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2022年06月06日

学校を辞めるということ

また一人、生徒が去っていくことになった。
どうしても私立学校では、親の都合や、生徒指導関連で学校を去る生徒が発生する。

おそらく担任は断腸の思いだろう。

親の都合は、たいてい金銭的な問題だ。
私立学校は公立学校と比べて教育にかかる費用が高いので、親の収入が減ってしまった時などは、公立学校への転校等を余儀なくされる場合や、就職して稼ぎ元になって欲しい、という親の要望も生じる。

中学は義務教育だから別だが、高校生ともなれば、ある程度の自立を促すことは、世の常でもある。以前私が努めていた学校の先生で、ある地学の先生は、息子に対して「高校からは援助しない」と宣言し、可能な限り自ら生計を立てることを求めていた、そうした環境下で、高校に通い、学業を行うことは、他の人と比較すれば極めて困難には違いないが、「自立」という観点からすると、大変ユニークで、「子どもを思った」教育方針ではないかと思う。

一方、生活指導上のペナルティで学校を去る場合は、なかなか複雑だ。
だいたいにして私立から公立への転校は嫌われる。公立の先生からは、「自分たちで指導できないから追い出した」と思い、「問題生徒を押しつけている」と感じるはずである。特に中学校三年生での転校は、先方にも多大な迷惑がかかる。

また、当事者と関係する生徒が、転校を免れ、学校に残った場合には、心のケアも必要になる。合わせて、いろいろな噂話も飛び交い、けっこう苦しい環境下での学校生活になるだろう。そうした中で、学校生活を過ごすことが、ある意味、新生のための課題であり、乗り越えなければいけない試練なのだろう。

私は、これまでたくさんの生徒と関わってきたが、振り返ってみると、何人もの生徒を転校させてしまった。不登校になり進路変更した生徒、生徒指導上で学校にいられなくなった生徒、保護者の収入が絶たれ、やむなく去っていった生徒。

彼等はその後、幸福になったのだろうか。今はどんな人生を歩んでいるのだろうか。

手がかかり、保護者からも無理な要望が来ると、学校からいなくなって「ほっとした」という気持ちも湧いてしまうのかも知れない。

しかしそれは、逆に言えば、学年や担任としての「指導力不足」であり、教員としての「努力不足」であり、学校全体としても、「個別対応不足」である。

必ずやその経験を、次に生かさなくてはなるまい…。
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