2018年09月09日

心が折れる

「先生…」
と、笑いながら、一枚の退部届を差し出す生徒。

「もう、先輩の態度に耐えられません。」
と、泣きながら相談に来る生徒。

一頃、『心が折れる』という言葉が流行ったが、どちらも心が折れている状態だ。
とかく、中高生は心が折れやすい。

以前、心が折れる人は、『頭が固く、完全主義で利己主義者』である、と本で読んだことがあるが、冷静に分析してみると、確かにそのように見える。

と言って、彼らに、「キミは自己中だ」などとは言えない。
そっと、心に寄り添って、「辛かったねぇ」と同悲、同苦の思いで接することになる。

悩みは、自分の心の中にため込むと、どんどん蓄積し、いつしか爆発してしまう。
どこかで、吐き出すか、抜き取るか、消し去るなどのすべを教えてあげなければならない。

大人だって、『心が折れる』人が多いだろうが、こちらは、そう言うことで、何となく現実逃避している傾向があるように思えてならない。もちろん、私だって、そういう気持ちになることはある。

しかし、そういう状態になるまで、多くの人に実は助けられ、またいろいろなアドバイスを受けていたということを、当の本人は全く気づいていないだろう。

中高生ならば、いつしか気づくときが来るか、それとも青春期の苦しかった思い出として、流されていくだけか。

踏みとどまり、自らの心の強さを信じ、あと一歩と前進していくことができれば、知らない間に解決していることも多いのだろう。

そのためには教師側の徳力、「なぜかあの先生の言うことを聞くと、元気が出てくるな…」というような、目に見えない力が、彼らに響いていくことが必要だろう。

まだまだ、私の力量ではそうした域には遠く及ばない…。

2018年09月08日

社会が感じる中学生の印象

夏休み中に、少人数で私設の博物館に出掛けた。

窓口で「中学生5人です。」と言うやいなや、「えっ、中学生。大丈夫いたずらしない?」といぶかしがられた。

その時は、ずいぶん変なことをいう人だなぁ、と思ったが、昨今の中学生に対する印象は、どうもよろしくないらしい。

「公園に中学生が3人集まっているから、何とかしてくれ」って、学校に電話がかかってくるんだよ、と近隣の先生に聞いたことがある。当然、地元住民の要請を無視するわけにもいかず、他の仕事より優先してスクルランブル発進する。中学生は公園で休んではいけないのか、と思いたくなる。

中学生が集まると、何か悪いことをするに違いない。中学生はろくなことをしない。

というのが、社会が感じる中学生の印象なのだろう。
もちろん、実際、万引きしただの、畑の作物を食べた、などの事例は、あるにはある。

ただし、彼ら中学生だって、多感な思春期、そういた悪人を見るかのような目で見られれば、逆に反発してやろうという気持ちにだってなる。

さて、博物館見学だが、どうも私の連れて行った生徒たちは、お行儀がよろしかったようで、しばらくすると、スタッフが私のもとにやってきた。

「いい生徒さんたちですね」

と、褒め、さらには、いろいろ解説もし始めた。最後には限定販売のお土産まで頂いた。

今日は練習試合で、近隣の学校に出掛けたが、もう一つの相手校は、近場にもかかわらず自転車ではなく、保護者送迎でやってきていた。

「何かあると困るから、保護者送迎になっているんだ」

と、聞かされた。交通事故やら、昨今はいろいろ危ないからなぁ…、と思っていたら、実はそうではないらしい。

途中コンビニに寄ったり、いろいろいたずらするかも知れないから、保護者の方から送迎の申し出があったそうだ。

中学生受難の時代が、まだまだ続きそうだ。

土曜日の部活動

練習試合で、近隣の中学校へ行った。
すぐにサッカー部の生徒の元気な挨拶で迎えられた。
私立では土曜日も授業を行っている学校も多いが、公立中では、大抵は部活デーとなる。

ちょっと散歩がてら、校舎の周りをぐるりと回りながら、いろいろと観察…。
グランドでは野球部が練習試合。その横では、十人程度がサッカー部。さらにその隣では、小学生チームがソフトボールの練習試合。体育館ではバレー部が始まろうとしているところ。武道場では剣道部。入り口の靴箱に3つの上履きがあったら、おそらく三人での練習。音楽室からは、混声合唱が聞こえてくる。

聞けば、全校生徒75人ほどの小規模校だそうで、一学年の男子の人数は十数名。それを主として野球部とサッカー部で分けているという。だいたいの場合、小学校で野球をやっていれば野球部に入り、サッカーをやっていればサッカー部に入る。

部活動の活動縮小が叫ばれている昨今だが、私はやはり部活動は大切な教育活動であると思う。日本独自の文化かも知れないが、概ね午前中が活動ということもあり、決してやり過ぎとは思えない。

