DNAの伸長方向は5'→3'方向になる理由を構造レベルで理解しよう

今回は分子生物学の内容です。
分子生物学が勉強していると必ず出てくるDNA鎖の伸長方向についての考え方です。

まず、基礎の内容としてDNAというのは逆方向性の2本鎖ヌクレオチド構造を取りますね。
イメージでいうと以下のような構造です。

DNAの逆方向性
DNAの逆方向性.png
片方の鎖が3'→5'方向だと、もう一方は5'→3'方向になっています(=これが逆方向性)。
なお、アデニン(A)はチミン(T)と対となり水素結合は2本
シトシン(C)はグアニン(G)と対となり、水素結合は3本です
(※CGはコンピューターグラフィックで3Dのイメージで3本と覚える)

複製・転写・翻訳について

ここまでは問題ないと思うのですが、
引っかかってしまう人が増えるのが
「複製・転写・翻訳」の際の、方向性の話になった際です。

・複製はDNAからDNAを合成する反応
・転写はDNAからRNAを合成する反応
・翻訳はmRNAからタンパク質を合成する反応を指しますが

まとめると以下のようになります
鋳型となるもの読み取られる鋳型の方向合成されるもの伸長(合成)方向
複製DNA3'→5'方向DNA
(=ヌクレオチド)
5’→3'方向
転写DNA3'→5'方向RNA(mRNA)
(=ヌクレオチド)
5’→3'方向
翻訳mRNA(=ヌクレオチド)5'→3'方向タンパク質N末端→C末端


上の表の内容を覚える際に重要になってくる部分を赤色で示しました。

極端な話、上の表の内容を覚えるためには赤色の部分だけ覚えればよいのです。

つまり「ヌクレオチドの伸長方向は5'→3'方向に限定されている
ヌクレオチドは「ゴミ(5'→3')の方向にしか伸ばせない」という内容が最も重要なポイントになります。

これを丸暗記するのではなく、構造レベルで理解しましょう。
下のイラストはヌクレオチドがDNAポリメラーゼなどで伸長していくのを模式化したものになります。

DNAが5'→3'方向に伸長する際の化学反応(模式図)

分子生物学(DNAの伸長方向).png

このイラストをよく見てもらえば、DNA(やRNAといったヌクレオチド)が5'→3'方向にしか伸長しない理由がよく分かるかと思います。

そして、冒頭に申し上げたとおり、DNA(ヌクレオチド)は2本鎖を形成する際には逆方向性をとるため、鋳型(読み取られる側の鎖)からの視点では複製と転写において、鋳型は「3'→5'」方向に読み取られていくことになる

複製だけは方向性に注意

ここまでの内容で、この表の複製・転写の行については説明ができました。

鋳型となるもの読み取られる鋳型の方向合成されるもの伸長(合成)方向
複製DNA3'→5'方向DNA
(=ヌクレオチド)
5’→3'方向
転写DNA3'→5'方向RNA(mRNA)
(=ヌクレオチド)
5’→3'方向
翻訳mRNA(=ヌクレオチド)5'→3'方向タンパク質N末端→C末端

それでは、翻訳については一体どのように考えるべきなのでしょうか。
ここで大事なのは、「翻訳=ヌクレオチドを作る反応ではない」ということです。

翻訳』とはmRNAをもとにタンパク質を作る反応なので、
鋳型となるmRNAは理論上、5'→3'方向に読み取ることに何ら支障はないのです。

(整理してほしいのは、『複製』と『翻訳』は、それぞれDNAやRNAというヌクレオチドを合成する反応であり、
 ヌクレオチドの伸長(合成)方向には5'→3'のみという縛りがあり、必然的に鋳型は3'→5'に読み取られる必要があったこと。翻訳はタンパク質というポリペプチドを作る反応であり、N末端、C末端という概念はあるが、3'とか5'などの概念は必要ないという点である)

『転写』の際にmRNAを合成(mRNAのプロセシングを)する際、
mRNAの5'末端には7-メチルグアノシンが付加され(cap構造と呼ぶ)、3'末端にはポリ(A)テイルと呼ばれるアデニル酸が150〜200個ほど連結した構造が付加される。

