2021年01月06日
カープ3年ぶりVと日本一の条件は?
2年連続Bクラスからの巻き返しなるか? 2021年広島のVへの条件を考える
1/6(水) 11:03
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週刊ベースボールONLINE
投手陣は大瀬良の復活が最大のポイント
投手では大瀬良大地、野手では西川龍馬(写真)の復活が必須だ
2021年がスタートした。16〜18年の3連覇から、19、20年と2年連続Bクラスに沈んだ広島にとっては、佐々岡真司監督の2年目で巻き返しをかけるシーズンになるが、今回のコラムは新年1回目でもあるので、若干夢見がちに? カープ優勝への条件を考えてみたい。
まずはチームの基軸となる先発陣だが、優勝するためには、中心となる投手2、3人は、しっかりと貯金をつくれる形が必要だ。ここを担える可能性がある投手を挙げるとすれば、昨年、10勝3敗と7つの貯金をつくった森下暢仁、昨年、初めて規定投球回に到達した九里亜蓮、そして、昨年9月の右ヒジ手術からの復活を目指すエースの大瀬良大地だろう。この3人は、打線が昨年ぐらい打ってくれればある程度貯金をつくれる力があるはず。「2年目のジンクス」に挑むことになる森下、九里はキャリアハイの翌年、大瀬良は手術明けと、それぞれにハードルはあるが、中でも大瀬良の復活が最大のポイントになりそうだ。
先発3人目までがそれぞれ5個前後の貯金が稼げれば、4、5人目あたりは五分か少し貯金がつくれれば計算が成り立つ。そうなれば、去年は5勝に終わったが、1年間先発ローテーションを守った遠藤淳志にとっても課題の立ち上がりを克服すれば十分手が届く成績になるし、右腕が中心になるであろう先発陣にあって左腕エースの立場が期待される床田寛樹にも十分期待できる数字だ。そして残る先発枠を、ドラフト1位の栗林良吏、新外国人のネバラスカス、昨年10月に血栓症の手術を受けて復活を目指す野村祐輔、昨秋の宮崎フェニックス・リーグで好投を見せた高橋昂也や矢崎拓也の中から誰かが担う、という形になってほしいところだ。栗林の適性はキャンプ以降に見定めていくことになるが、先発陣がしっかり固まって栗林をリリーフに回してもOK、という形になればチームにとっては理想的だろう。
リリーフは、昨季は後半戦になってケムナ誠、塹江敦哉、フランスアの形で固まったが、ケムナと塹江は今季が実質2年目でもあり、勝ちパターンが毎度このリレーでは1年間持たせるのは難しいだろう。島内颯太郎がいっそうの成長を見せるか、栗林、森浦大輔、大道温貴のルーキー陣から勝ちパターンに使えるピッチャーが出てくることがVへの条件だ。
3つある打撃陣のカギ
打線では、主砲・鈴木誠也が例年どおりの成績を挙げることは前提として、カギは大きく3つある。第1の条件は、昨年11月に右足首を手術した西川龍馬の復活だ。優勝のためには鈴木誠以外にリーグ上位を争うぐらいの成績を残す選手が必要で、そのポテンシャルを秘めるのはやはり天才的打撃を持つ西川。手術後なのでフル出場は難しいかもしれないが、規定打席に到達するぐらいの出場は必須になるだろう。
第2の条件は、昨年固まらなかった一番打者の固定だ。レフトを守る選手が打つのがチームとしては一番形がいいが、長野久義に長期間、一番を期待するのはどうかというところもあり、昨年経験を積んだ大盛穂、宇草孔基(昨年10月に右足を手術)のいずれかが出塁率を上げて定着してくれることが望ましい。あるいは田中広輔が昨年後半ぐらいの打撃と、全盛時に近い足を見せてくれて定着するか。そして第3の条件が、19年に3Aで本塁打王を取ったという新外国人クロンの活躍だ。今季は攻撃陣における大きな補強はクロンのみといってよく、ここがもしハズレならば、昨年からの大きな上積みはないということになる。
