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2015年11月20日

【 開かない扉 】C終

本棚の中が ごちゃごちゃしてきたので 少し整理してみました。

ずっと読み続けて下さってる方は 多少は カテゴリから作品を探しやすくなったのではないでしょうか?

これからも よろしくお願いします。

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今回Cで 【開かない扉】 完結です。



  【 開かない扉 】C

 天気予報が流れている。

秋なのに まだまだ気温が高いとか・・・

ソファーに置かれている雑誌を見る。

パラパラとめくると着物姿の女の子の写真。

その子は薄いピンク地の中振袖を着ていた。

隣の子は、白地に鮮やかなブルーの花模様。

いいな・・・可愛いな。

京子だったら、やっぱり薄紫だ。

涙のしずくで 着物姿の女の子が濡れた。

私の心の扉は閉ざされたままだ。

私自身が閉ざしたのか、何故か分からない。

京子の心の中に通じることは永遠にないのかもしれないって思ったりする。

 少し買い物に出かけよう。

京子に声をかけることなく、家を出た。

子供たちが学校から帰るまでに食料買い出ししなくちゃ。

 こうやって昼間にスーパーで買い物をする主婦って 世間的に恵まれた環境だと 思ってはいる。

私の前でレジ精算待ちをしている女性。

彼女だって もしかして私と同じような悩みを抱えているのかも知れない。

化粧で顔色をごまかした表情だけでは分からないけど、本当は違うんだって勝手に想像したりしてしまう。

私自身もひとたび外に出れば、幸せな生活を送っていますって表情を作るように努力している。

私が抱える悩みは、果たして贅沢なのか。

そんな家庭 どこにでもあるって言われれば、それまでだ。

普通って何だろう?

平凡ってどんな形を指すのだろう?

考えるのが面倒になってくる。

 (ん?)

買い物終え、いつもとは違う道を選んだ私。

目に入ったのが「着物レンタル」

 (超可愛い!)

心の中で叫んだ。

ガラスケースの中で マネキンが薄紫の着物を着て立っている。

 (いいな、いいな)

後ろのマネキンは鮮やかなブルー地に金箔をちりばめたシルバーの帯を締めている。

 (こんなのも京子に似合うかな)

気付いたら、小1時間経っていた。

店内の御主人と目線が合ってしまった。

慌てて その場から去ったのだが 自分の行動が不思議だった。

 親子なのに何も分からない。

 親子なのに何も伝わらない。

 親子なのに手と手が触れられない。

母親として失格だ。

決して京子が娘として失格とは言えない。

だって娘失格なんて言葉を聞いたことない。

次女の歩 三女の愛、末っ子の玲が自然に甘えてくれるから対応が楽なだけだ。

 着物レンタル店に無意識に戻った。

マネキンが来ていた柄と京子の姿を想像で 重ね合わせた。

京子に黙って 思い切って振袖を買った。

薄紫の着物だ。そして帯は濃い紫。

少し急いで家路についた。

頬をなでる風がほんのり冷たく感じる。

秋の空気だ。

人の心を切なくさせてしまう。

私と京子の間をさえぎる重い扉が切なくさせるのかもしれない。

 開かない扉なのか、それとも開けようとしない扉なのか自分に問いかける。

扉の向こうが怖いのかも知れない。

開けてしまったら、もう後戻りは出来ない。

 家に着いて 変化を感じた。

台所のテーブルにメモがある。

「家を出ます。今までありがとう。京子」

 (・・・・・?)

