2016年11月19日
ひふみ投信第8回運用報告会行ってきた
久しぶりにひふみ投信の運用報告会に行ってきました。ひふみ投信も以前よりもメディアに取り上げられたり、多くの代理販売先を拡大してい行っているため、以前よりも運用チームとの距離感が近くなくなったなということや、投信の規模が大きくなり成績もだんだんまったりして来たりしているせいで若干足が遠くなっていたのですが、今回はたまたま外出予定ともかぶっていたので出席してみました。
会場は、過去には東京駅に近いひふみ投信のオフィスのセミナールーム(キャパ100名程度)でしたが、今回は東京証券会館での開催で、会場のキャパは400人弱でしょうか。
スケジュール
10:00-11:00 ひふみ投信第8回運用報告会
11:00-12:00 snow peak 社長対談
13:00-14:00 JINS 社長対談
14:00-15:00 ひふみ投信第8回運用報告会
となっており、運用説明会は2回あるのでどちらに参加してもよいという方式でした。以前の東京オフィスの時も午前と午後で1回づづやっていたので構成は同じですが、間に投資先の2社の社長対談が入っているところが違いですね。
冒頭で運用説明会を、単なる報告ではなく、お祭り的な場にしたいという藤野社長からメッセージがありました。今後はもっとエンターテインメント的な場になっていくのかもしれません。
その点では約1時間の運用説明会では物足りないものありました。まぁ、運用報告は毎月Youtubeなどで動画配信しているといわれてしまえばそれまでですが、
・毎月わざわざ動画や報告書を見ていない
・直接運用チームとの対談の場がある
という理由で足を運んでいる身にしてみると本筋の内容はもっと充実してもよいと思いました。
■藤野社長からの今後の運用方針
トピックはアメリカ代表選挙でトランプ氏が勝利したことです。ひふみ投信としてはヒラリー氏、トランプ氏どちらが勝った場合でも運用成績にダメージがないように、両候補に共通した方針である「公共投資」に注力してポートフォリオを組み替えていたとのこと。具体的には、国内のマイナス金利からダメージが大きいと考えていた金融系の企業を外したうえで、
コマツ
三菱商事
など、グローバルでインフラに強い会社とのことです。実際、組み入れ銘柄の上位(2016/9/30)のなかでは、4位小松製作所、5位三菱商事と過去のひふみ投信ではあまり見かけない重厚長大系の企業がエントリーされていました。
藤野社長からのメッセージとしては、トランプ氏の勝利は「トランプの大富豪」でいうところの「革命」。これまで強かったものが弱くなり、弱い会社が強くなるということ。アメリカは、時代の変化に合わせてFacebook、Apple、Amazonのように既存企業のつぶして成長する企業が台頭しています。これを「破壊的な企業」と呼んでいたとのことですが、当然破壊される側は雇用が奪われていたわけです。そこに、トランプ氏の「革命」。これまで投資されていなかったインフラに投資し、短期間かもしれませんが国家権力を用いた成長が見込めます。代表的なのが「石炭」。ヨーロッパで進んでいる環境と企業の共存は他社のルールで、強いアメリカを取り戻すには石炭もインフラの一環という考えです。
破壊的な企業に代わり、時代のより戻し的な重厚長大な既存企業が投資対象になるといえます。
ただ、トランプ氏の影響力ないし、支持率は藤野社長は懐疑的で短期間に終わるのではないかとの予測。理由は明確で、今回の大統領選挙は歴史的な不人気で50%しか投票に行かかなった。そして、接戦を制したのがトランプ氏なので投票したのは全体の25%。悪く言えば75%が不信任です。
よって、今後支持率が低下した場合25%以下になるため政権運営は相当困難になるのではないかというのが根拠とのことでした。
(参考:日経電子版)まさかのトランプ勝利、慌てぬ投資戦略
■snow peak山井社長、JINS 田中社長との対談
運用報告会に投資先の企業2社の社長が登壇とするという豪華な設定となりました。2社の紹介というよりは藤野社長との各社長の対談を通じて、ひふみ投信としての企業の目利きの仕方を投資家に紹介するという手の込んだものだったと感じました。
・snow peak 山井社長
snow peakerとともに成長する企業を目指している。
デザイン、ブランドを大切にしている。顧客から、「これすごいよ」といわれる製品・会社にしていきたい。ブランドの価値は高くても買ってくれるということ。目標は利益率10%。現在はその前後である。
世界的なブランドといわれる企業は20%程度であるため、そこまでを狙いたい。
・JINS 田中社長
かつては「オンリーワン戦略」(他社との差別化・ニッチ市場獲得)を掲げていたが、改めて考えてみると単なる売り上げや利益の追従であると同時に「逃げ」の戦略であった。オンリーワンといいつつ、企業目線の差別化であり、そこに顧客はなかった。この時対談した、ユニクロの柳井社長に「ビジョンのない会社に成長はない」といわれ衝撃を受けた。
現在、ビジョンを重要視している。商品・サービスの先にお客さまの生活があることを考えることで、安くても手を抜かないデザイン、品質、接客を考えるようになった。これはすべてビジョンに従っているかを常にチェックしている。
PC用メガネが大ヒットした後で、業績不振に陥った。この時考えたのは、広告・宣伝・マーケティングに頼らない成長。強化したのは、人材・教育への投資。たとえば、新卒の月給を20万円から23万円にアップさせた。その際にビジョンについて徹底的に教育した。
