2017年11月26日

神Excelは紙に印刷して使うものと理解すると、廃止する必要がないことがわかる

今年9月30日、Excel方眼紙公開討論会というイベントが開催されました。

 時間を奪う「Excel方眼紙」問題を公開討論へ! 生産性の低下に本当につながるのか - エキサイトニュース(1/2)

イベントのライブ配信映像は、YouTubeで公開されています。
3時間半を超える長編なので、全部見るのはちょっと大変そうです。
私も見ていません。



神ExcelやExcel方眼紙と呼ばれるものは、Excelセル幅を狭く並べて方眼紙のようにして使ったシートのことで、見た目を重視するあまり、使いにくくなってしまっているというものです。

まあ、それはそのとおりだとは思います。
恐らく公開討論もその問題点が話し合われて、廃止すべきだという結論に落ち着いたのだろうと想像します。
(本当は配信映像をちゃんと見ればいいのですが、なかなか時間が取れないので)

とは言え、私も神Excel・Excel方眼紙廃止に賛成、と言ってしまうのもつまらないので、今日は「廃止する必要などない」という立場で書いてみようと思います。
そもそもそんなに悪いものなら、こんなにあちらこちらで作られるはずがないという考えもあります。


神Excel・Excel方眼紙は紙に印刷するもの


神Excel・Excel方眼紙は、上に書いたように「見た目を重視するあまり、使いにくく」という性質のものです。
そう、見た目を重視しているわけです。

それは、紙に印刷したときに見やすい、あるいは紙に印刷したものに鉛筆やボールペンなどで書き込んでもらうときに、分かりやすく書きやすいように作られたものということになります。

例えば、名前を書く部分は1文字ずつセルのマス目で分かれていれば、誰が書いても文字の大きさやそれぞれの文字の配置バランスが統一されて、読みやすくなります。
日付は、西暦または和暦・年・月・日があらかじめ書いてあって、数字を書くセルが用意されていれば、誰も迷うことなく数字を埋められます。

Excelのセルを方眼紙のように細かく設定すると、必要に応じてセルを結合することによって、そこに書かれるべき文字の位置を、書き手にとって効率のいい、最善の位置に置くことができます。

たいていの場合、神Excel・Excel方眼紙と言われるものは、1枚の紙に実にうまく情報が収められていて、それはその紙に情報を書き込む人にとって、分かりやすく書きやすいレイアウトとなっていて、また書き込まれた紙を読む人にとっても、分かりやすい優れたデザインになっています。

Wordなどのワープロソフトで書類を作るのが本来の使用目的に合っているかも知れませんが、WordよりもExcelの方が使い慣れているという人も少なくないはずですし、手書きで記入させる書類の場合はExcelの方が作りやすい場合も多いです。

紙に印刷して使うという前提で見ると、神Excel・Excel方眼紙は、まったく悪いものではなく、むしろ優れた使いやすいものなのです。


パソコンで入力するためのシートは別に作ればいい


問題は、印刷して手書きで書いてもらうために作った神Excel・Excel方眼紙のシートに、パソコン上でそのまま入力させようとするところにあります。
これをやってしまうと、「神Excel・Excel方眼紙は廃止すべきだ」ということになります。

例えば、氏名を書かせる部分が1文字ずつ別のセルにしてあった場合を考えてみます。
下の画像のような状態です。

SC171123232217.png

このようなシートで、そのまま入力しようとすると、1文字ずつ漢字変換して入力することになるので、とても面倒くさいです。

神Excel・Excel方眼紙が入力しづらく、入力された値を利用しにくいものにしている状態です。
だから、廃止すべきだということになります。

でも、これを入力しやすく、入力された値を利用しやすくするのは、とても簡単なことです。

一番簡単な方法はセルを結合することで、それはExcelを使い慣れていない人でも簡単にできるものです。
印刷用のブックはそのまま保存しておいて、そのファイルをコピーして入力用のブックを作り、入力用のブックのシートでセルを結合します。

SC171123234030.png

SC171123234551.png

これだけで、入力しやすくなりますし、入力した値は「氏名」や「日付」として再利用できるデータになります。
日付部分は「表示設定」を変更すれば、「西暦2017年5月5日」などに見た目を変えることもできます。