頭が真っ白になって 倒れそうになった。

家を出て行った京子が着ることもなく、この着物は箪笥の奥深く眠るのだろう。

下の3人の子供たちに支えられて かろうじて私は大地に立っているような気がする。   (終わり)




********************************************************************************************* 
以上 【開かない扉】@〜Cの4回に分けて載せました。

この短編を載せるについて すごく迷いました。

でも 自分が頑張ったことを このブログで発表することは 今しか出来ないと思ったので決めました。


最後まで読んで下さってありがとうございました。

あくまで 作った物語なので そこのところよろしくお願いします。

また機会があれば 別の作品も載せたいと思っていますが 時期は未定です。




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自宅療養する旦那との同居生活



2015年09月30日

【 開かない扉 】B

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@ Aと読んで下さって ありがとうございます。

今日は Bです。


【 開かない扉 】B



任せるというよりも 関わりたくないと言うのが本音かもしれない。

今、麻衣子の前で朝食を食べている3人の子供たちを見ていると、余計な雑念を持たずに まだまだ子育てを頑張らなければ、と思う。

そう、我が家の子供は4人。全員女の子で4人姉妹。

 中学2年の次女 歩

 小学5年の三女 愛

 同じく2年の末っ子の 玲

この子たちは、まだかわいい時期だ。

長女が今の次女と同じ中学2年の頃は、すでに反抗期に入っていた。

それを考えると 次女だって いつどうなるか分からない。

 今は、その次女を中心に下の妹たちがまとまっているという感じを受ける。

生活するうえで 互いにルールを作っているようだ。

麻衣子は、敢えてその中には割り込まない。

かつて昔の子供たちが そうであったように、年長の子が年下の面倒を見るという光景は 今では殆ど見られなくなった。

少子化の影響なのか 一人ひとりが自己を主張する。

我が家は子供が多いので、勝手な自己主張は許されない。

 麻衣子の精神状態が悪かろうが、良かろうが子供たちは気にすることもない。

普通なら母親の機嫌に左右されるのだが 下の3人の子供たちは各々勝手に行動しているから助かる。

 次女の歩みが号令をかけると 三女と四女は 勢いよろしくランドセルを背負い、家を飛び出して行く。

この朝の時間が麻衣子にとって束の間の心地よいひと時なのだ。

 最後に次女が登校。

そして麻衣子の心が沈むのだ。

次女だって京子もそうであったように いずれ反抗期を迎えるだろう。

反抗期がない子供なんて皆無に等しいと思う。

出来るなら何も起こらずに無事に通過してもらいたい。

 主人は、我が家で一番先に家を出る。

だから 次女が登校した後は、麻衣子と京子の二人きりとなる。

 京子の勤務スケジュールは全く知らない。

また こちらから聞くこともしない。

OLなら毎朝 決まった時間に出勤するのだろうが・・・

 さてと、掃除機でもかけようか。

寝ている長女に遠慮などしていたら、永遠に掃除など出来ない。

と言うより半ば腹立ちまぎれに掃除機をかけているような気がしないでもない。

今日も1日自分との戦いが始まるのか、と思うとうんざりする。

娘は寝ているのだから、私1人で好きなようにすればいいのだが、それが出来ないのだ。

友人に愚痴の電話をしようにも それが出来ないのだ。

寝ていてもそういう話は 聞こえるものだ。

働きに出ようかと考えた時期もあったが 家を空ける勇気が出ない。

さりとて京子と家で自然に過ごすことすら出来ないのだが。

親子でありながら、親子の感覚を感じない。

まるで居候がいるような感じなのだ。

 麻衣子には京子と面と向かって会話をする勇気がないのかもしれない。

それは、もしかして自分の子育てを非難されることを恐れているのかもしれない。

手探りで4人の子育てをしてきた私。

母親としての自信がある。

そりゃ、重箱の隅を突っつけば埃も出てくるかもしれないが・・・

 自分の子育てを振り返り、私自身を納得させながら掃除機をかけつづける。

部屋数少ないから 少しの時間で終わる。

ラジオをつけた。


 

***********************************************************************************************


以上をBとします

次回で終Cです。

私が仕上げた終わりと 皆さんが想像した終わりと どう異なるのか分かりませんが 良ければ最後 読んで頂ければ 嬉しいです。

シルバーウイーク特別企画 最終編は明日です。

今、私は 再び もがいています
A8のここでは 私の心を書かないことにしているので私自身のことは今後FC2にします。
もがきながらもA8では 気持ちを切り替えるように努めたいと思ってます。



