2020年02月16日

いつまでも終わりたくない時間

この春就職する卒業生が訪ねてきた。
彼らは私の教え子。
担任こそはしていなかったが、中高野球部で、中学時代は私が関わった。

土曜日の昼に来て、二日間、野球部の面倒も見てくれた。
選手たちの評判はすこぶる良かった。

何のおもてなしもできなかったが、彼らは私の隠れ家に泊まった。
今の学年団として生徒の面談をするのも、これが最後でもあるので、生徒の希望というのも面白いと思ったのだ。

今の学校に来て、卒業生と初めて酒を飲みながら語り尽くした。
彼らは、次から次へと思いを語るも、ほとんどは私の記憶が薄れていることばかりだった。
さすがに10年近く経つと、覚えていることは難しいようだ。

「13キロは走ったあとの、ノックは辛かったな…。」
(そんなことあったっけ?)
「でも、おかげで、高校野球の練習がつらくなかったんです。」
(ほうほう)
という感じで、がむしゃらだった私は、当時はとにかく、「彼らを勝たせよう」、と必死だったのだ。

ほとんど用具もなく、中高一人の顧問のもと、淋しげに練習している彼らに声をかけ、私が面倒を見ることになった。
「絶対に勝たせてやる。」
そう言って、顧問を引き受けた。

以来、単独チームのときは、必ずどこかの公式戦で勝たせている…。

彼らと語り合う時間は、実に楽しかった。
いつまでも、「この時間がいつまでも終わることなく続けばいいいい…」、とすら思った。

結局、深夜1時半頃、「そろそろ寝るべ… 」、打ち切った。
翌日も朝から練習があったし、彼らの朝食も作らねばならない。

私もいつもより遅く6時に起き、朝食の準備をしてから、愛犬の散歩に彼らを連れ出した。
昨晩は星が見えていたが、朝は、いつ雨が降り出してもおかしくない空になっていた。

「すっげ〜うまい。」
嘘でもそう言ってもらえると、何となく嬉しい。

「丹澤先生の家は、10人は泊まれますね。」
そんなたわいのない会話をしながら、朝食を楽しむ。

そして、私たちはまた練習に向かうのだった。




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