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2016年07月13日

孔子巡礼の旅(10)泰山

泰山は孔子の故郷の曲阜からほど近くにある霊山で、中国では皇帝が支配権を握ったことを天に報告する儀式が行われる特別な山だ。曲阜からは高速鉄道で20分ほど、古代の馬車でも一日あれば十分に行ける距離にある。下は泰安駅で泰山から最も近い高速鉄道の駅だ。ここから泰山の入り口まで直通のバスが出ていて、30分ほどで泰山ふもとに到着する。
泰安

孔子もしばしば泰山に来ていたようで、泰山に関するいくつかのエピソードが記録されている。その一つは孔子が泰山の付近を通った時にある夫人が泣いているのを見て理由を尋ねると、夫と子供が野生の虎に食われてしまったという。そこでどうしてこんなに辺鄙な場所に住んでいるのか尋ねると、ここまでは役人が税を取り立てに来ないからだと答えた。そこで孔子は弟子たちに、「過酷な政治は虎よりも恐ろしいのだ」と述べたという。

もちろん孔子もこの山に登ったことがあり、孟子によれば「孔子は泰山に登り天下を小さしとした」。確かに泰山の頂上から、はるか雲の下に広がる黄河平原を見渡すと、何か皇帝が玉座から下を見下ろすような優越感に浸れる。
泰山
泰山

山の頂上付近には孔子廟があり、その近くには孔子がそこから呉国の方向を眺めたという場所に「望呉聖跡」と書かれた記念の門がたっている。また「孔登岩」と呼ばれる孔子が遠くを見るために上に登ったという岩がある。
孔子廟
孔子門
孔子廟

孔子の辞世の句は「泰山は崩れるだろうか、梁木は朽ちるだろうか、哲人は萎えるだろうか」というもので、自らを泰山に例えるものであった。泰山の高さ自体は1545メートルとさほど高いわけではないが、黄河平原においてはどっしりとひときわ目立つ存在であることは間違いない。さらに山上の景観は仙人が住んでいそうな中国独特の岩山の風景が広がり、霊山として古今通じて信仰の対象となっていることもうなずけるはずだ。

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タグ:孔子 泰山

2016年07月11日

青州の思い出

青州市は山東省にある中規模の都市で、宋の時代の古い町並みが残る「古街」など歴史的な遺跡が多く残る田舎町である。三国志に出てくる曹操がここで兵を集め黄巾の乱の鎮圧に青州の兵が活躍したため、「青州兵」と言えば強兵として古代より名が高い。下は川沿いに広がる宋の街並みを再現した場所で、観光客向けのホテルや売店が並ぶ。また川沿いが公園として整備されており散歩しながら美しい風景を楽しめる。
青州3
青州

青州博物館には青州市の歴史を物語る多くの出土品や歴史文物が展示されている。パスポートを見せれば無料で中に入れ、夏は空調も効いてさわやかだし、そばには美しい公園もあるので青州ではおすすめのスポットだ。博物館は2階建てで古代から現代までの青州市の歴史がわかるように展示されている。
博物館

博物館の展示の中でひときわ目を引く美人を見つけた。宋代の女流詩人として有名な李清照の肖像画である。古代の中国美人画を見て初めてその美しさにドキッとさせられたくらいに色っぽい。
李清照

李清照は宋詞と呼ばれる自由な形式の詩の女流作家として有名で、夫を若くして戦乱で亡くしたものの亡夫の意思を継いで「金石録」を完成させた。近くの公園には李清照を記念する碑文や記念館がある。下は彼女の「声声慢」という詞で未亡人として過ごす不安な夜を描写している。

「声声慢」

尋尋覓覓       恋ふれども したへども
冷冷清清       つれなし すげなし
悽悽惨惨戚戚    やるせなし さぶし せつなし
乍暖還寒時候    暖しとおもへば 寒き 季節なれば
最難将息       しぬぎがたくて
三杯両盞淡酒    薄酒の 三杯(みつき) ふたつき
怎敵他         さはされど
晩来風急       夕ざれの風をふせがず
雁過也         雁がねに
正傷心         こころはいたし
却是旧時相識    ふるとしも聞きけむものを

満地黄花堆積    地に満ちてさきし 黄菊も
憔悴損         おとろふる
如今誰忺摘      いま たれありて 摘みなむや
守著窓児       窓辺に ながめ
独自怎生得黒    ひとりみの 夜の闇 まつに
梧桐更兼細雨    あをぎりに 小雨かかりて
至黄昏         たそがれを
点点滴滴       ほとほとと しとしとと
這次第         このこころ
怎一個         愁いたし
愁字了得       といひてやむべき

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タグ:青州
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