真っ赤なドリヨシ

広島・会沢「最後まで諦めない姿っていうのは見せられたかな」自身初の2打席連発、ヤスアキから逆転満弾
7/26(日) 22:11
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スポニチアネックス

＜D・広＞ヒーローインタビューを終え声援に応える会沢（撮影・島崎忠彦）

　◇セ・リーグ　広島10―6DeNA（２０２０年７月２６日　横浜）

　広島の会沢翼捕手（32）が待望の今季1号ソロからプロ14年目で自身初となる2打席連発、しかも逆転満塁アーチというド派手な一発でチームの連敗を2で止めた。

　会沢は「7番・捕手」で先発出場。第3打席まではノーヒットだったが、0―6で迎えた8回からドラマが始まった。堂林の2ランなどで4点を返した後に入った自身の第4打席。3番手・パットンから1点差に迫る待望の今季1号ソロを左中間スタンド中段に叩き込む。そして9回には主砲・鈴木誠の適時打で追いついた後、目の前で堂林が申告敬遠された1死満塁で第5打席へ。マウンドには侍ジャパンのチームメートとして昨年ともに世界一をつかんだ守護神・山崎。その初球ツーシームを叩くと、ボールは右翼スタンドへ吸い込まれる逆転の2号満塁アーチとなった。全員でつないで、つないで0―6から8回に5点、9回に5点。見事な大逆転劇だった。

　汗と雨に濡れてヒーローインタビューに臨んだ会沢は5打点を祝福されると「ありがとうございます」と落ち着いた声で一言。8回の今季1号について聞かれると「みんながいい形でつないでくれて、僕もなんとか…うん。…良かったですね、はい」と冷静に振り返り、今季98打席目にして出た待望の一発ということについては「そのうち出るだろうという気持ちでやってましたし、打てて良かったです」とコメントした。

　2016年4月5日のヤクルト戦（マツダ）以来4年ぶり2本目となった満塁弾は今季99打席目に出た自身初の2打席連発。「みんながつないでくれたんでね。僕も何とか後ろにつなごうという気持ちで打席に入りました」という会沢は「チームが苦しい状況でね、こういう最後まで諦めない姿っていうのは見せられたかなと思います」とうなずいた。

　捕手としては先発投手の遠藤が2回5失点で降板、試合をひっくり返した後の9回裏も7番手で抑え役として登板した一岡が1死満塁のピンチを招くなど苦しい場面がこの日も続いた。それでも「中継ぎ陣も一生懸命頑張ってくれてますし、僕たちもね、なんとか勝ちたいという思いでやってます」とキッパリ。悪い流れを変える1勝に「みんなで、チームでね、なんとか一丸となって戦っていけたらいいかなと思います」とし、鯉党へのメッセージを求められると「必死になって1試合1試合戦っていきます。これからも応援よろしくお願いします。ありがとうございました」と冷静な声でしっかりと“反撃”を誓った。


今季のベストゲームに入る試合でした。７回まで０−６と、今日も敗色濃厚かと思われましたが、カープの選手の執念を感じた試合終盤でした。

先発は遠藤投手でしたが、今日は球威、制球共に今一つの出来でした。２回裏にDeNA打線に捕まります。ノーアウト２、３塁のピンチから、DeNAソト選手にセンター前に２点タイムリーを浴びて０−２と先制を許しました。さらに１アウト１、３塁から、DeNA梶谷選手にライトスタンドへ３ランを浴びて０−５と一気にリードを広げられました。この回は先頭のDeNA佐野選手のファーストゴロの当たりを松山選手が後逸したところから始まりました。カープの失点は先頭打者への四球や失策から始まるという、最悪のパターンになっています。結局遠藤投手は２回４０球を投げて、４安打５失点で降板しました。

３回からは島内投手が２番手で登板しましたが、今日の島内投手は素晴らしかったですね。３回、４回をパーフェクトに抑え、４回裏は３者連続三振に打ち取りました。ストレートがしっかり指にかかり、スピンの効いた素晴らしい球が良かったです。ドリヨシ的には、次回から島内投手を先発に起用し、遠藤投手を中継ぎに転換するのがベターかなと思います。島内投手はシーズン当初は威力あるストレートではあっても、制球が定まらない難点がありましたが、最近は低めにしっかり決まって来たので、先発で一度使ってみてもいいかと思います。

５回は３番手に中田投手が登板しましたが、２アウトからDeNAオースティン選手にセンタースコアボード直撃のソロホームランを浴びて、０−６とされ、ほぼ試合は決まった感じになりました。一番１発を打たれてはいけない場面で打たれては話になりませんね。

６回は薮田投手、７回はDJ・ジョンソン投手が無失点に抑えました。DJ・ジョンソン投手が調子を上げて来たように感じます。制球が安定して来れば、勝ちパターンでの起用も大丈夫だと思います。

そして、８回からカープの逆襲が始まりました。DeNA先発の平良投手を攻め、ノーアウト２塁から、安部選手がライト線へのタイムリー２ベースを放ち１−６。DeNAは２番手に石田投手に代わりましたが、１アウト１、３塁から松山選手がライトへの犠牲フライで２−６。さらにDeNAは３番手にパットン投手に代わりましたが、堂林選手がライトスタンドへ２ランを放ち４−６。さらに會澤選手が左中間スタンドへソロホームランを放ち、５−６と一気に１点差に迫りました。

そして９回表、DeNAは守護神の山�ｱ投手が登板しましたが、先頭の安部選手がライト前ヒットで出塁。ピレラ選手が四球で１、２塁。続く鈴木誠也選手がセンターオーバーのタイムリーを放ち、ついに６−６の同点に追いつきました。さらに１アウト満塁の大チャンスで、會澤選手がライトスタンドへ満塁ホームランを放ち、１０−６と勝ち越しました。２打席連続のホームランで、會澤選手の満塁ホームランは2016年４月以来だそうです。この場面、前の堂林選手が申告敬遠で歩いただけに、會澤選手のハートに火がついたのは間違いないですね。

９回裏は一岡投手がなんとか抑えて、１０−６で大逆転勝利をおさめました。

DeNAの守護神の山�ｱ投手を攻略したのは大きいですね。それ以上に、今日はカープの執念を感じました。會澤選手のヒーローインタビューで、時々言葉を詰まらせていたのは、置かれているチーム事情を物語っているように感じました。今からカープの逆襲が始まる事を信じて、みんなでしっかり応援しましょう！

あさってからはマツダスタジアムで中日との３連戦です。最下位争いとは言わせません！必ず３タテしてくれるはずです。