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自宅療養する旦那との同居生活



2015年09月20日

【 開かない扉 】A

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前回の続きです。
良かったら 読んで下さい。


  【 開かない扉 】A
 
最も反発の強かった高校生時代、京子に早く独り立ちして欲しかった。

彼女が高校に入った頃から、接点が無くなってしまった。

時代の流れがそうさせたのか、母親の麻衣子が時代の流れについて行けなくなったのか。

今どきの高校生は、皆 そんなものだと言っていたけど 麻衣子は納得いかなかった。

 高校生の喫煙、飲酒、夜中の外出 無断外出 教師への反発、試験のボイコットなど数えたらきりがない。

これら全て今どきの高校生は仕方ないから諦めよと言うのか?

 京子の心が全くつかめなかった。

つかもうとしても彼女は 世の中の常識を全く身につけていないのだから無理な話だ。

 日常生活において彼女と接していると 家族皆が疲れた。

「ザァー」

京子は、今日も遅いお風呂だ。

彼女のお風呂タイムは 人一倍長い。

湯船に浸かっている間、京子は一体何を考えているのだろうって思うことがある。

何も考えず、ただぼうっと時を過ごしているのだろうか?

 彼女の生活リズムは 麻衣子夫婦や下の子供たちと大いに異なる。。

京子は、この家で家族でありながら 家族でない存在にも感じられる。

もしかして麻衣子自身も京子と同じ存在なのかもしれない。

所詮、家族って血がつながっているだけ。

「家族」って言葉だけで同じ空間に身を寄せ合っているのだ。

 京子と麻衣子は 所詮どんなに歩み寄っても肌が合わない母と娘の関係かも知れない。

 麻衣子は時計を見た。

短い針が 1時になろうとしている。

 麻衣子は京子が帰ったのを見て安心したのか少し眠気を感じ始めた。

寝室に入ると主人は静かな寝息で、熟睡していた。

羨ましいな、と感じた。

 そうっと主人の隣のベッドにもぐりこみ、体を横たえた。

眠気は あるけれど 眠れない夜は子供のように 羊を1匹 2匹と数えることにしている。

 1時間程しか眠りについていない気がしたが、カーテンの隙間から うっすら日が差し込んでいるのを感じて枕もとの時計を見ると もうすぐ5時になるところだった。

低気圧の麻衣子は 毎朝 寝起きが悪い。

さぁ、1日が始まる。
 
 また今日も京子と会話することなく 時を過ごすのかも知れない。

何のために結婚したのだろう?

何のために家族を持ったのだろう?

何のために子供を作ったのだろう?

 毎朝、決まった時間に起きて家族の為に朝食や お弁当を作る毎日に そんなことを思うようになった。

見方を変えれば、そんな平凡な日々を送れる麻衣子は幸せだ。

どこの家庭でも少なからず 一つや二つ 問題を抱えている。

 だから周囲から見れば 麻衣子の家族は ありきたりの家庭だろう。

よくテレビに出てくるようなインタビューに、

「幸せそうな家族だったのに・・・なぜ?」

これは親子関係の殺伐とした事件の場面。

あなた幸せそうだね、なんて簡単に人は言うけれど 実は幸せでない当の本人は 心の中で苦しんでいることだってある。

人の内面なんて少し接触しただけでは、分かりっこないのだ。

同じ屋根の下で暮らしている家族でさえ、互いに分かり合えることがないのだから。

 低気圧の麻衣子は 朝起きてもすぐに家事をすることが出来ない。

だから体中に血液が回り、動けるようになるまでの数分間は ぼうっとしている。

時々 余計な考え事にふけることもある。

 家族のために お弁当や朝食を作り終え、全員起こしにかかる。

下の子供たちは まだまだ幼くて母親の保護の下で行動しているから可愛く思える。

「おはよう!」

「ん、おはよう。」

「おはよう!」

「はーい、おはよう。」


 朝の気持ちの良い挨拶が飛び交う。

挨拶って気持ちの良いものだ。

 京子は起こしても相変わらず寝ている。

昨夜は何時に寝たのだろうか?

