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2018年10月25日

『計算ブロック』

雑誌『高校への数学』(東京出版)に『計算ブロック』というパズルを解くコーナーがある。

この『計算ブロック』は、9×9の枠の中に1〜9までの数値を入れて、指定された条件を満たすように作り上げるものだ。縦と横には1〜9までの数字が一個ずつしか入らないが、「数独」とも違う。

例えば、指定枠3マス分に12と書かれていたら、和か積で12となる数を探す。また2マス分の指定枠だったら、和・差・積・商のいずれかで12となる数を探す、といった具合である。

私の数学クラスでは、このパズルを全員に配る。
「頭の体操」でもあるが、「工夫して数値を見つける先を見通す力」と「注意力」、「忍耐力」を養うことができるからだ。中1の生徒にとっては、解き上げるのに何日もかかる難問なのだが、学年が上がり、慣れてくると、ものの10分程度で完成させる鉄人も現れる。

「先生、解けました!」
と、充実感たっぷり、嬉しそうな顔をして、 完成したパズルを見せに来た生徒には、もう一度きれいに清書をさせて、答えを出版社に送る。正解ならば、パズルのページに名前と学校名、学年が載るのだ。

「今回、○○君が載ってるね…。」
ちょっとはにかみながら、 皆に注目されながら、内心わくわく感の○○君が、笑みを浮かべる。

ここ何年かは、掲載生徒が消えないように注意しながら、毎号のパズルを送り続けている。

たまに、
「今回は宿題。全員が解きなさい。」
と、強制力を発動することもある。
応募するパズルは、9×9だが、4×4から8×8のパズルも練習問題として紹介されているので、解けるなら9×9を、駄目ならマス目の少ないものでもよしとしている。
それでも、最終のパズルが解けない人は、それなりの悔しさを感じているはずだ。

試行錯誤しながら、時間をかければ、必ず正解できるのだが、その時間と手間を惜しむ生徒には、このパズルは解けない。

手慣れた生徒は、上手に数字を絞り込み、あたかも将棋の先読みをするかのように、ささっと、数字を決めていく。

だが、面倒がってしまう生徒は、途中であきらめてしまうのである。

このパズルを通して、『問題に取り組む姿勢』も計れるのは面白い。

このパズルが解けることと、試験の成績との相関もあまりないように思える。だから、成績面では上位にならない生徒が、パズルで活躍したりする。

決して暇つぶしではないが、無為にスマフォをいじっているより、はるかに頭の体操になるだろう。

中間考査も、模試も終わったので、次回のパズルは「宿題」にしてみようか…。

高校への数学 2018年 11 月号 [雑誌]












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