2018年10月25日

海外語学研修の餞別

中3が海外語学研修に出発した。6泊7日で、オーストラリアのシドニー近郊に行き、ホームステイを行う。

基本はホームステイなので、生徒たちがホテルに泊まることはない。
2人ペアで、オーストラリアの家庭に入り、英語漬けの生活をするわけだ。

この語学研修には、学年主任、担任、英語の先生が引率する。学年行事でありながら、学年所属でも引率しない先生もいる。費用はすべて寄付からまかなわれるので、最低限の引率人数になるのだ。

現地での初日と最終日に、シドニー市内観光、途中、現地の学校訪問がある以外は、原則、引率の先生たちの出動はない。ホームステイ、特にトラブルや事故がなければ、のんびり現地の下見をしたり、自分で見聞を広めたりすることもできる。

こうした引率でも、私の学校では、一切の手当はでないので、食事代や宿泊代はすべて教員の自己負担である。これに学校や居残り先生へのお土産代などの費用がかかるので、引率ながらも結構持ち出しが多い。

今からもう20年以上前になるが、私が初めて修学旅行の引率をしたときは、驚きの連続だった。
国内の旅行だったが、生徒を引率して行く先、行き先で、先生方へのお土産がつく。3泊も、4泊もすれば、段ボール一箱分くらいのお土産になった。

夜のミーティングは、オードブルとお酒が並び、さながら宴会のようだった。もちろん、飲酒の上での生徒指導は許されないが、夕食後にも、第二の夕食があるような感じだった。これらのお土産は、帰校時に各人に配られたので、先生たちの荷物が増えるということもなかった。併せて、引率時には手当がついたから、ちょっとしたお小遣いももらえたような感じ。

「これが、先生の世界なのか…」
と、新人だった私は驚きだった。生徒としての立場しか知らなかった私は、教員の世界の引率時の実態を垣間見た感じがした。

ホテルに着けば、「まずはビールで一杯」、というのも当たり前のように行われいたのである。

今の世の中、さすがにこんな風ではないだろうが、「少なくとも自己負担の方が多い」という訳ではなかろう。

だから、私の学校ではいつしか、引率代表に密かに『餞別』を渡すようになった。
あくまで善意だが、せめてお土産代の足しにしてもらえばいい、という思いだ。

職員室や事務室、親しい先生、不在の間、代わりに授業をしてもらった先生への土産代は、引率者皆で出し合ったとしても、結構な金額になる。

私が引率のときは、お土産リストを作っておいたくらいだ。それでも、帰ってからお土産が足りなくなるという自体が発生する。

「まるで、お土産買いに行っているみたいだな…」
まさに、その通りかも知れない。

さすがに交通費は自己負担ではないが、『海外語学研修』は、なかなか費用のかかる引率なのだ。

というわけで、今回も学年からカンパを募り、自分でプラスアルファして、『餞別』として渡した。
今頃は、空港で搭乗待ちの頃だろう。

元気で行ってらっしゃい。













『計算ブロック』

雑誌『高校への数学』(東京出版)に『計算ブロック』というパズルを解くコーナーがある。

この『計算ブロック』は、9×9の枠の中に1〜9までの数値を入れて、指定された条件を満たすように作り上げるものだ。縦と横には1〜9までの数字が一個ずつしか入らないが、「数独」とも違う。

例えば、指定枠3マス分に12と書かれていたら、和か積で12となる数を探す。また2マス分の指定枠だったら、和・差・積・商のいずれかで12となる数を探す、といった具合である。

私の数学クラスでは、このパズルを全員に配る。
「頭の体操」でもあるが、「工夫して数値を見つける先を見通す力」と「注意力」、「忍耐力」を養うことができるからだ。中1の生徒にとっては、解き上げるのに何日もかかる難問なのだが、学年が上がり、慣れてくると、ものの10分程度で完成させる鉄人も現れる。

「先生、解けました!」
と、充実感たっぷり、嬉しそうな顔をして、 完成したパズルを見せに来た生徒には、もう一度きれいに清書をさせて、答えを出版社に送る。正解ならば、パズルのページに名前と学校名、学年が載るのだ。

「今回、○○君が載ってるね…。」
ちょっとはにかみながら、 皆に注目されながら、内心わくわく感の○○君が、笑みを浮かべる。

ここ何年かは、掲載生徒が消えないように注意しながら、毎号のパズルを送り続けている。

たまに、
「今回は宿題。全員が解きなさい。」
と、強制力を発動することもある。
応募するパズルは、9×9だが、4×4から8×8のパズルも練習問題として紹介されているので、解けるなら9×9を、駄目ならマス目の少ないものでもよしとしている。
それでも、最終のパズルが解けない人は、それなりの悔しさを感じているはずだ。

試行錯誤しながら、時間をかければ、必ず正解できるのだが、その時間と手間を惜しむ生徒には、このパズルは解けない。

手慣れた生徒は、上手に数字を絞り込み、あたかも将棋の先読みをするかのように、ささっと、数字を決めていく。

だが、面倒がってしまう生徒は、途中であきらめてしまうのである。

このパズルを通して、『問題に取り組む姿勢』も計れるのは面白い。

このパズルが解けることと、試験の成績との相関もあまりないように思える。だから、成績面では上位にならない生徒が、パズルで活躍したりする。

決して暇つぶしではないが、無為にスマフォをいじっているより、はるかに頭の体操になるだろう。

中間考査も、模試も終わったので、次回のパズルは「宿題」にしてみようか…。

高校への数学 2018年 11 月号 [雑誌]












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