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2018年09月06日

ドイツで飲食店経営から一転してトリマーへ!


最近ブログの更新が怠りがちだったのですが(もともとでしょ自分つっこみ)、これには諸事情ありまして、その1つが13年間経営していた飲食店の閉店を余儀なくされた、というのがあります。

店が入っていた高級服装デパートが、大改築して契約を終わらせることにしたのですが、私が続けるつもりだったら存続はできたのです。・・・が、実は離婚も重なり、やむなく閉店する事にしたのです。
離婚についてはその内詳しく投稿しますが、今回は割愛します。

閉店の時はお客様や友人達から、新規開店の沢山の期待の声をいただきましたが、とりあえず長年のワーカホリックの垢を落とそうと、この1年は何もしないでおくつもりでした。
旅行や普段できなかった事をやりながら、普段から興味のあることの探求もしようと思いました。

ところが、日本の妹と電話をしているうちに、その怠け計画は一変してしまいました。

妹は私の勧めで、トイプードルとマルチーズの可愛いミックス犬を飼い始めたのですが、毎回妹がワンコとの生活を報告して来てくれるのがとても楽しみでした。

出来ることなら自分でも飼いたいのですが、現在の状況や、将来どこに住むかも分からないので、それは老後の楽しみに取っておこうと思っていました。

妹に今日はワンコは何してるの?と聞くと、トリーマーに行ってるとのこと。

「5時間くらい経ったら取りに行く」と。

「へ〜、トリーマーって犬の美容院でしょ?どのくらいの頻度で行ってんの?」

「1ヶ月に一度くらいかな〜?なにせこの子人間の私らよりお金かかってるのよ。トリーマー代も5000円かかるし。」(因みに妹は旦那の髪の毛は彼女が切り、自分は床屋に行って2000円くらい)

そこで、私の頭の中にはあるひらめきが。

「ねぇねぇ、私今時間があるから犬の美容学校にでも通おうかな〜?」

「え〜っつ?それ、いいアイデアだと思うけど、今から〜?」(その年で〜?と暗に言っている

「うん、そしてさ、私が日本に行ったらワンコをタダでトリミングしてあげれるでしょ?それにもし日本へ永久帰国したらバイトもできるかも知れないし…。」

という単純な理由で早速犬の美容師の学校をネットで検索し、自宅から車で30分ほどのところにあるサロンに生徒として通い始めたのです。

最初単純に犬の美容師の学校と思っていたのですが、実際に面接に行ってみると、ザビーネという気の良さそうな中年の女性が一人でやっていて、サロンに丁稚奉公の形で通い、実地を通して勉強するというものでした。

最初は続くかどうか分からなかったのでグルーミングの基本コースに申し込み、授業料として1200.-€(約15万1200円)も払いました。

ここでグルーミングとトリーマーの違いをちょっと説明しておきます。

グルーミング(ドイツ語でPflege プフレーゲ/ Groomerグローマー)というのは犬の四肢の肉球や爪、耳の中や脇の下の毛を刈るなど手入れをすることです。
それに対してトリーマーとなると、犬の毛を刈ることが中心でここに行くには次の段階に進まないと、バリカンやはさみを持たせてもらえません。

日本のトリーマーの学校を少し検索して理解したところによると、日本の場合は本当に教室で学ぶため学校に通うという感じですが、ドイツではマイスター制度が伝統にあるせいか「親方と弟子」のような形で学ぶことが基本となっているようです。
また犬の美容師は法律での規制がないので、サロンによっても費用や学ぶ時間がまちまちです。

そのサロンには私の他すでに美容師の資格を取得して、お客さんを取っている卒業生のガービーも来ていました。彼女はすでに自分でサロンを開いているのですが、まだ開業したばかりでお客さんもあまり来ないようで、ここのサロンまで車で1時間半かけて週に1−2回来ているのでした。

ガービーも私と同じような境遇で、中年の熟年離婚を最近経験し、今後の身の振り方を考えての資格取得だったようです。

さて、(ドイツ語でいうところの)グローマーの勉強したての頃は、毎日ただ見てるだけで、犬が帰ったら掃除するだけの単純な作業ばかりでした。

ところが一度ザビーネが犬の洗い方を見せてくれて、その後はいきなりひとりで犬を洗うという作業をする羽目になったのには面食らいました。

分からないことだらけで、最初は床や自分ががびしょびしょになったり、犬がおおあばれして(自分が)泣きそうになったり…。でもザビーネは次のお客さんのワンちゃんを刈りにかかってるから聞けなくてあせってしまったことも…。

