2013年08月03日
【書評】資産運用大全―脱デフレ相場はこう乗り切れ
日経ヴェリタスで特集された、「投資の体幹を鍛えよう」を具体的に知識に落とし込むための1冊です。体幹とは人の胴体のこと。投資においても相場に踊らされるのではなく、スポーツ選手のように体を鍛えてぶれない投資をしてほしいというヴェリタスらしいメッセージだと思いました。
■本誌のメイン特集を扱った本は出ていなかった!
意外にも、日経ヴェリタス本誌のメイン特集(カバー特集といわれる、新聞に相当する1面記事)を中心に構成した書籍は今まで手ていませんでした。
「モヤモヤとーく」があるではないかと思ったのですが、こちらはあくまでPodcastで放送された内容を中心に書籍にしたもの。カバー特集についても記載されていますが、そのままPodcastで喋ってしまうと本誌が売れなくなってしまうので、その一部を紹介したり、記事にできなかった内容を深堀りしたりしています。さらに、最近の経済事情を中心に取り扱っているので投資以外のプラスアルファ的な要素が強かったです。
しかしながら、今回の資産運用大全はまさに直球ストレート。日経ヴェリタスのメイン記事を約3年分から個人投資家が直接有用な内容だけを書籍にしてくれています。
■精神論ではなく、具体的な投資法
投資の体幹とかいわれると、よく序章は精神論から入る書籍が多いです。やれ、目標と目的が必要だとか、まずは貯蓄だとかそんな内容です。しかしながら、この本は日経ヴェリタス本誌の特集そのものなので、「アベノミクスの投資額 「2年で物価2%」に勝つ10カ条」のようのまさに今すぐ使う知識が満載です。
私は現在日経ヴェリタスを年間契約していますが、1部 500円です。1ヶ月で約2,000円。この本は定価1,890円で298ページあり、上下2段組でびっしり書かれているのでめちゃくちゃお得だと思いました。約1ヶ月分のヴェリタス購読費用で最近の約3年分の投資の体幹に関わる記事が一気に手に入るわけですからね。
特に日経ヴェリタスを購読していない人には、オススメです。
■目次
第1章 マネーの流れは変わった
1 グレート・ローテーション 「債権から株へ」マネー大移動
2 アベノミクスの投資額 「2年で物価2%」に勝つ10カ条
3 相場はこう共振する ニューノーマルを知り投資に生かす
4 超低金利時代、配当を生かそう
5 「売り」を究める 株式投資、次に備える心得
6 長寿企業の生命力 知られざる究極のディフェンシブ銘柄
7 5%を狙う投資法 超緩和時代、そこにある高利回り
第2章 多様化する投資対象
1 今から始める外貨投資 円安観測、資産の目減りを防げ
2 EFTが放つ磁力 日銀もなびく上昇相場の隠れエンジン
3 アジアREITで成長に乗る 商業施設中心に緩和マネー流入
4 新興国投資、こんなに増えた運用法 規制緩和、次の注目はインド株
5 静かなる投信革命 ポスト「毎月分配型」を狙う異端たち
第3章 プロはここを見ている
1 統計は投資の道しるべ 相場動かすデータの見方
2 経済統計のトリックを見抜け 数字のくせに惑わされぬ3つの解読術
3 プロが注目する株価シグナル 知られざる4つの尺度
4 ボランティリティーを理解しよう 株価変動の指標、オプション取引と深い関係
5 プロが使う一歩先を読む指標 不透明感強まる世界経済を見通すモノサシ
6 新興国発のシグナルをつかめ 数字で先取りする世界経済の変化
7 決算書に残る会計不祥事の痕跡 ごまかせぬ不自然な処理
第4章 最新研究で投資行動を読む
1 人はなぜ損をするのか 明日に生かす投資の失敗学
2 投資心理を科学する 決断を鈍らせる難敵の本性とは
3 投資脳を鍛えよう 損切りできないあなたのために
4 心の迷いを乗り越える 行動経済学が導く金融の新潮流
第5章 カリスマ投資家の技を知る
1 ザ・バリューハンターの手の内 知られざる割安株を見抜く哲学
2 明日のバフェットは誰だ カリスマ投資家 次代の候補者たち
3 コントラリアンの反抗 「逆張り投資」危機下の市場に勝機
4 強い和製ヘッジファンドに学べ 新理論・技術を駆使する「第3世代」
第6章 金融商品の表と裏
1 その高リターン、信じていいの? なくならない投資詐欺、2次被害も増加中
2 その利回り、本当に魅力? 「サーチ・フォー・イールド」の光と影を点検
3 投信のイロハを確認する 「分配金=金利」にあらず
4 投信のコスト・利回り、再点検しよう 上がる手数料、リターン圧迫
5 誤解だらけの外貨建て投資 知られざる裏側の「仕掛け」
■本誌のメイン特集を扱った本は出ていなかった!