そしてmRNAは、5'末端のcap構造からリボソームの小サブユニット(真核生物では40S、原核生物では30Sサブユニット)
により読み取られて3'末端のポリ(A)テイルのほうに向かって読み取られていく。

※5'末端のキャップ構造の近くに存在する開始コドンから読み取りをスタートして、3'末端のポリ(A)テイル側に終止コドンが存在するため、「mRNAはキャップを被っている頭(5')から読み取りを開始する」と覚える

したがって、結論として翻訳においては
鋳型mRNAは5'→3'方向に読み取られて、
タンパク質はN末端→C末端方向に伸長が進んでいくこととなる。



【分子生物学の最新記事】

平滑筋の収縮メカニズムとRhoキナーゼの作用点を確認しよう

<平滑筋の収縮メカニズム>をまとめます

■平滑筋は主に細胞外液からのCa2+イオンの流入により、筋収縮を引こ起こされる。

アセチルコリンM3受容体やヒスタミンH1受容体によりGqタンパク質が刺激されるとホスファチジルイノシトール2リン酸(PIP2)がホスホリパーゼCにより加水分解される。

  PIP2→IP3+DG

その結果、イノシトール3リン酸(IP3)とジアシルグリセロール(DG)が生成し、IP3は平滑筋細胞内に存在する小胞体上に存在するIP3受容体と結合し、IP3受容体はCa2+チャネルとして機能するため、細胞質にCa2+イオンが放出され筋収縮が起こる。

その、収縮までの過程として
@ Ca2+イオンとカルモジュリンと結合
A Ca2+イオン-カルモジュリン複合体が、ミオシン軽鎖キナーゼ(MLCK)を活性化
B MLCKは、ミオシン軽鎖(ミオシンフィラメントの頭部)をリン酸化する
C ミオシン軽鎖のリン酸化体の数が増加する
D ミオシン軽鎖のリン酸化体は、ATPase活性が上昇するため、ATPの加水分解エネルギーを利用
E ミオシンフィラメントとアクチンフィラメントの滑り込み現象が起こり筋収縮が起こる

以上のような流れにより平滑筋は収縮する。

平滑筋のまとめ1.png
平滑筋が収縮を起こした後、弛緩する過程があるが、平滑筋が弛緩するためには
ミオシン軽鎖ホスファターゼという脱リン酸化酵素が作用する必要がある。

ミオシン軽鎖ホスファターゼは、リン酸化を受けたミオシン軽鎖を脱リン酸化することで
ATPase活性を低下させて、筋弛緩を引き起こす

しかしながら、生体内には、Rhoキナーゼと呼ばれるミオシン軽鎖ホスファターゼを抑制している酵素
存在し、脱リン酸化を阻害している。その結果、Rhoキナーゼは、平滑筋の収縮に関与する。

平滑筋のまとめ(ファスジル).png
平滑筋の収縮は、血管において血管収縮を引き起こすため、例えば脳血管れん縮などの脳虚血に関与している。
当然、脳血管れん縮などの脳虚血は、生体にとって悪影響であるため、Rhoキナーゼの作用は好ましくない。

このような背景のもと、Rhoキナーゼ阻害薬であるファスジル(エリル®点滴静注液)が開発され、2007年より臨床応用されている。

---以下は、ファスジルのインタビューフォームからの引用---

 くも膜下出血は、働きざかりの人を突然襲い、命まで奪う重篤な疾患であるが、早期のクリッピング術や術後管理技術の進歩により、患者の救命率、機能予後の成績は向上しつつある。

しかし、くも膜下出血術後数日を経て高頻度に発生する脳血管れん縮は、予後を悪化させる最大の要因であり、ときに死亡の原因ともなる

脳血管れん縮には、様々な血管収縮物質の関与が考えられているが、いずれの場合も、最終段階では血管平滑筋細胞内のカルシウム濃度が上昇し、ミオシン軽鎖がリン酸化されて異常な血管収縮に至ると考えられている。

本剤は、構造上これまで類を見ない5-イソキノリンスルホンアミドの誘導体で、血管平滑筋収縮機構の最終段階であるミオシン軽鎖のリン酸化を阻害する「世界で初めての蛋白リン酸化酵素阻害剤」である。

本剤は、くも膜下出血術後の脳血管攣縮及びこれに伴う脳虚血症状を改善する。



エピジェネティック(epigenetic)情報って何?

