おさしみ速報

クジラが美味しすぎた？




約1,800万年前から約150万年前の海に生息していたとされる超巨大肉食ザメ『メガロドン』。古生物学者らは最新の研究でメガロドンが小型のクジラを好んで食べていた事が判明した。

この発見により、メガロドンが絶滅した原因については、好んで食べていた小型のクジラが絶滅したことにより、食料源を失われたためと推測されている。

研究者らによると、メガロドンは捕食対象を変える必要があったのだが、それができなかったという。

メガロドンは約1,800万年前から約150万年前の海に生息していたとされる超巨大肉食ザメ。しかし、これまで科学者らなぜメガロドンが絶滅してしまったのか、原因がわからず困惑していた。

イタリア、ピサ大学のアルベルト・コラーレッタ（Alberto Collareta）氏は言う。
「この巨大なサメの絶滅は、近代的で巨大な幾つかの種の衰退と崩壊によって引き起こされた可能性がある。」


約13メートルにまで成長し、現代に生きる巨大肉食ザメホホジロザメ（最大約6メートル）の約2倍もの体長を誇るこの巨大肉食ザメメガロドン。

Collareta氏らは、このメガロドンの歯に残った擦り傷や傷跡を分析。その結果既に絶滅している小型のクジラやアザラシを捕食していたことが明らかとなった。


▽ピサ大学の研究者らがメガロドンの歯に残った擦り傷や傷跡を分析


▽小型のクジラやアザラシを捕食していたことが明らかに




ペルーで採掘されたメガロドンの歯の化石を調べた所、この巨大ザメはPiscobalaena nanaという小型のクジラとPiscophoca pacificaと呼ばれるアザラシを食べていることが分かった。

研究チームによると、これらのメガロドンが好んで捕食していた小型のクジラとアザラシは、これまで同じ海域に生息していたのだが、海水温低下によって小型のクジラとアザラシが寒冷な海域に移動してしまったという。

これによってメガロドンは好んで食べていた捕食対象を失ってしまったため、変化に適応し新たな捕食対象を見つけなければならなかった。しかし、それは困難なことであったため絶滅してしまったという。












寒冷化の影響を間接的に受けて絶滅してしまったメガロドン。これほどの大きな体を維持するにはクジラやアザラシなどの栄養豊富な獲物を食べ続ける必要があったのか？それとも、ただ単にクジラやアザラシが美味しすぎて他の生物を食べたくなくなった？

[via:DailyMail]




▼メガロドンとは、
300px-Megalodon_shark_jaws_museum_of_natural_history_068メガロドンは、約1,800万年前から約150万年前（新生代第三紀中新世半ばから鮮新世）にかけての、海が比較的暖かった時代に生息していたサメである。

全長は最大個体の推定値で約13メートル（しばしば取り上げられるものとして約20メートルと幅が広い）。いずれにしても、現生のホホジロザメ（最大個体の推定値約6.0メートル）よりはるかに大きく、現世魚類では最も大きいジンベエザメ（最大個体で約13.7メートル）とほぼ同大である。なお、一時主張された40メートル説などはすべての歯が最大化石で構成されているとして復元したもので、現在では否定されている。

新生代第三紀始新世（約5,500万-約3,800万年前）に登場したクジラの仲間は、中新世（約2,300万-約500万年前）にはさまざまな種類に進化し生息数も増加した。現在のハクジラやヒゲクジラの仲間のほとんどは中新世末期に登場している。こうした中新世から鮮新世にかけての脊椎動物が豊富にいたと思われる温暖な海域の地層から、クジラとともにメガロドンの化石が大量に見つかっており、大型のクジラの背骨やヒレの骨格の化石には、しばしばノコギリ状の縁が特徴的なメガロドンの歯による噛みあとが見られる。ここからメガロドンはクジラ類などを捕食していたことがわかる。（出典：wikipedia-メガロドン）