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TGF-β(トランスフォーミング増殖因子-β)って何?

本日は、『TGF-β(トランスフォーミング増殖因子-β)』について勉強します。

第103回薬剤師国家試験に
「TGF-β(トランスフォーミング増殖因子-β)は、免疫抑制作用を示す。」⇒正。

という記述が出題されました!

TGF-βとは、一体何なのか!簡単に学習してみましょう

■TGF-βとは

端的にいうと、一般的に「強力な細胞増殖抑制因子」と言えます。(特に、造血系細胞⇒もちろんリンパ球もなので、上の国家試験の文章は正しいと言える)
※発見当初、線維芽細胞を増殖させることから名前が"増殖因子"となっているのがイヤですね、線維芽細胞以外は、一般的に細胞増殖に対して抑制に働きます

■TGF-βと免疫担当細胞:【制御性T細胞への分化促進】

免疫担当細胞の中でも最も抗原提示能力が高いのは、樹状細胞ですが、
その樹状細胞は、病原体が存在しないときは、自己成分を食べたり飲んだりしていて、抑制性樹状細胞として働いています。

そして、その抑制性樹状細胞が、CD4陽性T細胞(ヘルパーT細胞)に「敵はいないよ〜!働かなくていいからね〜!!」とお願いをするサイトカインがTGF-βなのです。

このTGF-βというサイトカインを受け取ったヘルパーT細胞は、
誘導性Treg(iTreg細胞)と呼ばれる免疫にブレーキをかけるT細胞に分化します!
※胸腺内で自然に作られる制御性T細胞(nTreg細胞)と区別するため"iTreg細胞"と表記します

ここまでは、話が比較的シンプルですよね

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しかし、TGF-βは奥が深いのです・・・(混乱しやすいところでもあります)

いざ、病原体が侵入すると
樹状細胞は、『TGF-β』に加えて炎症性サイトカインである『IL-6』を分泌するようになります。

その結果、ナイーブCD4陽性T細胞は、誘導性Tregになるのではなく、Th17細胞と呼ばれるヘルパーT細胞に分化します!!

つまり・・・
【1】TGF-β刺激のみ⇒制御性T細胞への分化
【2】TGH-β+IL-6刺激⇒Th17への分化
ということですね!

Th17は、IL-17と呼ばれるサイトカインを大量に分泌して(だから名前もTh17なわけですね)、
近くの上皮細胞に接着分子の発現を増加させて好中球を動員します。
その結果、炎症反応が起きて異物の排除が進むということになります。

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少々蛇足となりますが・・・、以下のことも有名な話なので記載しておきます

■TGF-βと抗体産生:【IgAへのクラススイッチ促進】

TGF-βは、リポ多糖(LPS)などによるToll様受容体(TLR)刺激シグナルが存在下において、IgMからIgAへのクラススイッチを促進することも知られています。

本当に、免疫システムって複雑ですね〜



   
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