 ヒトゲノムの基礎知識

真核細胞のDNAは、細胞内で核膜におおわれて存在し、
ヒトのDNA(ヒトゲノム)は30億塩基対(30億b.p.)からなる。
また、ヒトゲノム中には約2万2000個の遺伝子が存在する。

DNAはヒストンタンパク質などの塩基性タンパク質に巻き付いて
ヌクレオソームという単位で存在し、ヌクレオソームが数珠状につながったものがクロマチン(染色質)となり
また分裂期には染色体(クロモソーム、chromosome)として観察される。
※-omeは集合の意

クロマチンは
・凝集状態で存在するヘテロクロマチン(=隙間がなく、遺伝子の転写活性が低い)と
・分散状態で存在するユークロマチン(=隙間があり、遺伝子の転写活性が高い)が
存在する。

■ヒストンタンパク質は、塩基性アミノ酸のリジンやアルギニンが多く含まれており、
細胞内で正電荷(+)を帯びている。一方、DNAは、リン酸が含まれており、負電荷(−)を帯びているため、
親和性が高く、ヒストンタンパク質にDNAが隙間なく巻き付いている。

■ヒストンタンパク質にアセチル化が起こると、以下のような反応が起こり、正電荷が消失するため、
 ヒストンタンパク質とDNAの親和性が低くなり、隙間ができ、ユークロマチンとなり、転写活性が上昇する。

ヒストンのアセチル化.png
ヒトの体細胞は2倍体細胞であり、その細胞内のDNAとしては
父親由来の23本の染色体+母親由来の23本の染色体
⇒体細胞には合計46本の染色体として存在しており、その情報はどの組織、どの細胞でも共有である。

しかし、細胞内のDNAは共通の配列であるのに対して組織は全く異なる性質を持つ。
(肝細胞は、アルブミンを合成し、膵臓ランゲルハンス島B細胞はインスリンを合成し、赤血球の前駆体はヘモグロビンを合成するetc)

※一方で解糖系の酵素などどの細胞でも共通して発現する酵素も存在し、ハウスキーピング遺伝子という

これは一体なぜだろうか?

 エピジェネティック情報

脊椎動物ではDNAのメチル化によって遺伝子発現が抑制され、遺伝子は休止状態となる。

メチル基の5'側からシトシンとグアニンの順に並んだ2塩基配列(CpG)におけるシトシンの5位炭素原子に
付加される。

細胞分裂の際にDNAが複製されても安定的にメチル化は維持される
DNAの塩基配列自体には変化が起こっていないが、遺伝子発現(ON/OFF)が変化する。

このような現象をエピジェネティック(epigenesis:(後成説) + genetics(遺伝学) を組み合わせた造語)な変化という。
DNAのメチル化は、個体の発生や細胞の分化に密接に関与する。

 ヒストンのメチル化

さらにヒストンタンパク質でもDNAが巻き付いているタンパク質をコアヒストンと呼び、
H2A、H2B、H3、H4がそれぞれ2分子含まれる8量体構造のタンパク質である。

コアヒストンのコア領域から飛び出しているしっぽのような部分(ヒストンテール)に存在するアミノ酸が
メチル化をされることでも遺伝子の発現が制御(活性化または抑制)される。

具体的には、H3のN末端から4番目のリジンのジメチル化(H3K4me2と表記する、Kはリジン、meはメチル化を意味する)は遺伝子発現が抑制される。
また、H3の9番目のリジンのジメチル化およびH3の27番目のトリメチル化は発現が活性化する。

このようなエピジェネティック情報によって
肝細胞は分裂後も肝細胞であることを忘れずにいて、
皮膚の細胞も分裂後も皮膚の細胞として各細胞に必要な遺伝子を発現させているわけである。