地方の学校の野球部では、練習試合の時、会場校までは、はほとんどが保護者の送迎。おそらく保護者どうして当番を決めて、何人かを乗り合わせて、会場へ向かう。大会の時は、バスをチャーターするが、通常の練習試合では、そうした交通費は捻出することはできないからだ。当然、保護者の負担は重くなるが、一方で、一日我が子の様子をじっくりと見ることはできる。

ナイスプレーが出れば、保護者の歓声は大きくなり、いつしか保護者も一体感となった様相になる。また教員に叱責された時も、「なぜ注意されたか、叱られているか」も理解できる。
当然、帰宅後の親子のいろいろな会話のネタになるに違いない。

昨今は、土日のうちどちらかは休みにしている部活動も多いと聞く。

いずれにせよ、校内いろいろな所から生徒たちの声が聞こえてくる学校は活気がある。

教室での勉強だけでない、人生の勉強がここで培われていると信じたい。

2018年09月07日

訪問校での会議が楽しみ

公立学校では、しばしば勤務校が変わるので、そのたびに新しい学校のカルチャーに触れることになるが、私のような私立畑ばかりを歩いてきた者にとっては、なかなか他校の様子を知るすべがない。
保護者か、校長クラスでなければ、「なかなかお宅の学校を見学させて下さい。」とはお願いしにくいし、昨今のセキュリティー強化で、部外者が校内の入ることはかなりの困難だ。

そんな折、部活関連やらで、他の学校で行われる会議に出掛ける時こそ、ちょこっと学校の様子を覗けるチャンスである。

教室にはどんな掲示があるのだろうか。廊下に貼りだしている掲示はどんなもの…などなど、廊下やトイレの隅々まで、さりげなく見て回る。

しかし、何よりの楽しみは訪問校の生徒と会うことである。

「こんにちは〜」
と元気な笑顔で挨拶されると、よく躾けられているな、自分の学校でも頑張らなくっちゃ…と思う。

以前、校長に、『若手の教員を地元の公立学校へ学校視察に行ってもらったらどうか。きっと、学ぶべきことが多いから。そのための手配をしてもらいたい。』と提案したが、渋られた。

我が校こそ、視察されるべき学校である、と思っているかどうかは分からないが、自分の外側にあるものから学ぶべき点は多いはずだ。かの吉川英治氏も、「我以外、皆我が師なり」と言っているではないか。

若手の先生方には、是非よその学校を見学してもらいたいと思う。それを通して、『自分たちに欠けている何か』が見えてくるだろうし、あるいは逆に、『自分たちの方向性の正しさ』も感じ、自信にもなるだろう。

経験年数が財産として蓄積されやすい教育職という世界では、常に新しいことを学び続けることが、必要不可欠である。

もうすぐ、私も会議がある。何度も訪問している地元の古参伝統校ではあるが、それでも訪問するたびに学びがある。新しい発見を求めて、いまから楽しみでワクワクしている。

2018年09月06日

『授業中寝ない!』という目標

7時間目の学活で、当面の重点目標を設定するために、班ごとで話し合い、それを発表させた。

「授業中の目標はどんなのがあるかな?」という問いかけに、「寝な〜い」という声が上がった。

「念のために聞くけど、今日の一時間目から六時間目で、寝てしまった人はどのくらいいるの? 手を挙げてくれる?」

おいおい三十人のクラスのおよそ三分の二の生徒が手を挙げているではないか…。すかさず、
「君たちの学校は、世界一居眠りの多い中学校だと思うよ…」とジョブを入れる。

学活の時間をちらっと、覗いていた校長にこの事実を報告すると、「みんな正直に手を挙げるんだね。」と笑っておられた。素直なのか、中学二年生としては、まだまだ幼いのかは、判断に迷うが、教育のプロとしては、その原因と対策を考えねばなるまい。

授業中寝てしまう理由は、

@生徒たちが極度に疲れている。(生徒の疲労困憊)
A授業が教師側の一方通行で、生徒があまり授業に参加していない。(教師の一方通行授業)
B教師側の話し方が単調で、眠気をそそう。(教師の単調授業)
C授業レベルが、生徒のレベルに合っていない。(教師のレベル設定ミス)
Dそもそも授業を行う教師が嫌われている。(教師と生徒の人間関係崩壊)

などが考えられるが、そのほとんどは、教師側の力量不足ということになる。

そうすると、『授業中寝ない』という目標設定は、教員側の生徒たちへの責任転嫁にも思えてくる。生徒自身の行動基準というよりむしろ、教員側のスキルアップ問題であることに気づく。

目標設定はごり押しするとしても、さて、先生たちに、「生徒が寝ない授業を創り上げましょう!」と促すべきかどうか…。ちょっと躊躇してしまうのは、自分自身のリーダーシップ不足ということか…。
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