あとは、少し目に見えにくいところだが、菊池涼介や田中広に休養を与えたときに戦力が落ちないようなセカンド、ショートのサブもほしい。好守がウリのルーキー・矢野雅哉を補強したが、小園海斗にも今季は出てきてもらいたい。さらに、河田雄祐ヘッドコーチの就任で、伝統の足を使った攻撃への意識が上がり、接戦をモノにできるケースが2つでも、3つでも増えてきてくれれば、というところだろうか。
こうしてみると、昨年手術をした選手の復帰頼み、という部分も少なくなく、そろってもらわないといけない条件は多いが、周囲の状況を見渡してみれば、もしも菅野智之がメジャー流出となった場合には、昨年チャンピオンの巨人と、またその巨人にFA補強で主力選手を引き抜かれたDeNAの戦力低下は必至。今季のセ・リーグは一気にダンゴレースの様相を呈するのは間違いないだけに、5位からの巻き返しでV戦線へ躍り出ることも、広島にとってチャンスのない話ではないだろう。
文=藤本泰祐 写真=BBM
週刊ベースボール
ドリヨシ的には、まず、先発投手陣は、九里投手、森下投手、ルーキー栗林投手で三本柱を形成して、あとは遠藤投手、床田投手、中村祐太投手が続くパターンでしょうか。大瀬良投手と野村投手も、戦線に復帰するかと思いますが、手術後という事もあり、一応未知数にしておきます。さらに新外国人のネヴァラウスカス投手や、昨秋のフェニックスリーグで好投した高橋昂也投手や矢崎投手の若手が台頭してくれれば、先発投手陣はかなり充実してくるかと思います。
リリーフ投手陣は、昨シーズンは塹江投手、ケムナ投手、島内投手の若手がフル回転し、ブルペンを守りました。今季も期待したいところですが、実質2年目という事で、疲れがないとは言えません。なので、中堅クラスの今村投手や一岡投手の復活が望まれます。また、昨年のドラフトで獲得した、森浦投手や大道投手の新戦力の中継ぎでの活躍が期待されます。
抑え投手は、ドリヨシ的には中崎投手とフランスア投手のダブルストッパーが理想ですが、中崎投手は手術後で、フランスア投手が勤続疲労で本調子ではないかもしれません。そこで新外国人のバード投手に期待したいと思います。あるいは思い切って昨シーズンウエスタンリーグで最多セーブを獲得した田中法彦投手を起用する手もありますし、先発投手陣が充実すれば、ドラフト1位の栗林投手を起用するのも面白いと思います。
投手陣は、若手投手の台頭と、主力投手の復活があれば、かなり充実してきます。投手王国の復活も夢ではありません。
野手陣は、ドリヨシがこだわるのは1、2番打者とクリーンアップの固定ですね。今季から河田ヘッドコーチの復帰で、機動力にテコ入れするはずなので、1番に田中広輔選手、2番に菊池涼介選手を固定させて、足を絡めたいやらしい攻撃を期待したいですね。さらにクリーンアップは、3番に西川選手、4番に鈴木誠也選手、5番に新外国人のクロン選手、6番に松山選手と、恐るべきクリーンアップが形成されますね。ただ、西川選手は手術明けで状態が気になりますし、新外国人のクロン選手は長距離打者ではありますが、穴もある選手でもあり、守備はそんなに上手くなさそうなので、未知数な部分があるのは否めません。で、今まで紹介した野手陣はフル出場は難しいので、これに代わるスーパーサブがカギを握ると思われます。大盛選手、羽月選手、野間選手、上本選手、曽根選手、三好選手、安部選手、林選手、正随選手、宇草選手など、沢山の候補がいます。これらのスーパーサブの選手が、与えられた所で最大限の活躍が出来れば、もう怖いものはありません。
一言で言えば、主力組の復活と若手選手の台頭、さらに助っ人外国人選手がツボにハマれば、カープの3年ぶりのリーグ優勝と37年ぶりの日本一は確実です。
あとは新型コロナウイルスが早く収束してくれるのを待つのみですね。
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