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2015年02月14日
ヒトES細胞と小脳組織 | 未来のリハビリテーションは?
キーワード
:ヒトES細胞 小脳組織作製 プルキンエ細胞
運動失調 運動障がい リハビリテーション
新聞を読んでいると、
「 ヒトES細胞を利用し、
プルキンエ細胞を含む小脳組織を作製した 」
という記事が目にとまりました。
胚性幹細胞(Embryonic Stem Cells:ES Cells)に関連する
再生医療に関連する研究論文などは、
今まであまり読む機会が少なかったため、
早速、取り上げられている論文を
チェックしてみることにしました。
調べてみると、
論文タイトル
:Self-Organization of Polarized Cerebellar Tissue
in 3D Culture of Human Pluripotent Stem Cells
雑誌名など
:Cell Reports10, 537–550, February 3, 2015
研究者
:Keiko Muguruma, Ayaka Nishiyama,
Hideshi Kawakami,Kouichi Hashimoto,
Yoshiki Sasai
* 2015年2月8日に論文英文タイトル名でGoogleで検索してみると、
無料でPDF全文ダウンロードできました。
という研究論文をみつけました。
科学技術振興機構(JST)再生医療実現拠点ネットワークプログラム
「 疾患特異的iPS細胞を活用した難病研究 」事業の
一環で行われた研究のようであり、
理化学研究所の公式サイト内、
「 プレスリリース(研究成果)2015 :2015年1月30日」
ヒトES細胞から小脳の神経組織への分化誘導に成功
−脳神経系疾患に対する発症原因の究明や治療法開発などに期待−
* 2015年2月8日で理化学研究所の公式サイト確認時点
で論文に関して、
日本語の説明も確認できました。
将来的には、
少しでも、
今回の研究が、
今後の治療法など、
脳機能領域のリハビリテーションなどの一助に
なることを期待していきたいと思います。
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日本で行われた
小脳失調とリハビリテーションに関連する
研究としては、
「 小脳失調症に対する短期集中リハビリテーションの
効果に関する無作為比較研究 」
*大学病院医療情報ネットワークのホームページ内
(UMIN:University hospital Medical Information Network )
試験名
:小脳失調症に対する短期集中リハビリテーションの効果に関する無作為比較研究
UMIN試験ID
:UMIN000000824
で、2015年2月8日時点では結果などが閲覧できました。
という研究もあるようです。
この研究では、
短期集中リハビリによる効果をみているようですが、
運動の繰り返しにより、
なにかしらの効果は確認されたようです。
ES細胞(胚性幹細胞)や
iPS細胞(人工多能性幹細胞:induced Pluripotent Stem Cells)などの
多能性幹細胞の研究結果・成果が
臨床に応用されることで、
神経細胞が修復され、
小脳に関連する運動失調をはじめとする運動障がいや、
高次脳機能の症状などが軽減、
または改善されることを期待したいと思います。
もし、
多能性幹細胞関連による、
神経細胞の修復が一般的になることによって、
場合によっては、
今までのリハビリ支援の方法が必要なくなり、
リハビリテーション職種の役割の変化も
考えられるのではないかと感じます。
ただ、
仮に、
多能性幹細胞で神経症状が自然に改善したとしても、
現時点での想像では、
・発達と運動機能の関連に精通した人材
:より効率よく、円滑に改善へと結びつけられる。
・小脳機能と運動機能・高次脳機能の
関連に精通した人材
:より効率よく、円滑に改善へと結びつけられる。
・改善状況に応じて、生活支援(動作の工夫など)
環境調整を提案できる人材
:相談・調整役。
・運動失調などの運動障がいの改善を
想定した上での関節の拘縮予防などを実践できる人材
:予後や将来像を想定した上で予防できる。
・運動や高次脳機能面の変化を
定量的に評価できる人材
:改善程度と現状の把握と、
働きにくい機能へのアプローチや
能力に応じた生活などの工夫や練習方法などを
提案をするための評価
などは、
今後も必要とされ続けるのではないかと考えています。
多能性幹細胞などの再生医療関連の
研究成果の応用だけでなく、
ロボット工学のリハビリテーションへの応用や、
ソフトウェア・アプリケーションの発展、
などにより、
現在よりも、
よりよい支援が行いやすくなることを
期待していきたいと思います。
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︎ Review24. 小脳と運動失調 小脳はなにをしているのか
:現状の、小脳関連症状・運動失調のリハビリテーションに関連する事柄や、小脳関連の機能や小脳全般の知見に関して触れられている書籍をお探し中の方は、書評記事も必要に応じてご活用ください。
︎ Review44. 図解 人工筋肉―ソフトアクチュエータが拓く世界
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posted by RehaBookReview at 13:43
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