京子の出勤時間が分からないから 本人の自覚に任せることにしている。




***************************************************************************************************
以上をAとします。

@に比べて 長くなりましたが 文面から キリがいいところが見つからず こんな長いAになってしまいました。

すみません(:_;)


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短編小説 【 開かない扉 】

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短編とは言え このブログに載せるには少々長すぎるので 何回かに分けたいと思います


【 開かない扉 】@  

もうすぐ時計の針が 夜の12時を指す

来年 成人式を迎える長女の京子は まだ帰って来ない

麻衣子は 先に寝ようかとコーヒーを飲みながら思案している。

 人は寝る前にコーヒーを飲むと眠れなくと言うが、私は逆のタイプだ。

下の子供たちや 主人は もうぐっすり眠っている。

私も先に寝ていてもいいのだが、考え事をしているうちに寝そびれてしまった。

 成人式か・・・

成人式に出席するなら、今から着るものを考えないといけない。

着物かスーツ。

京子と同い年の娘を持つ母親たちは、すでに決めていることだろう。

 母親である麻衣子は何も決めていない。

この時期に決めていないと親のお下がりの着物を着るしか術はない。

最近では、成人式に切る着物を遅くても半年前、早い人になると1年前に気に入ったものを予約すると言う。

父子家庭ならいざ知らず、どちらも揃っている我が家は何も考えていない。

と言うより考える気になれないのだ。

母親失格かもしれない。

 京子との接点を持てなくなった麻衣子は、下の子供たちがいるにも関わらず 自分の世界に閉じこもるようになってしまった。

現在の京子は 以前の京子ではなくなった。

社会人になって、何かが変わった。

主人や下の子供たちは、そんな京子を当たり前に受け入れているが 麻衣子は相変わらず受け入れることが出来ずにいる。

 ただ以前と違うのは 私のどこかの部分で京子を受け入れているのを感じるのだ。

私の中で微妙な変化があるのは確かだ。

京子自身も母親の私から それを感じ取っていると思う。

そういう京子の態度が手に取るように伝わって来る。

 主人は、京子と私の心の微妙な変化には気付いていないだろう。

人の心とやらは、同じ波長同志か 正反対の波長同志は敏感に伝わる部分がある。

どちらでもないタイプは 伝わりにくい。

京子と私は 正反対の波長だ。

だから何かにつけて反発し、互いが重なることが殆どない。

さらに言えば、私の考えや行動と全て逆なのだから 分かりやすいと言えば分かりやすい娘だ。

それだけの理由で母親が居候に接するがごとく娘を扱うのは 親として失格だと分かっていても

人間の心は厄介なもので、どうにもならない。

「カチャ。」

以前とは、玄関への入り方も変わった。

「ただいま。」

「ん・・・」

それで会話は母と娘との会話は おしまい。

 麻衣子は、浴室に向かう京子の後姿を見ながら ふと思った。

この子なら 薄紫の着物が さぞ似合うだろうと。

帯は西陣がいいな。

帯締めは着物に合わせて 濃い紫。

 こんなことを考えるなんて 今までなかったことだ。

京子は この家族の中で何を感じているのだろうか?

母の麻衣子に対して何を思い、京子自身これからどうするつもりなのか。

 




以上を @とします。


原稿用紙の量を見れば 多分Cくらいで終わると思います。


今回読まれて 続きが気になると言う方 おられるのかな?

すごくアカンタレなので 感想は 要らないです。

読んで下さるだけで 嬉しいですから・・・


では Aは 近いうちに書きます

つたない小説を読んで下さってありがとうございました(*^^*)

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