当の先生が、新人先生に尋ねた。
「え!?」
「昨日は、図書室担当だったはずですが、生徒が先生が来なかった、と言っていました。」
「あっ、すいません。忘れていました…。」
「先生が行っていなかったので、図書室の鍵が開きっぱなしでした。今日は、大丈夫ですか?」
「今日って何ですか?」
「今日も、図書室担当ですよね。」
「あっ、大丈夫です。すいません。」

その様子を隣で見ていた、隣のクラスの担任がすかさず突っ込む。
「どうして図書室の鍵をかけておかないといけないか、分かりますか?」
「大切な学校の備品がなくなってしまうと困るから…。」
「他にはありますか?」

なかなかの追求。そう簡単には許したくはないらしい…。
新人君がもじもじしていると、
「生徒に悪を犯させないようにするのも、教師の務めなんです。」
と、ばっさり。
「先生が、図書室の鍵を閉めなかったことで、そこから悪が発生することってありますよね。どんなことですか…。」
まだまだ追求は続く…。

「それに、教員側のミスによって、生徒の悪が助長されたら、責任を問われますよ。分かっていますか?」

隣の担任はなかなか厳しいのである。
だから、私は新人君には何も言わずに済む…。

本当に一生懸命、育てようとしてくれているのだ。
新人君は男性、隣の担任は女性。年齢差は3歳。

職員会議で寝ていれば起こし、机の上が乱れていたら、「一緒に綺麗にしましょ」、と声を掛け、クラスの仕事も丁寧に教えている。

それでも新人君は、毎日のようにポカを繰り返してしまう。

適材適所的観点からすると、明らかにミスジャッジだと思うのだが、生徒に関わる仕事の中で、妥協は許されない。

前回、新人君の中間テストの平均点が30点台で、一ケタ答案を連発してしまった。
「こんな問題、作りました。」
と、試験の前日に私に見せに来たので、
「期末試験の時は一週間前に見せて下さい。」
と、お願いした。
前日に、テストの全面改定はさすがにつらい。それも複数枚あるからだ。

明日が試験の前日。
まだ私は見せてもらっていないのだが、明日はどんな問題を見せに来るのだろうか…。








これから始まる『恩返し』

私の好きな『スタートレック』に『戦士の休息』(※)という話がある。

心の傷を負った宇宙船の艦長ピカードが、故郷の地球(フランスの葡萄農家)を訪ねる。
「故郷に帰れば、心の傷が癒やせるのではないか。」
という思いと、
「このまま宇宙船の艦長を続けて良いのだろうか。」
という自問自答の答えを求めての傷心の旅でもあった。
実家では兄が葡萄を育てているのだが、帰宅したピカードは、以前から不仲の兄と言い争いになり、そのまま取っ組み合いのけんかをしてしまう。
だが、お互い泥だらけの姿を大笑いし、和解。そのまま自宅にもどり、泥まみれのままワインを飲む。
地元では、英雄の帰還とばかり、知人がいろいろな依頼をしてくる。
その依頼を受けるべきかどうか、迷いながらも、徐々に心が癒やされたピカードは、再び宇宙船に戻っていくというストーリーだ。

先日、校長との業績評価面談があったのだが、その際に、
「丹澤先生は『鬱』ですね。」
と、笑いながら言われた。
さすがに、面と向かって、「あなたは『鬱』ですよ」、などと言われると、頭をガーンと殴られたような気持ちになる。
「丹澤先生が、珍しいですね…。」
などと、笑っている。そして、
「この土日は、のんびり過ごして下さい。」
とのことで、ご指示通り、この週末はのんびり過ごしたわけだ。

昨日は、近くをカメラを持ってぶらぶらしたあと、寿司を食べに行った。
今日は、荒れ放題になっていたプランターを整理した。

その合間に、期末試験の問題を作る。
私の場合、6種類の問題を作らねばらならず、とりあえず、今日のうちに4つ5つは完成させたいと思っているので、どうしても全面リフレッシュにはならないのだが、それは仕方あるまい。

そんな中で、『スタートレック』のエピソードを、ふと思い出したのだ。
出処進退まで考えていたピカードに対して、兄は何もアドバイスをしなかった。そればかりか、ピカードの職務そのものを批判する。だが、その批判により、ピカードは本音を吐き出し、泣きながら取っ組み合いのけんかをするのである。

私のエネルギー源は、生徒の笑顔だ。
「丹澤先生!」
と、遠くから笑顔で私に近づいてくる生徒の姿は、私を励まし、力を与えてくれる。
「結局、与えているつもりで、与えられていたんだな…。」
と思う。

「今まで、どれだけ与えられていたか」、を思えば、感謝しても感謝しきれない。

先日の誕生日に届いた卒業生からのメッセージがある。
『丹澤先生、いつまでも学校の生徒をよろしくお願いします。』
と、あった。

私の恩返しは、これから始まるということだろう。

※『スタートレック』のテレビドラマは6本あるが、その中の「新スタートレック」(Star Trek the Next Generation)の第4シーズン。第76話目。邦題「戦士の休息」(原題:Evolution)

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