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「ボクのインプット&アウトプット法ー1日に10冊の本を読み3日で1冊の本を書く」 千田琢哉 (12/23)
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「桂馬の幻想」 坂口安吾 (12/12)
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「戦いの原則−人間関係学から組織運営の妙まで」 大橋武夫 (12/06)
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2013年12月26日
「かもめのジョナサン」 リチャード・バック
  有名な物語である。空を飛ぶことを突き詰め続けたカモメのジョナサンは、彼を理解しようとしない他のカモメたちに群れを追放されるが、めげずに飛ぶことを極めて行く。やがて彼は新たなゾーンに突入したり、弟子を持ったりしながらカモメ離れした「カモメ」へと変貌を遂げていく。

 私が読んだのは五木寛之訳の新潮文庫のものであったが、解説を読む限り五木はこの作品にはあまり共感を示していない。「しかし、この物語が体質的に持っている一種独特の雰囲気がどうも肌に合わないのだ。ここにはうまく言えないけれども、高い場所から人々に何かを呼びかけるような響きがある。(中略)この物語の中に母親を除いてただの一羽も女性のカモメが登場しないのも不思議である。後半では完全に男だけの世界における友情と、先輩後輩の交流だけが描かれる。食べることと、セックスが、これほど注意深く排除され、偉大なるものへのあこがれが上から下へと引きつがれる形で物語られるのは、一体どういうことだろう。総じてジョナサンの自己完成が、群れのカモメ=民衆とはほとんど切れた場所で、先達から導かれ、さらに彼が下へそれを伝えるという形式で達成されるのも、私には理解しがたいところなのだ。(中略)大衆的な物語の真の作者は、常に民衆の集団的な無意識であって、作者はその反射鏡であるか、巫女であるにすぎないとする私の立場が正しければ、この一つの物語は現在のアメリカの大衆の心の底に確実に頭をもたげつつある確かな潜在的な願望のあらわれと見なすべきである。」

 ジョナサンは物語が進むに従い、飛ぶことを通じて「カモメ」の本質に関わる思索をするまでに至る。そして彼の見せる飛び方は、岩をすり抜けたり、空間を超越したりとどんどんカモメ離れしていく。この描写にオウム真理教などの新興宗教を連想する人も少なくあるまい。また、彼が飛び方を極めていく中での思考過程は「十牛図」にも似る。

 上で五木が言うように大衆文学の真の作者が大衆の集団無意識であるとするならば、当時のアメリカの若者はこの作品の中の何を求めていたのか。作者が東洋的な思想に触れたことがあるのか、それとも物事を禁欲的に突き詰めていく作品を書いたら結果としてこうなったのか。

 この作品はヒッピーを中心として爆発的に広まり、最終的に世界中に広まった。ジョナサンの思考は仏教思想やキリスト教を思わせるものがあるが、作者は何を意図したのであろうか。この本は短い上に、作者はその解釈の道筋を定めないまま、世に出した。禁欲的修行物語の一類型として、20世紀中盤の代表的青年文学として、本書は後世に残り続けるだろう。そしてこの作品が再び注目を浴びる時代の大衆が何をこの作品に求めているかはその度ごとに変わっていくだろう。

カモメ ヒッピー




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