意外にも、日経ヴェリタス本誌のメイン特集(カバー特集といわれる、新聞に相当する1面記事)を中心に構成した書籍は今まで手ていませんでした。
「モヤモヤとーく」があるではないかと思ったのですが、こちらはあくまでPodcastで放送された内容を中心に書籍にしたもの。カバー特集についても記載されていますが、そのままPodcastで喋ってしまうと本誌が売れなくなってしまうので、その一部を紹介したり、記事にできなかった内容を深堀りしたりしています。さらに、最近の経済事情を中心に取り扱っているので投資以外のプラスアルファ的な要素が強かったです。
しかしながら、今回の資産運用大全はまさに直球ストレート。日経ヴェリタスのメイン記事を約3年分から個人投資家が直接有用な内容だけを書籍にしてくれています。
■精神論ではなく、具体的な投資法
投資の体幹とかいわれると、よく序章は精神論から入る書籍が多いです。やれ、目標と目的が必要だとか、まずは貯蓄だとかそんな内容です。しかしながら、この本は日経ヴェリタス本誌の特集そのものなので、「アベノミクスの投資額 「2年で物価2%」に勝つ10カ条」のようのまさに今すぐ使う知識が満載です。
私は現在日経ヴェリタスを年間契約していますが、1部 500円です。1ヶ月で約2,000円。この本は定価1,890円で298ページあり、上下2段組でびっしり書かれているのでめちゃくちゃお得だと思いました。約1ヶ月分のヴェリタス購読費用で最近の約3年分の投資の体幹に関わる記事が一気に手に入るわけですからね。
特に日経ヴェリタスを購読していない人には、オススメです。
■目次
第1章 マネーの流れは変わった
1 グレート・ローテーション 「債権から株へ」マネー大移動
2 アベノミクスの投資額 「2年で物価2%」に勝つ10カ条
3 相場はこう共振する ニューノーマルを知り投資に生かす
4 超低金利時代、配当を生かそう
5 「売り」を究める 株式投資、次に備える心得
6 長寿企業の生命力 知られざる究極のディフェンシブ銘柄
7 5%を狙う投資法 超緩和時代、そこにある高利回り
第2章 多様化する投資対象
1 今から始める外貨投資 円安観測、資産の目減りを防げ
2 EFTが放つ磁力 日銀もなびく上昇相場の隠れエンジン
3 アジアREITで成長に乗る 商業施設中心に緩和マネー流入
4 新興国投資、こんなに増えた運用法 規制緩和、次の注目はインド株
5 静かなる投信革命 ポスト「毎月分配型」を狙う異端たち
第3章 プロはここを見ている
1 統計は投資の道しるべ 相場動かすデータの見方
2 経済統計のトリックを見抜け 数字のくせに惑わされぬ3つの解読術
3 プロが注目する株価シグナル 知られざる4つの尺度
4 ボランティリティーを理解しよう 株価変動の指標、オプション取引と深い関係
5 プロが使う一歩先を読む指標 不透明感強まる世界経済を見通すモノサシ
6 新興国発のシグナルをつかめ 数字で先取りする世界経済の変化
7 決算書に残る会計不祥事の痕跡 ごまかせぬ不自然な処理
第4章 最新研究で投資行動を読む
1 人はなぜ損をするのか 明日に生かす投資の失敗学
2 投資心理を科学する 決断を鈍らせる難敵の本性とは
3 投資脳を鍛えよう 損切りできないあなたのために
4 心の迷いを乗り越える 行動経済学が導く金融の新潮流
第5章 カリスマ投資家の技を知る
1 ザ・バリューハンターの手の内 知られざる割安株を見抜く哲学
2 明日のバフェットは誰だ カリスマ投資家 次代の候補者たち
3 コントラリアンの反抗 「逆張り投資」危機下の市場に勝機
4 強い和製ヘッジファンドに学べ 新理論・技術を駆使する「第3世代」
第6章 金融商品の表と裏
1 その高リターン、信じていいの? なくならない投資詐欺、2次被害も増加中
2 その利回り、本当に魅力? 「サーチ・フォー・イールド」の光と影を点検
3 投信のイロハを確認する 「分配金=金利」にあらず
4 投信のコスト・利回り、再点検しよう 上がる手数料、リターン圧迫
5 誤解だらけの外貨建て投資 知られざる裏側の「仕掛け」