胆汁酸の腸肝循環を理解しよう

胆汁酸の動きは特徴的で、臨床上も国家試験上も重要になります。

イラストで理解しましょう☆
胆汁酸の腸管循環2.png

特に、胆汁酸の分泌部位が十二指腸であり、
再吸収部位が回腸であることの区別が重要です。

また、分泌された胆汁酸の90%以上が回腸から門脈へ再吸収され、肝臓に戻り、
再び胆汁の成分として再利用され、これを胆汁酸の腸肝循環といいます。

ウルソデオキシコール酸(ウルソ)などの医薬品も
腸肝循環されることが有名です☆




特殊細菌(マイコプラズマ、リケッチア、クラミジア)の特徴と覚えるべきポイント

今回は、一般的な細菌とは性質が異なる
特殊細菌(マイコプラズマ、リケッチア、クラミジアなど)の特徴と覚えるべきポイントを確認しましょう。覚えやす覚え方も紹介します!
(それぞれの特徴の違いを覚えるのが重要です)


@ マイコプラズマ

マイコプラズマは、人工培地で培養できる最小の細菌である。細胞壁をもたないため、細胞壁合成阻害薬は無効であり、多形性を示す。また、細菌としては珍しく細胞膜にステロール(コレステロール)を有する。肺炎マイコプラズマは、肺炎の原因となる。
※マイコプラズマの大きさは200nm〜300nmであり、大腸菌の大きさの1/5以下である
※マイコプラズマの培養はPPLO培地が用いられる
※培養には長期間を有し、結果が得られるまで3〜5週間かかる


A リケッチア

リケッチアは、人工培地で増殖できない偏性細胞寄生性細菌である。エネルギー産生系は存在する。感染の伝搬に節足動物(ダニ、ノミ、シラミ)の媒介が必要である。発疹チフス、日本紅斑熱、ツツガムシ病、Q熱などの原因となる。
※リ「ケッチ」アATP産生系を有するが、「ケチ」だから、自らのATPは利用せず、宿主のエネルギー産生系を利用する
(自分で稼いだお金は使わずに、宿主に依存して生活する)と覚える



B クラミジア

クラミジアは、人工培地で増殖できない偏性細胞寄生性細菌である。エネルギー産生系が存在せず、ATP産生を宿主細胞に依存している。また、細胞壁にはN-アセチルムラミン酸をもたない。感染後、宿主細胞のオートファゴソーム内で増殖し、封入体を形成する。トラコーマクラミジア、オウム病クラミドフィラ、肺炎クラミジアなどの原因となる。
※「クラ」ミジアは、宿主にベタぼれで「クラクラ〜」っとなっており、「もう私は貴方なしでは何もできない(ATP産生はできない)わ」と覚える


C 梅毒トレポネーマ

グラム陰性の微好気性菌、スピロヘータの一種で、細長いらせん状の構造をもつ。性感染症である梅毒の原因となる。血液平板培地で培養できず、通常、培養はウサギの精巣内接種により行われる。
※性行為感染症としてだけでなく、母子感染(経胎盤感染)による先天梅毒もある
※治療にはペニシリン系抗菌薬(ペニシリンGカリウム®や、バイシリンG®)が第一選択薬となる
※ペニシリンアレルギーの場合は、マクロライド系やテトラサイクリン系抗生物質を検討する
※梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)は、生体外では容易に死滅するため、性交などの直接接触でしか感染しない



C型肝炎ウイルス(HCV)のポイントを覚えよう!

