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健康障害の原因物質

職業癌

1. 膀胱がんのリスクが高いため禁止となっている物質

・ベンジジンおよびその塩
β-ナフチルアミンおよびその塩

2. 肺、胸膜の中皮腫のリスクが高いため特別管理物質となっているもの

・アスベスト(石綿;アモサイト・クリソサイト)

3. 肝臓がんのリスクが高いため特別管理物質となっているもの

塩化ビニル(特に肝血管肉腫を発症しやすい)

4. 骨髄腫のリスクが高いため特別管理物質となっているもの

・ベンゼン

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健康障害の原因物質

1. クロム(特に6価クロムが毒性が高い)

6価クロムは粘膜腐食性があり、皮膚や粘膜に接触すると潰瘍を生じ、
鼻中隔穿孔やアレルギー生の湿疹性皮膚炎などを引き起こす。
また、クロムを扱う事業従事者は肺癌の発生率が一般の20倍ほど高いことも知られている。

2. ヒ素(5価のヒ素よりも3価のヒ素のほうが毒性が高い)

ヒ素の中毒症状は、消化管障害の他に筋肉障害、脱毛、黒色色素沈着(黒皮症)などがある。
重症の場合は多発性神経炎となる。また皮膚癌や肺癌の発生率も高まる。
1955年には致死量のヒ素が粉ミルクに混入してしまい130名の死者がでた事件が起きている。

3. 鉛

鉛中毒時に最も一般的に観察される慢性中毒症状は貧血である。
鉛は赤血球の寿命を短縮させるとともにヘムの合成系を阻害するためである。
(δ-アミノレブリン酸脱水素酵素;ALADの阻害)

4. 水銀

水銀はアマルガム、電池、温度計、蛍光灯など幅広く使用されており
その使用量は全世界で年間1万トンともいわれている
我が国では水俣病の原因物質:メチル水銀が環境汚染・健康障害を引き起こしたことは有名である。
現在では、魚介類からのメチル水銀の摂取が知られているが問題が起こる摂取量ではない。
無機イオン型水銀(Hg2+)は、急性中毒として腎障害を発症する。
メチル水銀の慢性中毒は神経障害・中枢神経障害であり歩行失調や聴力低下・視野狭窄などがある。
また、メチル水銀は容易に胎盤を通過するため、胎児には母体よりも強く中枢神経障害が現れることもある。


精液検査のポイント解説(男性不妊症の検査)

精液(semen)は精子と精漿からなりますが、

精液検査は、男性不妊症の診断および治療にとって基本的かつ重要な検査です。

不妊の原因が男性側にある場合(いわゆる男性不妊症)は、

諸説ありますが30〜50%

一般に考えられているよりも多いです。

精液のうち、精子となる成分はわずか5%ほどで

残りは精嚢分泌液を主とした分泌液です。

(なお、精嚢分泌液は精子のエネルギー源となる果糖を多く含んでいます。)

精液検査には禁欲期間が必要で

検査の前は3日以上マスタベーションをしてはいけません

そして7日以上射精をしてなくても逆に運動率が下がるため

禁欲期間は3日以上7日未満が正しい検査のために適切です。

(検査結果には禁欲期間も記載したほうが好ましい)