そういう毎日の中、Youtubeでの勉強は本当に助かりました。
日本でもかなり沢山犬の洗い方や、基本の手入れ等出回っていて、それなりに自分で勉強しながら試行錯誤してなんとか最近は犬の気持ちや、上手な洗い方が分かってきました。

最近は犬のシャンプーというと、私の作業になっていますが、飼い主の意向でいつもシャンプーする訳ではありません。時には匂いがきつかったりします。
当初匂いに敏感な私が耐えられるかどうか心配だったのですが、毛を触ってべたべたする手を洗うまで辛抱することも慣れたし、犬の匂いがサロン中に充満していてもあまり最近は気にならなくなってきました。

私が犬に毎日接して改めて思ったことは、自分の犬に対する愛情が思いのほか深いというものでした。
こんなに犬好きだったのか〜?なんて自分でもちょっとビックリしています。

サビーネは今まで一度も犬を飼ったことがない私が、なぜか飼い犬でいつもサロンにいるオットー(カンガール犬で番犬用のでかい犬)が私になついた事が不思議だなどと、どのお客さんにも言うのでした。

オットーは知らない人には噛むからというので、絶対近くに人を寄せないようにしていました。

彼はいつもサロンの奥にあるキッチンに入れられ、お客さんが来ると最初は大声で吼えまくるのです。

サビーネが「オットー、大丈夫!この人達は招待したんだから、静まりなさい」というと、頭を下げてクルッときびすを返し、すごすご奥に引っ込むのでした。

最初はコーヒーを入れるのもザビーネと婚約者のノーバートだけが許されていた行為で、好きなときにコーヒーが飲めないのがちょっと残念でした。

トイレに入るのもオットーを横にどけて貰わなくてはならないので、入りたいときに入れない不便さもありました。

ある日、お客さんの予約の合間が30分以上あったので、ザビーネがオットーをサロンの広い部屋に放していました。
そして横になっているオットーに私がブラッシングすると、おとなしくされるままになっているのでした。
それを見たザビーネが不思議がって、「アンタはなぜか、どの犬にも好かれる何かがあるね」などと言っていました。

時には私がザビーネの作業を横で見ていると「レーコ、そこに立たないで、ちょっと犬の頭に方に立って」と言うので、言われた通りにすると「ほらね、犬がアンタをじっと見るから作業がし易くなった」とお客さんに言うのでした。
このサロンではお客さんは時間に来て、だいたい犬の傍にいることが多いのです。
そのためかザビーネはおしゃべりしながら手を動かすことが常で、そのなまりの強いローカルな会話を聞いてる私は内容が分からないこともしばしばで、時々眠気にさえ襲われたりするのでした。
でも犬の頭を撫でたり、可愛い表情を見ているのはとても好きで、眠気もそれで吹き飛んでしまいます。

最近は私もオットーの近くに行けて、素手で頭を撫でたりすこともでき、コーヒーもいつでも飲めるようになりました。

私より先輩のガービーはサロンに来始めて半年以上になりますが、未だにオットーに噛まれそうになってます。コーヒーを入れるのももっぱら私の仕事です。

ある日ザビーネが神妙な顔をして私を呼び「レーコ、このままトリーマーになってこのサロンで一緒にやらない?来るのは週に1−2回でもいいから。アンタはぜったい良いトリーマーになれるわよ」と言うのでした。

最初体のよい人使いかなとも思ってしまいました…。何せこっちはお金を払って、タダ働き。
ザビーネがタバコを吸ってる間に私は犬の毛の後始末。
しかも、時には使い走りをすることも。朝食のパンを買うのも私のおごりだし…。
でも時にはザビーネがチップから出してくれたり、彼女の人間性も悪くない。
何よりワンコに毎日会えるのがとても嬉しいし、仕事は全然苦にならないし。

そんなこんなで基本コースが終わり、やっぱりトリーマーのプロ養成コースに進むことにしました。
ザビーネが少し料金を負けてくれたので、追加で2000.-€ (約25万2千円)払わなければなりません。

ところが予期せぬ問題が発生!

次回はこれについて書きます。
von Zabine.jpg


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