☆C型肝炎ウイルスについて、学習しましょう☆

■基本的な知識■
 ・患者数は肝炎症状のないキャリア(持続感染者)を含めると150万〜200万人いると推測されている
 ・C型肝炎ウイルス(HCV)の血液 ・ 体液感染により生じる。
 ・HCVに対する中和抗体が産生されないため慢性化率が高く、肝硬変や肝がんへ移行しやすい
  (肝硬変・肝がんの患者さんの70%はC型肝炎ウイルスに感染)

■ C型肝炎ウイルス(Hepatitis C virus、HCV)
 ・ 科名: フラビウイルス
 ・ 一本鎖プラス鎖RNAウイルス
 ・大きさは55-65nm
 ・ゲノムはオーペンリーディングフレーム(ORF)領域で、約9600塩基(全体では10-11kb)
 ※ORF・・・実際にタンパク質に翻訳される領域

C型肝炎.png

 ・ 構造タンパク質⇒宿主由来のペプチダーゼでプロセシング(分解)を受けて生じる
→ C(コアタンパク質)、E1、E2(エンベロープタンパク質)

 ・ 非構造タンパク質(Non Structural protein)・・・ウイルス由来のプロテアーゼでプロセシング(分解)を受けて生じる
NS3/4A<セリンプロテアーゼ>・・・NS5Bの生成に関与
NS5A・・・酵素活性はないが、ウイルスの複製・粒子形成に関与
NS5B<RNA依存性RNAポリメラーゼ>・・・ウイルスRNAの複製に関与

■臨床検査■
 ・ AST、ALT軽度上昇
 ・ 抗HCV抗体 : HCV感染の有無を確認できる。中和活性はない。
 ・ HCV-RNA : HCV感染の有無を確認できる。HCVのウイルス量を確認でき、治療効果の判定に用いられる。
 ※HCV-RNA陽性でALT値が6ヶ月以上高値を示す場合に慢性C型肝炎と診断

■HCVの分類■
◯ジェノタイプ◯:RNAの塩基配列の違い 
※HCVは核酸配列の相同性から6つのグループ(HCV type 1〜6)に分けられていますが、日本においては以下のような割合で報告されている

 1a(頻度まれ)
 1b(約70%)
 2a(約20%)
 2b(約10%)

◯セログループ◯:産生する抗原の違い
作られる蛋白質も異なり、それに対する抗体の違いから分別する方法がセロタイプ
⇒臨床現場では、ジェノタイプ検査は保険が効かないため、セロタイプ(セログループ)検査を行うのが一般的です
 1型(ジェノタイプの1aと1bが該当する)⇒第一選択薬はソホスブビル・レジパスビル合剤(ハーボニー)
 2型(ジェノタイプの2aと2bが該当する)⇒第一選択薬はソホスブビル・リバビリン併用療法

■治療薬■
 @NS3/4Aセリンプロテアーゼ阻害薬(〜プレビル・・・テラプレビル(発売中止)、シメプレビルアスナプレビル
機序 : C型肝炎ウイルスの複製に必須の酵素であるNS3/4Aセリンプロテアーゼを選択的に阻害

 ANS5A 阻害薬(〜スビル・・・ダクラタスビルレジパスビルオムビタスビル
機序 : C型肝炎ウイルスのNS5A複製複合体の選択的に阻害

 BNS5B阻害薬(〜ブビル・・・ソホスブビル
機序 : 肝細胞内で活性代謝物である三リン酸化体に変換され、HCV非構造タンパク質5B(NS5B)RNA依存性RNAポリメラーゼを阻害する

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最近は、治療薬が進化してインターフェロンフリーでの治療が一般的になってきましたね!!
数が増えて複雑に感じますが、新しい治療薬もしっかりと覚えておきたいですね




DNAウイルスの覚え方【語呂】

国家試験対策で必ず覚える鉄板のDNAウイルスの覚え方(ゴロ)を紹介致します。

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■DNAウイルスの覚え方■

「デビットヘアー、パピー」(「パピー、デビットヘアー」でも可)

 【DNAウイルス】
 B型肝炎ウイルス(HBV)

 痘瘡ウイルス

 ヘルペスウイルス科
 アデノウイルス


パピー ヒトパピローマウイルス

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※ウイルスは国際ウイルス分類委員会の分類上、約30,000種ほど登録されてるが
ヒトに病原性があるのものは、それほど多くない。