精液採取は、配偶者がサポートすることも可能ですが

細菌や体液が混入する方法は厳禁です。

精液は20℃以上の環境で1時間以内に検査しないと運動率が下がってしまうため

その点も注意が必要です。

また、男性の精液の状態は日々の変動が激しいので

採取回数は通常3ヶ月以内に2回は行わないと正しい検査ができません

総量も大切な情報なので、全量を採取できる清潔な口径の広い容器に採取します。

精子濃度は

実際に顕微鏡で精液専用の計算板を用いて

運動率とともに目視で計算します。

※Maklerの計算板による1mL中の精子数は10区画内の精子数×10^6となります。

精子濃度のWHOによる基準値は1mLあたり2000万以上です。

総量は個人差が激しいのですが2mL以上あれば基準値内とします。

つまり、1回の射精で4000万以上の精子が放出されていれば基準値内です。

新鮮な精液のpHは弱アルカリ性で7.2〜7.8ほど。

炎症などが起きている場合はpHが8以上となることもあります。

逆に無精子症でpH7以下の場合は射精管閉塞症や先天性射精管欠損症が疑われます。

血球計算板を用いる精子測定法では精液を希釈するのですが

その際に、精子の数を数えやすくするために

MacComber-Sandere液(重炭酸ナトリウムとホルマリンで調製)という

精子の運動を止める特別な液を使います。

※生理食塩水で希釈すると測定困難となる

精子の運動率も重要な妊娠ファクターとなりますが

こちらはWHOの基準で直線運動を行なっている精子が50%以上が正常です。

精子無力症とは、精子運動率が低下している精液の状態のことを指します。

運動率が低い場合は、死滅精子と生存精子の分別を

エオジン・ニグロシン染色という方法で行います。

精子生存率の基準値は75%以上となっています。

白血球の数も、一緒に数えるのですが、

膿精液症の場合は精液中に白血球が多く存在します。

その場合は白血球と未熟な精細胞を鑑別するためにペルオキシダーゼ染色を行います。

正常な精液の場合、白血球は100万以下/mLです。

最後に、形態検査です。

精子が正常な形態をしていないと精液が卵子までたどり着いても

卵子に進入する能力、すなわち妊孕能(にんようのう)が低くなるため

結果として不妊となりやすくなります。

一般に奇形率が30%以下なら正常な精液と判定されます。

完全に成熟している正常な精子の率は意外と少なく、

15%以上あれば正常とされています。

以上をもう一度まとめると次のようになります。

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精液量・・・2mL以上
pH・・・7.2〜7.8
精子濃度・・・2000万/mL
総精子数・・・4000万以上/回
精子運動率・・・運動精子が50%以上(あるいは高速直進精子が25%以上)
(成熟精子)正常形態率・・・15%以上
精子生存率・・・75%以上
白血球数・・・100万/mL以下
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特発性血小板減少性紫斑病(ITP)とピロリ菌の関係

特発性血小板減少性紫斑病(Idiopathic Thrombocytopenic Purpura;ITP)とは

血小板に対する自己抗体が血小板に結合した結果

脾臓などの網内系細胞である組織マクロファージにより貪食、破壊されて

血小板が減少し、出血傾向をきたす疾患である。

日本の年間発生人数は1000人〜2000人で

男女比は1:2と女性のほうが多い疾患である。


ITPによる死亡率は5%以下で、

頭蓋内出血および腹腔内出血が主な死因となる。

自然寛解も数%報告されている。

ITPは急性型と慢性型に分類される。

急性型は感冒様症状が前駆症状のことが多く、

その原因としてウイルス感染が考えられている。

また、慢性型の一部は、ヘリコバクター・ピロリ感染が原因といわれている。

これまで、こうした慢性型の治療には

まずステロイド療法、効果がでない場合には脾臓摘出、

それでも効果がない場合は免疫抑制療法とされてきた。


しかし98年から現在までに、欧米などでピロリ菌除菌療法の有効性が次々と報告されるようになった。

ピロリ菌除菌療法による治療成績は60〜70%の有効率を示しており

従来の方法に比べて治療期間が短く、手術んおような肉体的苦痛もない。

重大な副作用も認められず、治療効果もほかの治療法とほぼ同等であると報告されている。

ただ、ITP症例のうち1割強の人はピロリ菌陰性であり、

またピロリ菌陽性の症例のうち約30%は除菌が無効であることから

ITPの原因はピロリ菌以外にもあると考えられる。

なぜH. pylori感染がITPを引き起こすか?

仮説として、H. pyloriのLPS糖鎖構造が、ルイス血液型抗原Le(x)とLe(y)と同一で、

これらに対するIgG型抗体が感染によってつくられると、ヒトの血小板のルイス血液型抗原を

攻撃することによる、といったものがある。



   
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