「データの入力規則」という機能を使えば、入力するセルによって半角数字に限定したり、IMEのオン・オフを設定したりして、正しい値を入力させるようにすることもできます。

もともと見た目を重視してデザインされたシートなので、それぞれの入力部分のセルを結合しても、その見た目は保たれているので、入力後に印刷して利用しても問題ないはずです。


集まった手書きの用紙をパソコンに入力してデータ化するときは


印刷したものを配布して、多くの人に手書きで書いてもらい、その集まった紙をパソコン上で入力してデータ化するときは、さらに入力しやすい入力用シートを作ると効率がいいです。

パソコンに入力してデータ化するとき、またはそのデータを利用しようとするときは、神Excel・Excel方眼紙の優れたレイアウトは必要なくなります。
余計な説明や見た目重視の配置を排除して、入力しやすさとデータの取り出し安さを追求したシートに作り替えてやるのが正解です。

手書きの紙をパソコン上でデータ化するときに、わざわざ印刷用に作られた入力しにくい神Excel・Excel方眼紙を使う必要は、まったくありません。


神Excel・Excel方眼紙に入力させられるときはVBAを使え


それでも、神Excel・Excel方眼紙は印刷用として使うべきものと理解しないで、そのままこれに入力しなさいと言う人もいると思います。
そのとき1回だけならば、まだ我慢して入力してもいいですが、仕事で上司や得意先からの依頼で、毎回入力しないといけないということもあるかもしれません。

そんなときは、自分で入力しやすいシートを作ってしまいましょう。
入力しなければならない項目(日付・氏名など)を、入力しやすいように作り替えた入力用シートに設けます。
その入力用シートに項目を入力して、神Excel・Excel方眼紙に値を自動でコピーするプログラムをVBA(Visual Basic for Applications)で作ります。

VBAを使うのでちょっと敷居は高いですが、入力用シート(またはブック)の値を、神Excel・Excel方眼紙シート(またはブック)にコピーするプログラム、あるいは氏名などは、一度全部変数に入れてその値を1文字ずつ分割して入力するといったものなので、割と初歩的なプログラムです。

すでに神Excel・Excel方眼紙の状態で入力されたシート(またはブック)がたくさんあって、その各セルに入力された値を氏名や日付として使えるデータに変換してやることも、VBAでできます。
1文字ずつに分割された氏名の各値をつなげて1つの氏名に置き換えたり、年・月・日に分解された値を1つの日付データに置き換えてやればいいのです。

自分の周りでVBAが使える人を探してやってもらうか、自分で少し勉強してやってみても面白いと思います。

確かに少し大変ですが、何度も入力しないといけないような事情がある場合は、プログラムが完成するとすごく入力作業が楽になるので、ぜひ挑戦してみましょう。


まとめ


神Excel・Excel方眼紙は、あくまでも紙に印刷して手書きで書いてもらうためのものです。

もし自分が誰かにExcelで入力を依頼する立場だったら、そのままパソコンで、神Excel・Excel方眼紙に入力させるようなことは止め、入力用に改良したシートで入力してもらうようにしましょう。

そして大抵の場合、神Excel・Excel方眼紙は、紙に印刷する前提で使う分には、とても優れたデザインのものであることを理解し、神Excel・Excel方眼紙を廃止する必要がないかもしれないことを、考えてみてください。

Excelはとても自由度の高いソフトです。
そのため、シートを作る人によって、いろいろな形のものができ上がります。
自分が作るものと違った作り方をされたシートは、それだけで使いにくいと感じるものです。

でも、使い手の工夫次第で、その使いにくさも解消できる自由さも持っているのがExcelです。

少し柔らかい考え方で、Excelというソフトを使うように心がけて、せっかく作られた良いものを壊さないように、その良いところを最大限に利用するようにすることが大事です。

 

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ぽん太親父
建築関係の小さな事務所で、他に適当な人間がいないことから、コンピューター関連の担当をさせられています。 趣味でけっこう長い間パソコンを使っていますが、ちゃんと勉強していないので、うまくいかなくて冷や汗をかくこともしばしば。
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