⇒病原性のあるウイルスの中で、DNAウイルスとRNAウイルスでは、DNAウイルスのほうが数が少ないので
 DNAウイルスを覚えるのが得策である。

【補足】
@ B型肝炎ウイルス・・・ヘパドナウイルス科、エンベロープあり、不完全な二本鎖DNAをもつ、逆転写酵素とDNAポリメラーゼ活性を有するタンパク質をもつ
※ヘパドナはヘパ(肝)に感染するドナ(DNAウイルス)の意

A 痘瘡ウイルス・・・天然痘の病原体。エンベロープあり。地球上から根絶している(アメリカとロシアの2施設のみ現存)

B ヘルペスウイルス科・・・ヘルペスウイルス科には単純ヘルペスウイルス1型(⇒口唇ヘルペスの主な原因)、単純ヘルペスウイルス2型(性器ヘルペスの主な原因)、水痘・帯状疱疹ウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、エプスタイン・バー(EB)ウイルスなどが含まれることに注意。エンベロープあり。

C アデノウイルス・・・咽頭結膜炎(プール熱、水泳プール結膜炎)の原因。エンベロープなし。

D ヒトパピローマウイルス・・・主にHPV16型、18型が子宮頸がん原因となる。エンベロープなし。
 (子宮頸がんワクチンもHPV16型と18型のカプシドタンパク質の抗原を含有する)

※その他、DNAウイルスとして重要なものでリンゴ病(伝染性紅斑)を引き起こすヒトパルボウイルスがあるが、国家試験対策としての優先順位は低い




カルシトニンは、進化の名残り?!

■カルシトニンの構造と生理作用

・カルシトニンは甲状腺のC細胞(傍濾胞細胞)から分泌されるアミノ酸32個からなるペプチドホルモンである。

・カルシトニンは、破骨細胞に直接作用して、骨吸収を抑制する。

・カルシトニンは、尿細管でのCa再吸収を抑制することによって血中カルシウムを低下させる。
「カル下に。。。」と覚える

・ヒトの場合は血中Caは主にパラトルモンによって調整されており、ヒトカルシトニンの生理的意義は
不明である。(ヒトのカルシトニンは、進化の名残りかもしれないというタイトルにつながる)

・一方、海水という高Ca環境下で生息する魚類においては、Ca排泄機構は極めて重要であり、サケのカルシトニンは
ヒトのカルシトニンの40〜100倍の生理活性ももつ
⇒このため高カルシウム血症の治療にはサケカルシトニンが用いられる。
※一般的に、魚類に比べてヒトのカルシトニンは生理活性は約1/40である

・骨粗しょう症の治療薬で有名なエルカトニンは、合成ウナギカルシトニン誘導体で、疼痛抑制系のセロトニン神経系を介した鎮痛作用があり、医薬品として用いられれる

・ヒトとウナギのカルシトニンの相同性は50%である

・ウナギカルシトニンとサケカルシトニンの間には生理活性に大きな違いはない
(アミノ酸配列としては26番目のアミノ酸が1個異なるのみである)




抗ヒスタミン薬の最高血中濃度到達時間(Tmax)一覧と眠くなりにくい抗ヒスタミン薬

今回は、第二世代の抗ヒスタミン薬の最高血中濃度到達時間(Tmax)をまとめです。

鼻炎やアトピーで症状が強いときは、一刻も速く薬が効いてほしいものですよね

第二世代抗ヒスタミン薬は数多くありますが、
その最高血中濃度到達時間(Tmax)が短く、速く効いてくれるのは以下のとおりです

第1位・・・オロパタジン(アレロック
Tmaxは0.75時間(OD錠)、普通錠で0.92時間〜1.00時間

第2位・・・ベポタスチン(タリオン
⇒Tmaxは、OD錠で1.0時間、普通錠で1.1時間

第3位・・・セチリジン(≒レボセチリジン)、(商品名はそれぞれジルテック、ザイザル
⇒Tmaxは、セチリジンで約1.0〜1.4時間、レボセチリジンで約0.75〜1.00時間

速く効く薬が欲しいときは、上記の薬を希望しましょう!!