お客さまに接する際に企業コンセプトとを伝えられる社員であってほしい。ビジョンを経営者、社員が信じているかが重要である。そうすれば、新しい製品、サービスを生み出し続けることができる。
各社長と藤野社長の対談は1時間という限られた時間で、もっと聞いていたいと思える充実した1日でした。
会場は、過去には東京駅に近いひふみ投信のオフィスのセミナールーム(キャパ100名程度)でしたが、今回は東京証券会館での開催で、会場のキャパは400人弱でしょうか。
スケジュール
10:00-11:00 ひふみ投信第8回運用報告会
11:00-12:00 snow peak 社長対談
13:00-14:00 JINS 社長対談
14:00-15:00 ひふみ投信第8回運用報告会
となっており、運用説明会は2回あるのでどちらに参加してもよいという方式でした。以前の東京オフィスの時も午前と午後で1回づづやっていたので構成は同じですが、間に投資先の2社の社長対談が入っているところが違いですね。
冒頭で運用説明会を、単なる報告ではなく、お祭り的な場にしたいという藤野社長からメッセージがありました。今後はもっとエンターテインメント的な場になっていくのかもしれません。
その点では約1時間の運用説明会では物足りないものありました。まぁ、運用報告は毎月Youtubeなどで動画配信しているといわれてしまえばそれまでですが、
・毎月わざわざ動画や報告書を見ていない
・直接運用チームとの対談の場がある
という理由で足を運んでいる身にしてみると本筋の内容はもっと充実してもよいと思いました。
■藤野社長からの今後の運用方針
トピックはアメリカ代表選挙でトランプ氏が勝利したことです。ひふみ投信としてはヒラリー氏、トランプ氏どちらが勝った場合でも運用成績にダメージがないように、両候補に共通した方針である「公共投資」に注力してポートフォリオを組み替えていたとのこと。具体的には、国内のマイナス金利からダメージが大きいと考えていた金融系の企業を外したうえで、
コマツ
三菱商事
など、グローバルでインフラに強い会社とのことです。実際、組み入れ銘柄の上位(2016/9/30)のなかでは、4位小松製作所、5位三菱商事と過去のひふみ投信ではあまり見かけない重厚長大系の企業がエントリーされていました。
藤野社長からのメッセージとしては、トランプ氏の勝利は「トランプの大富豪」でいうところの「革命」。これまで強かったものが弱くなり、弱い会社が強くなるということ。アメリカは、時代の変化に合わせてFacebook、Apple、Amazonのように既存企業のつぶして成長する企業が台頭しています。これを「破壊的な企業」と呼んでいたとのことですが、当然破壊される側は雇用が奪われていたわけです。そこに、トランプ氏の「革命」。これまで投資されていなかったインフラに投資し、短期間かもしれませんが国家権力を用いた成長が見込めます。代表的なのが「石炭」。ヨーロッパで進んでいる環境と企業の共存は他社のルールで、強いアメリカを取り戻すには石炭もインフラの一環という考えです。
破壊的な企業に代わり、時代のより戻し的な重厚長大な既存企業が投資対象になるといえます。
ただ、トランプ氏の影響力ないし、支持率は藤野社長は懐疑的で短期間に終わるのではないかとの予測。理由は明確で、今回の大統領選挙は歴史的な不人気で50%しか投票に行かかなった。そして、接戦を制したのがトランプ氏なので投票したのは全体の25%。悪く言えば75%が不信任です。
よって、今後支持率が低下した場合25%以下になるため政権運営は相当困難になるのではないかというのが根拠とのことでした。
(参考:日経電子版)まさかのトランプ勝利、慌てぬ投資戦略
■snow peak山井社長、JINS 田中社長との対談
運用報告会に投資先の企業2社の社長が登壇とするという豪華な設定となりました。2社の紹介というよりは藤野社長との各社長の対談を通じて、ひふみ投信としての企業の目利きの仕方を投資家に紹介するという手の込んだものだったと感じました。
・snow peak 山井社長
snow peakerとともに成長する企業を目指している。
デザイン、ブランドを大切にしている。顧客から、「これすごいよ」といわれる製品・会社にしていきたい。ブランドの価値は高くても買ってくれるということ。目標は利益率10%。現在はその前後である。
世界的なブランドといわれる企業は20%程度であるため、そこまでを狙いたい。
・JINS 田中社長
かつては「オンリーワン戦略」(他社との差別化・ニッチ市場獲得)を掲げていたが、改めて考えてみると単なる売り上げや利益の追従であると同時に「逃げ」の戦略であった。オンリーワンといいつつ、企業目線の差別化であり、そこに顧客はなかった。この時対談した、ユニクロの柳井社長に「ビジョンのない会社に成長はない」といわれ衝撃を受けた。
現在、ビジョンを重要視している。商品・サービスの先にお客さまの生活があることを考えることで、安くても手を抜かないデザイン、品質、接客を考えるようになった。これはすべてビジョンに従っているかを常にチェックしている。
PC用メガネが大ヒットした後で、業績不振に陥った。この時考えたのは、広告・宣伝・マーケティングに頼らない成長。強化したのは、人材・教育への投資。たとえば、新卒の月給を20万円から23万円にアップさせた。その際にビジョンについて徹底的に教育した。
お客さまに接する際に企業コンセプトとを伝えられる社員であってほしい。ビジョンを経営者、社員が信じているかが重要である。そうすれば、新しい製品、サービスを生み出し続けることができる。
各社長と藤野社長の対談は1時間という限られた時間で、もっと聞いていたいと思える充実した1日でした。