※また2017年11月に発売された新薬である抗PAF作用を併せもつ第二世代抗ヒスタミン薬のルパタジン(商品名:ルパフィンは、体内で代謝されて
デスロラタジンになるのですが、
そのTmaxは、0.91時間(デスロラタジンは2.08時間)と上記の薬たちに匹敵する速さですので
新しい薬が好きな人はルパフィンを処方してもらうのもいいですね

***

■眠くなりにくい抗ヒスタミン薬■
・フェキソフェナジン(商品名:アレグラ) Tmax 約2.2時間
・ロラタジン(商品名:クラリチン) 空腹時Tmax 約1.2時間、食後Tmax 約1.6時間
・デスロラタジン(商品名:デザレックス) Tmax 1.5時間〜2.5時間
・ビラスチン(商品名:ビラノア) Tmax 約1.00時間


上記の薬は
眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう十分注意すること」という記載がなく、中枢に対する抑制作用が弱いため、眠気が出てほしくない人(日中の集中力が低下してほしくない人)は、これらのような眠気が少ない(インペアード・パフォーマンスが起こりにくい)薬を処方してもらうのがいいと思います




恐ろしいダイエット失敗のサイクル

今回は、恐ろしいダイエット失敗の負のサイクル(スパイラル)を紹介します。

***

@ 食べるものを減らす または欠食する。

A 食べていないので、元気がなく、普段よりも身体を動かさなくなる。

B 動かなくなったので、主に筋肉の量が落ちていく。

C 脂肪よりも、筋肉のほうが重いため、この時点では体重が落ちる。
 (脂肪の比重は0.9であり、筋肉の比重は1.1です)

D 体重が減ったので、安心して食べてしまう。

E 食べていなかったので、身体は飢えを感じている。
  ⇒ このため、摂取した栄養素をすぐに脂肪にして蓄える働きが自然に強くなっている。(※ページ下部の倹約遺伝子(肥満遺伝子)についてを参照)

F 脂肪だけが増える(特に内臓脂肪が増えやすい)

G体重が増えたので、また食事制限だけを行う。(@へ戻り、Gまでを繰り返す)


***

怖いながらよくあるパターンですよね(笑)

ダイエットと言えば、摂取する食事のカロリーを減らすほうが主流かと思いますが、
肝心なのは、「緩やかな(適切な範囲での)摂取エネルギーの減少」と
運動による消費エネルギーの増加、どちらもすることで、

基礎代謝量(or 1日に消費するカロリー)>1日に摂取するカロリー

として、ダイエットを目指しましょう!!


***

<参考:倹約遺伝子(肥満遺伝子)について>

日本人の3人に1人は、倹約遺伝子(肥満遺伝子)の保有者です。

この倹約遺伝子というのは、はるか昔、食料がなかなか得られなかった飢餓時代の遺産であり
摂取したカロリーを「できるだけ貯蔵エネルギー(=中性脂肪)にする」働きを持ちます。
この遺伝子を持ったいたほうが、生き残りに有利だったわけですが、この飽食時代の現代においては
「太りやすい体質」の遺伝子として働くだけなわけですね

有名なものとしてadrenergic receptor beta3 (ADRB3)PPAR γ2 (PPARG)という
タンパク質の遺伝子があります。

このADRB3というのは、アドレナリンβ3受容体の遺伝子ですが、
アドレナリンがβ3受容体を刺激することで、脂肪の燃焼は促進されます。この遺伝子に変異を持っている人は、
脂肪が燃焼しにくく、太りやすい体質となるのです。
※日本人の約33%が変異型です

また、PPARGという遺伝子は、核内転写因子のPPARγというタンパク質の遺伝子であり、このPPARγが活性化すると、インスリンの働きがよくなります。
(2型糖尿病の人は、多くの場合インスリンの効きが悪い(=インスリン抵抗性)ため、血糖値が高くなります)
⇒PPARγを刺激することで、インスリン抵抗性を改善する薬としてピオグリタゾンという有名な薬があります。

インスリンというのは、脂質合成を促進しますので、
PPARGという遺伝子を持っていると太りやすいわけですね
※この遺伝子は日本人の多くが持っており、約92%の人が持っています



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